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チェコのイベントで、チェコのマシンを使ったチェコのドライバーによる勝利で地元は多いに盛り上がっているという。コペッキーはチームメイトのユホ・ハンニネンをSS2でかわしトップに立つと、そのまま勝利へ向けて快走。最終的には2位のクリス・ミーク(プジョー)に1分以上の差をつけて完勝を果たした。
「僕やサポートしてくれたみんなにとっては最高のイベントだったね。マシンはラリーを通じてカンペキだったし、僕も集中して走りに徹することができたと思う。ギャラリーのみんなからもパワーをもらえた。とにかく雰囲気は最高だったよ。シュコダのマシンに乗って、地元のラリーで勝てたことをとても誇りに思う」
 ラリー後の記者会見でコペッキーは興奮冷めやらぬ口調でコメント。これでIRCのポイントリーダー、ミークに対し3ポイント差に詰め寄った。
 そのミークは、金曜日の夜に行なわれたSS1でパンクを喫して33番手からのスタートを強いられたが、見事2位までのし上がった。ランキング上位陣のジャンドメニコ・バッソ(アバルト)がSS8で、フレディ・ロイクスがSS10でそれぞれ姿を消したのにも救われた格好だ。
「SS1で不運にもパンクを喫してからは、多少のリスクを背負ってでも全開アタックすることにしたんだ。そうしないとヤンにプレッシャーを与えられないからね」
 3位にはコペッキーのチームメイト、ユホ・ハンニネン。自身の速さがグラベルだけではないことを、起伏のある高速ターマックで証明した。
「スタート前はここまでの順位でフィニッシュできるとは思っていなかった。SS1では一番時計を出せたけど、デイ1はヤバいくらい速いペースだった。だからリスクを避けて、ひとまず自分のリズムを作ることから始めたんだ。結果的にそれがうまくいったかたちだね」
 バルムラリー4勝目を狙っていたロマン・クレスタ(プジョー)は4位、5位に入ったのはBFグッドリッチドライバーズチームからエントリーしたマルティン・プロコップ。JWRCの新王者はプジョー207S2000で地元のファンにいいところを見せることに成功した。
「“世界チャンピオン”として地元ラリーを走れるなんてとてもうれしかったよ。207はとてもドライブしやすくて、ステージすべてのジャンピングスポットを楽しめた。クルマを壊すこともなくね」
シュコダ・ファビアでプライベートエントリーしていたエフゲニー・ノビコフはSS13前にメカニカルトラブルでリタイアしている。
主な結果は以下のとおり。
| 総合順位 | |||
|---|---|---|---|
| 順位 | ドライバー | マシン | タイム | 
| 1 | ヤン・コペッキー | シュコダ・ファビアS2000 | “2:24’21″”1” | 
| 2 | クリス・ミーク | プジョー207S2000 | “+1’00″”4” | 
| 3 | ユホ・ハンニネン | シュコダ・ファビアS2000 | “+2’00″”8” | 
| 4 | ロマン・クレスタ | プジョー207S2000 | “+2’10″”8” | 
| 5 | マルティン・プロコップ | プジョー207S2000 | “+2’39″”6” | 
| 6 | パベル・バロウセク | シュコダ・ファビアS2000 | “+4’50″”5” | 
| 7 | ヤノス・トス | プジョー207S2000 | “+5’19″”7” | 
| 8 | バクラブ・ペッフェ | 三菱ランサーエボリューションIX | “+5’23″”2” | 
| 主なリタイア | |||
| エフゲニー・ノビコフ | シュコダ・ファビアS2000 | SS13前/テクニカル | |
| フレディ・ロイクス | プジョー207S2000 | SS11/パンク | |
| ジャンドメニコ・バッソ | アバルト・グランデプントS2000 | SS8/アクシデント | |
| ジャロミール・タラバス | アバルト・グランデプントS2000 | SS6/テクニカル | |
| レゼク・クザイ | プジョー207S2000 | SS5/テクニカル | |
| ニコラ・ブイヨー | プジョー207S2000 | SS4/出火 | |
| ガイ・ウィルクス | プロトン・サトゥリアネオS2000 | SS2/エンジン | |
| ブライアン・ブフィエ | プロトン・サトゥリアネオS2000 | DNS/エンジン | 













