WRCポルトガル:ヒョンデのオィット・タナックが首位、勝田貴元は27.1秒差の総合3番手につける – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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WRCポルトガル:ヒョンデのオィット・タナックが首位、勝田貴元は27.1秒差の総合3番手につける

©HYUNDAI

2025年シーズンWRC第5戦ラリーポルトガル(グラベル)は、5月16日(金)に2日目の10SSを走行し、ヒョンデのオィット・タナックが首位に立った。7.0秒差の総合2番手にトヨタのセバスチャン・オジエ、27.1秒差の総合3番手には勝田貴元がつけている。

16日(木)の17時からコインブラで行われたセレモニアルスタートに続き、ターマックのSS1「SSS Figueira da Foz」を走行。開けて17日(金)から、グラベルステージを舞台に本格的なラリーが幕を上げる。

この日は「Mortagua(14.59km)」、「Lousa(12.28km)」、「Gois(14.30km)」、「Arganil(14.41km)」の4本をリモートサービスを挟んでリピートし、1回のみの走行となるSS10「Agueda / Sever(15.08km)」、SS11「Sever / Albergaria(20.24km)」で締めくくる10SS、146.48km。日中にはフルサービスが設けられず、ラリー最長の1日を走ることになる。

ドライコンディションとなったオープニングのSS2、タナックが、カッレ・ロバンペラ(トヨタ)に0.2秒、エルフィン・エバンス(トヨタ)に2.8秒差のベストタイムを刻む。これでタナックが首位、1.3秒差の総合2番手にロバンペラ。初日首位のエバンスは2.6秒差の総合3番手に順位を下げた。

3.5秒差の総合4番手にアドリアン・フルモー(ヒョンデ)、6.1秒差の総合5番手にオジエ、7.1秒差の総合6番手に勝田が続く。ヌービルはスタートから12km地点でバンクにヒットし、ハーフスピン。10秒近くをロスし、総合8番手に順位を下げた。シェイクダウンでトップタイムを刻んだマルティンス・セスクス(Mスポーツ・フォード)は、スタートから3.8km地点で左フロントタイヤをパンク。ステージ中で交換を余儀なくされ、3分近くを失っている。

TOYOTA


SS3はタナックがフルモーに1.1秒差をつけて連続ベストタイム、フルモーはエバンスをかわして総合3番手に浮上した。続くSS4はフルモーがオジエに0.5秒差、勝田に1.7秒差をつける初ベストタイムをマークし、ロバンペラを抜いて総合2番手にポジションアップ。また、ルーズグラベルに苦しめられたエバンスは8.9秒差のSS10番手タイムに沈み、総合6番手に順位を下げ、代わってオジエが総合4番手、勝田が総合5番手に浮上している。

前のステージに続き、一部に濡れた箇所が残ったSS5では、フルモーが勝田に0.9秒差、オジエに1.7秒差をつける連続ベストタイムを刻み、首位タナックの背後0.2秒差にまで迫ってきた。滑りやすいコンディションに苦しんだロバンペラは9.2秒差の6番手タイムに終わり、オジエが総合3番手、勝田が総合4番手にポジションを上げている。

アルガニルで20分間のリモートサービスを挟んだ午後のセクション。SS6、午前中の走行後も依然として路面にはルーズグラベルが残っており、先頭スタートのエバンスには厳しい展開。このステージでベストタイムのオジエから8.9秒も遅れたことで、ヌービルにかわされて総合7番手にポジションを落としている。SS7は勝田がヌービルに1.8秒、オジエに1.9秒差をつける今回初の一番時計。これでオジエをかわし、総合3番手に浮上した。

ここまで総合2番手をキープしていたフルモーだったが、SS8のスタートから7.5km地点で左フロントサスペンションを壊して、ストップ。これで、勝田が首位のタナックから3.5秒差の総合2番手に浮上。3.9秒差の総合3番手にオジエ、14.7秒差の総合4番手にロバンペラ、23.0秒差の総合5番手にヌービルと、ひとつずつ順位を上げた。

TOYOTA


再度、アルガニルでのリモートサービスを行い、この日最後のセクションへ。午前中に残っていたダンプは乾き、SS9は完全にドライとなった。ここではタナックがロバンペラに1.5秒、ヌービルに2.3秒差のベストタイム。5.2秒差のSS5番手タイムとなった勝田は「まったくいいドライビングができなかった」と肩を落とし、オジエに抜かれて総合3番手に順位を落としている。

SS10とSS11はこの日、初めて走るステージ。SS10はオジエがタナックに1.1秒差のベストタイム。SS11はタナックがオジエに1.2秒差をつけて獲り返し、オジエに対するアドバンテージを7.0秒として初日を終えた。「今日は特に2回目のループが厳しかった。走行中もスイートスポットが見つからず、少し苦労したよ。でも、最後の2SSはクリーンなステージで、いい走りができたね」と、タナックは長い1日を振り返った。

SS12で、ベストのタナックから12.9秒も遅れてしまった勝田は、首位から27.1秒差の総合3番手。その1.2秒差の総合4番手にロバンペラ、5.6秒差の総合5番手にヌービルがつける。ほぼドライとなった2日目、先頭スタートで走り続けたエバンスは、SS11でサミ・パヤリ(トヨタ)にもかわされ、首位から1分9秒差の総合7番手にまで後退した。

M-SPORT


競技3日目はSS12〜SS18の7SS、SS走行距離は122.92km。オープニングのSS12は、日本時間5月17日の15時35分にスタートする。

WRCポルトガル SS11後暫定結果
1. O.タナック(ヒョンデi20Nラリー1) 1:41:26.2
2. S.オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +7.0
3. 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) +27.1
4. K.ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +28.3
5. T.ヌービル(ヒョンデi20Nラリー1) +32.7
6. S.パヤリ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +1:01.4
7. E.エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) +1:09.0
8. G.ミュンステール(フォード・プーマ・ラリー1) +1:50.2
9. J.マカリアン(フォード・プーマ・ラリー1) +1:54.3
10. O.ソルベルグ(トヨタGRヤリス・ラリー2) +3:38.2



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