
©TGR WRT / McKlein
今週、パラグアイで初めて開催されるWRCでは、ドライバーズ選手権で3ポイント差の首位に立つトヨタのエルフィン・エバンスが、誰よりも早くこの未知のステージに取り組むことになる。
グラベルイベントでは、走行順が早い方が砂利掃除する影響を大きく受け、特にパラグアイでも温かくドライな天候が予報されているが、主催者は、序盤にスタートするドライバーがアドバンテージを得ることもあると示唆する。
大会主催者のオマール・アビラによると「パラグアイが独特な点は、高速ステージにグリップ変化が混ざるところで、マージンもタイトになる。ソフトなグラベル路面はすぐに掘れやすく、特に2ループ目は轍が深くなるので、ブレーキやラインを誤るとトラブルになりやすい」と説明する。
「視界も大きな要素。ドライのコンディションでは細かいダストが空中に留まる。新規イベントでペースに慣れていなかったりチームやエンジニアの持っているデータが限定的であることも重なり、今回のラリーパラグアイはあらゆる面で対応力が試されるイベントになる」
さらにアビラは「飲み込みが早く、フレキシブルな対応を続けられるクルーが勢いをつけるだろう。早くプッシュしすぎたり、コンディションを甘く見ると、痛い目に遭う」
ラリーパラグアイは、首都アスンシオンから350kmほど南下したエンカルナシオンが拠点となり、パラナ川の対岸はアルゼンチンという立地で、川沿いのステージも多く設定される。
(Graham Lister)