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ERCハンガリー:ルーペ・コルホネンがERC初優勝

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ERC第2戦ラリーハンガリー(グラベル)が5月9日〜11日に開催され、ルーペ・コルホネン(トヨタGRヤリス・ラリー2)がシリーズ初優勝を飾った。

過酷なラフグラベルイベントとなったERCハンガリーに、MRFタイヤを履いて挑んだコルホネン。クルーにもマシンにも限界の戦いが強いられるなか、ミシュランタイヤを履くベテランのマッズ・オストベルグ(シトロエンC3ラリー2)に30.1秒の大差をつけた。1.3秒の僅差でミコ・マルチェク(シュコダ・ファビアRSラリー2)が3位に入った。

「アメージングな気持ちとしか言えないね。最終ステージは本当にラフだった。スポンサーのみなさんに感謝したいし、重要なことがもうひとつ。“ハッピーマザーズデイ”」と喜びを語るコルホネンは、全13SS中、5本でステージウインを獲得したが、優勝への道も順風満帆ではなかった。

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土曜日は、首位のアンドレア・マベリーニ(ファビアRSラリー2)に10.6秒遅れの2番手で折り返す展開だったが、日曜日の午前にベストタイムを3連発して、マベリーニとの差を1.9秒にまで詰めた。しかし、3本目のSS10でシケインにヒットしたことで、10秒のタイムペナルティを受けてしまう。それでも、SS11には風向きが変わり、マベリーニがタイヤにダメージを負ったことで26.2秒遅れのタイムに沈むと、コルホネンもリム落ちを喫しながらも0.7秒のリードで首位に浮上した。一方、マベリーニのダメージはサスペンションにまで及び、土曜日をとおしてリードを続ける速さを披露していたが、ここでリタイアを喫することとなった。

これで37秒の大差を築いて最終パワーステージを迎えたコルホネン。リピート走行で深い轍が掘れたラフステージで、トラブルを避け切ったコルホネンが、優勝を手にした。

オストベルグとマルチェクは、ラリー全般で激しい4位争いを展開し、SS8では同タイムに並んだ。3番手につけていた昨年覇者のシモーネ・テンペスティーニ(ファビアRSラリー2)がSS10でタイヤにダメージを負った後、SS11でステアリングアームが破損してコースオフ、リタイアとなったことで順位が繰り上がると、オストベルグがマルチェクを引き離し、2023年のハンガリー以来のポディウムフィニッシュを2位で決めた。

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「正直、本当にうれしい。ここまでたくさん厳しいラリーが続き、昨年は引退ギリギリのところまで追い込まれた」とオストベルグ。
「今年最初のラリーは、トラブルだらけだった。トップを争える速さはあったが、このような状況はたくさん経験してきているので、リラックスを維持できるように努めた。だから、少し慎重になり過ぎたかもしれない」

ハンコックタイヤを履くファビアRSラリー2をドライブしたイザック・レイエルセンも、日曜日の午後はタイヤのダメージに見舞われたが4位でフィニッシュ。ガボール・ネメ(ファビアRSラリー2)がハンガリー人勢トップの5位に入った。

Mスポーツ・フォードのジョン・アームストロング(フォード・フィエスタ・ラリー2)はSS5まで3番手につけていたが、SS6でタイヤ交換を2回強いられたことで6分と大量のタイムロスを喫したが、そこから巻き返し10位に食い込んだ。

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ラリー2マシンでのERC初参戦に臨んだマックス・マクレー(C3ラリー2)も、ドラマの連続となり、金曜日夜に行われたスーパーSSでリヤを破損を負い、3分10秒のペナルティを受けたことで総合63番手まで後退。そこから追い上げて10番手まで挽回したが、ラスト2本目ではリヤサスペンションが破損。リタイアに終わった。

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ERC3はイゴール・ビドバック(フォード・フィエスタ・ラリー3)、ジュニアERC/ERC4は、ADACオペル・ラリージュニアチームのカール・カールベルグ(オペル・コルサ・ラリー4)がトップフィニッシュを飾った。

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ERCハンガリー最終結果
1 R.コルホネン(トヨタGRヤリス・ラリー2) 1:50:30.7
2 M.オストベルグ(シトロエンC3ラリー2) +30.1
3 M.マルチェク(シュコダ・ファビアRSラリー2) +31.4
4 I.レイエルセン(シュコダ・ファビアRSラリー2) +2:41.5
5 G.ネメ(シュコダ・ファビアRSラリー2) +5:17.6
6 N.メイオール(シトロエンC3ラリー2) +5:21.9
7 Sasa(シュコダ・ファビア・ラリー2Evo) +6:33.9
8 J.フェルスタッペン(シュコダ・ファビアRSラリー2) +7:00.1



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