WRCポルトガル:ヨンネ・ハルットゥネン「カッレは金曜日から速かった」イベント後記者会見 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCポルトガル:ヨンネ・ハルットゥネン「カッレは金曜日から速かった」イベント後記者会見

©Toyota Gazoo Racing WRT

WRCラリーポルトガルのフィニッシュ後に行われたイベントカンファレンスの内容(抜粋)。グラベル7連戦の初戦、走行順2番手の金曜日からラリーリーダーに立ったカッレ・ロバンペラ。土曜日からの劇的な速さに注目が集まる中、常に一心同体で戦うヨンネ・ハルットゥネンは相棒の真の強さを評価した。

●WRCイベント後記者会見 出席者

FIA

1位ドライバー:カッレ・ロバンペラ=KR(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
1位コ・ドライバー:ヨンネ・ハルットゥネン=JH(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
2位ドライバー:ダニ・ソルド=DS(ヒョンデ・シェル・モビスWRT)
3位ドライバー:エサペッカ・ラッピ=EP(ヒョンデ・シェル・モビスWRT)
ヤリ‐マティ・ラトバラ=J-ML(トヨタ・ガズーレーシングWRT、チーム代表)

Q:カッレ、今季初勝利おめでとう。大きな1勝だ。大満足なのでは
KR: もちろん、今はハッピーだよ。

Q:金曜日の序盤は、自分でキックスタートだと表現していた。ステージの間にセッティングを変更して、ロケットのように飛び出した。何を変えたのか
KR: ちょっとしたことだよ。サルディニアで走った後、マシンはかなりいい状態にプリペアできていた。スタート時のセッティングが合っていたのは良かったけど、それから細かい調整を行って、より正確になった。ここからフィーリングが良くなり始めて、もう少しプッシュするようになった。

Toyota Gazoo Racing WRT

Q:土曜日の午前は「少しプッシュ」していた。最初のステージでの、ほかのドライバーたちとの違いはかなり信じられなかったが、あのステージでそれは感じていたか
KR: 良いタイムになるという感じはもちろんあったが、ほかがどんなタイムだったかは分からなかった。どの位置につけられたかを知ることはできない。自分のパフォーマンスやあのステージのグリップでの、最大限の走りをしている感じはあった。みんなも言っていたように、午前はすごくスリッパリーでグリップ変化が多かった。まったくラクではなかったよ。自分はとにかくハードにプッシュした。

Q:エサペッカ、ダニ、土曜日の午前にカッレが出したようなタイムを見るのは、どんな気分になるものなのか
DS:自分が違うカテゴリーでR5マシンをドライブしているような気分になる。彼がすごくいい走りをして、すごい才能を持っていることはみんな知っている。すでに昨年、そんな走りをしていたからね。彼が常に「あと少し」ができるのは、みんな分かっている。
EP:あのステージを走り終えた時は、ステージでのインタビューでも言ったけど、グリップがなくて最悪で、タイムは今はまずまずOKという感じだった。それから彼が来て、コ・ドライバーに「最悪」って言ったよ。それが真実。ものすごい差をつけられたからね。でもこういうことは、常に起こるものだ。1kmあたり1秒の差は、彼がどれほど素晴らしいかを示しているし、自分たちは同じようにはできない。

Q:ヨンネ、カッレの隣にいて、何時間もノートを読んでいる。土曜日の午前はいい感じだったのか
JH:正直、金曜日も良かったと思うが、走行順も影響していた。みんなは気付いていないと思うけどね。彼は金曜日もいい走りをしていた。金曜日を終えた時点で首位に立っていたんだからね。フィーリングは良かったが、ラリー全体で危ない場面もひとつもなかった。危険なラリーという感じはなかった。僕らはものすごく滑らかで、とても正確だった。メキシコのようなところと比べて、無茶な感じはしなかった。ここよりメキシコの方が怖かったよ。

