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ERC第4戦ラリーポーランド(グラベル)が6月13日〜15日に開催され、シュコダ・ファビアRSラリー2で参戦したマルティンス・セスクスが優勝を飾った。
2023年にもポーランドの高速グラベルイベントを制しているセスクスは今回、SRTがプリペアし、MRFタイヤを履いたファビアRSラリー2で、計14SS中、9本でステージウインを奪取。1分6秒3秒差をつけて、ERCでは4度目の勝利を収めた。2位は、地元ポーランドのミコ・マルチェク(ファビアRSラリー2)、Mスポーツ・フォードのジョン・アームストロングが3位に入った。
今季はMスポーツ・フォードから、ラリー1マシンでWRC6戦の参戦プログラムも併行しており、グラベルでは相応の実力を披露した。金曜日夜のミコワイキ・アリーナでのスーパーSSをサードベストでまとめた後、土曜日最初のステージでルーペ・コルホネン(トヨタGRヤリス・ラリー2)を9.1秒先行するベストタイムをマークして、首位に浮上した。SS3では、ブレーキングポイントを見誤り、薮をかすめる危ない場面もあったが、首位は死守。リードを21.4秒に広げて土曜日を折り返した。
日曜日午前、農場を走るSS9では、わずかにコースオフを喫したものの大きなタイムロスにはならずに済むなど、運も味方につけたセスクス。次のステージでは、2番手につけていた選手権リーダーのコルホネンが転倒を喫して戦線離脱したことで、プレッシャーから解放されたセスクスは、さらにパワーステージを含むステージウインを4本重ねて、勝利を決め、翌週、フォード・プーマ・ラリー1で参戦するWRC第7戦アクロポリス・ラリーギリシャ(グラベル)に臨む。
「ポーランドでまた参戦できて、また赤いクルマに乗れて、うれしいよ」と語るセスクスは、ERCイベントの参戦は昨年7月のラリーエストニア以来だ。
マルチェクは、一貫して3番手を走行し、コルホネンのリタイアで2番手に浮上。SS10ではステージウインをマークするなどプレッシャーをかけるアームストロングを退けて、2位フィニッシュを飾った。前戦スカンジナビアを3位でフィニッシュし、連続ポディウムを決めたマルチェクは、これでマッズ・オストベルグ(シトロエンC3ラリー2)に16ポイント差をつけて選手権首位に浮上した。
「リスクとパワーステージポイントを狙うバランスを取り切れなかった悔しさはあるが、ラリーポーランドで2位に入れて、とてもうれしい。この後のターマックイベントでも、同じように活躍したいね」とマルチェクは喜びを見せた。
アームストロングも、今季初めてポディウムに上がった。土曜日は9番手につけていたが、好タイムを連発して4番手まで追い上げると、日曜日に3番手に浮上した。
「グラベルでも、総合リザルトでポディウムに上がったのは初めて。最高の週末だった。コ・ドライバーのシェーン(バイルン)もチームも、素晴らしい仕事をしてくれた。今シーズンはここまで、リザルトの面ではイマイチだったから、すごくうれしいよ」とアームストロング。
ERC3はティメック・アブラモフスキー(フォード・フィエスタ・ラリー3)、ジュニアERCはカーレ・カールベルグ(オペル・コルサ・ラリー4)がトップフィニッシュを飾った。
ERCの次戦、第5戦ラリーディローマ・キャピターレ(ターマック)は、7月4日〜6日に開催される。
ERCポーランド最終結果
1 M.セスクス(シュコダ・ファビアRSラリー2) 1:37:56.4
2 M.マルチェク(シュコダ・ファビアRSラリー2) +1:06.3
3 J.アームストロング(フォード・フィエスタ・ラリー2 MkII) +1:15.3
4 I.レイエルセン(シュコダ・ファビアRSラリー2) +1:37.9
5 M.オストベルグ(シトロエンC3ラリー2) +1:54.9
6 S.テンペスティーニ(シュコダ・ファビアRSラリー2) +2:34.4
7 M.ヨハンソン(シュコダ・ファビアRSラリー2) +2:38.3
8 A.マベリーニ(シュコダ・ファビアRSラリー2) +2:49.6