WRCメキシコ:デイ3を終えてトヨタが1-2。セバスチャン・オジエが首位、エルフィン・エバンスが総合2番手に – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCメキシコ:デイ3を終えてトヨタが1-2。セバスチャン・オジエが首位、エルフィン・エバンスが総合2番手に

©TOYOTA

3月18日(土)、WRC第3戦メキシコの競技3日目デイ3がメキシコ中央高原のレオンを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/バンサン・ランデが総合首位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティンが総合2番手に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネンが総合4番手に順位を上げました。また、前日デイリタイアを喫した、TGR WRCチャレンジプログラムから4台目のGR YARIS Rally1 HYBRIDで出場の勝田貴元/アーロン・ジョンストンは再出走を果たし、総合25番手につけています。

(以下チームリリース)


競技3日目となるデイ3は、レオン近郊に広がるシエラ・デ・ロボス山脈を中心に9本、合計126.86kmのステージを走行する予定でしたが、そのうちSS11の再走ステージであるSS15はキャンセルとなりました。前日に続き路面はドライコンディションとなり、標高の高いエリアでのステージが続きました。

前日、首位エサペッカ・ラッピ(ヒョンデ)に5.3秒差の総合2位につけたオジエは、オープニングのSS11でベストタイムを記録。そのステージでラッピがアクシデントに見舞われたため、彼らふたりの素晴らしい戦いは残念ながら終了し、オジエが首位に立ちました。オジエはその後も速いペースを維持し、午後のSS16では2番手に8.1秒差をつけるベストタイムを記録。首位の座を一日の最後まで守りました。デイ2で総合3位につけたエバンスは、SS11で総合2位にポジションアップ。2番手タイムを3回記録するなど速さを示し、オジエと35.8秒差の総合2位でデイ3を終えました。また、デイ2では不利な早い出走順だったにも関わらず総合5位につけたロバンペラは、トップ3争いをする選手たちよりは出走順が早く滑りやすい路面コンディションでの走行に。首位オジエとは1分34.0秒差になりましたが、選手権争いを見据え、できるだけ多くのポイントを獲得すべく明日の最終日に臨みます。

ヤリ-マティ・ラトバラ(チーム代表)
我々にとって本当にいい一日でした。ドライバーたちは素晴らしい仕事をしてくれていますし、クルマも好調です。今朝、エサペッカに起きてしまったことについては、非常に残念に思います。昨日、彼はとてもいい走りをしていて、セブとエキサイティングなバトルを繰り広げていました。セブはこのラリーが大好きで、このイベントの主であることを示し、ミスのないクリーンなドライビングで戦い続ける必要があることを理解しています。なぜなら、このラリーでアグレッシブなアプローチは、必ずしも得策ではないからです。SS16でのライバルとのタイム差は、最近のWRCではあまり見られないような凄いものでした。それでも、戦いはまだ終わっていません。明日は非常に長く、難しいオタテスのステージが待ちかまえており、(ティエリー)ヌービルはエルフィンの後ろで激しくプッシュしています。この1-2体制を最後まで守りきり、カッレも多くのポイントを獲得することを願っています。

カッレ・ロバンペラ

TOYOTA


タフな一日でしたが、全体的には悪くありませんでした。いいペースで走ろうと試み、ドライビングも良かったのですが、1台走るごとに路面のコンディションが良くなっていったので、簡単ではありませんでした。また、昨日は路面のルースグラベルを掃き飛ばして走る際、グリップを高めるためにソフトタイヤを多く使ったので、今朝はハードタイヤを使わなければならず、理想的ではありませんでした。前後のライバルとのタイム差が大きくなると、高いスピードを維持し、集中力を保つことが難しくなりますが、午後の何本かのステージではいいペースで走ることができました。明日は午前中をクリーンに走り、パワーステージに集中したいと思います。

エルフィン・エバンス

TOYOTA


今日はいい走りができましたし、接戦状態が続きました。もちろんタイム差を縮められるよりも、広げられた方が良かったでしょうが、ティエリーは私より僅かに速く、ほとんどのステージでコンマ数秒差でした。クルマのフィーリングはとても良く、自信を持って走ることができていますが、接戦は明日も続きます。既に走っている区間とそうでない区間が混在しているので、タイヤ選択とクルマのセットアップが難しいですが、今夜はしっかり準備をして、順位を守りきれるようにベストを尽くします。

セバスチャン・オジエ
とても満足できる一日でした。少し差をつけて首位に立てたのは、もちろん素晴らしいことです。朝、エサペッカとのバトルが終わってしまってからは、少し違ったアプローチで走りましたが、今日もいい一日になりました。エサペッカはとてもいい戦いをしていたので残念ですし、気の毒に思います。しかし、これはラリーという勝負であり、勝つためには3日間をまとめなければなりません。最初のステージの後は、より安全に走ることを心がけましたが、それでもいくつかのステージでいいタイムを記録しリードを広げることができました。ただクリーンに走っただけだったので、SS16のタイムには自分でも驚きました。もしかしたら、タイヤマネージメントが功を奏したのかもしれません。明日はラリー最長のステージもあり依然難しい一日なので、最後まで気を緩めることはできません。

ラリー・メキシコ デイ3の結果
1 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) 2h35m37.6s
2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +35.8s

3 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +40.1s
4 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +1m34.0s
5 ダニ・ソルド/カンディド・カレーラ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +2m21.2s
6 ガス・グリーンスミス/ヨナス・アンダーソン (シュコダ Fabia RS Rally2) +10m33.4s
7 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (フォード フィエスタ Rally2) +11m05.0s
8 エミル・リンドホルム/レータ・ハマライネン (シュコダ Fabia Rally2 evo) +11m11.0s
9 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (シュコダ Fabia RS Rally2) +11m52.2s
10 カイエタン・カイエタノビッチ/マチェイ・シュチェパニャク (シュコダ Fabia Rally2 evo) +12m54.3s

明日のステージ情報
最終日となる3月19日(日)のデイ4は、4本の異なるステージを走行します。朝最初のSS20「ラス・デュナス」は今大会4回目の走行となり、続くSS21「オタテス」は、全長35.63kmの今大会最長となるステージ。残る2本のSS22「サン・ディエゴ」とSS23「エル・ブリンコ」の大部分は、いずれも土曜日のSS13/17「デッラマデロ」の一部として既に各2回走行しています。なお、最終のSS23に関しては、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。4本のステージの合計距離は61.53km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は154.01kmとなります。



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