Q:カッレは、土曜日のかなり早い段階からリードを広げ、3本目を終えた時点で差は52秒ほどになっていた。あの段階でアプローチを変えたか
KR:堅実にいくなら、アプローチを少し変えて、マシンを労るようにしなくてはならない。ラフになった午後はペースもね。午後のループはかなりラフだった。速さを出すのは、ラクにはできないんだよ。

Q:ヨンネ、サルディニアではスタート順が先頭になる。タフなイベントで、50kmのステージもあるが、喉をいたわるためにハチミツをなめたりするか
JH:サルディニアで50kmのステージを先頭走行で走るのは、タイヤも暑さも最悪なのは承知している。すごく厳しくなるだろう。サルディニアは、全体的に自分たちにはベストのイベントではないかもしれない。ベストは尽くすが、すごくタフになるだろうね。

Q:ダニ、総合2位という素晴らしい結果で、見事なタイムやチームメイトと最高のバトルもあった。今の気分は
DS:とてもいい気分だよ。土曜日の午前は少しタイムをロスして、ヘアピンで小さなミスをしてここでもタイムをロスした。でも午後はもっとプッシュして、かなり良くなった。週末の内容には満足していいと思う。

Hyundai Motorsport GmbH

Q:サルディニアはカレンダーの中でも、ビッグチャレンジだ。どれくらい楽しみにしているか
DS:サルディニアは相性のいいイベントだから、いいリザルトを狙いたい。セブ(オジエ)も出るから、カッレがふたりいるようなものだね! 面白くなりそうだ。

Q:エサペッカ、クロアチアに続いて3位フィニッシュ。今回のパフォーマンスには満足か
EP:かなりいいよ。カッレに、ボロ負けしたのは残念だけど。金曜日でさえ、彼は先頭走行ではないにしても、ほぼそれに近い状態だったのに、自分たちと同じようなタイムを出していた。それから走行順が近くなって、完全にやられた。ほかのチームにこんなペースを出されると、ちょっとガッカリしちゃうね。また、チームとして、もっとクルマの開発を進めて、将来的にもっと良くしていくための仕事がまだあることを教えられたとも思う。

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Q:どんな部分の開発が必要だと思うか
EP:グリップかな…。

Q:サルディニアでは過去、いいペースを出している。50kmのステージはマシンにもドライバーにもタフだが、どう思うか
EP:マシンは操れると思うので、ドライバーの方が影響が出るかもしれない。今回、37kmのステージがあったが、それほど暑くはなかったが、ステージの終わりには車内の温度はかなり高くなっていた。顔が火照ったほどだよ。だから、50kmはかなりのチャレンジになるかもしれないね。

Q:ヤリ‐マティ、今回のチームのドライバーやコ・ドライバーをどう見るか
J-ML:もちろん、堂々な優勝ぶりだった。カッレとヨンネのパフォーマンスには、本当に喜んでいる。シェイクダウンで彼らの走りを見た後に話した時から、もう感じていた。それからも、カッレはマシンに自信を持って、プッシュできていた。金曜日は走行順が2番手と、ラクな順番ではなかった。それからは、彼は手がつけられない速さを見せていた。チームとしては、金曜日はエルフィンの大きなアクシデントがあり、タカはオルタネーターのトラブルがあるなどかなり厳しい状況だったので、カッレとヨンネには、ちょっとプレッシャーになっただろう。でも、最終的にすべてがいい方向に向かい、彼らが優勝して、タカもパワーステージで2ポイントを獲得し、マニュファクチャラーズ選手権争いに貢献してくれた。終わってみれば、金曜日は心配に見えたが、日曜日にはとてもハッピーだ。

Toyota Gazoo Racing WRT

Q:彼がリードを築き始めた後、週末を通して一切心配はなかったのか。自信があった?
J-ML:自分の見方としては、ベストの日は金曜日。一番大変な一日だったからね。彼は走行順が2番手でグリップの低いコンディションだったが、あの日を終えて首位に立つ速さで走っていた。土曜日の午前も素晴らしいパフォーマンスになると分かっていた。金曜日を終えた時点で、彼らはやれるという大きな自信があったよ。



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