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当初14戦が予想されていたWRC2023年カレンダー、落ちた一戦はサウジアラビアか

©WRC PROMOTER

WRCプロモーターは11月25日に2023年のWRCカレンダーを発表したが、予想されていた14戦ではなく、全13戦での構成となった。

5番目のヨーロッパ外イベントとしてサウジアラビアがカレンダーに加わるのではという憶測もあったが、FIA世界モータースポーツカウンシルは先週、遠征ラウンドはチリ、ジャパン、ケニア、メキシコの4戦のみでの内容でカレンダーを承認した。

しかし、チリとメキシコがカレンダーに含まれたことで、WRCはそれぞれ南米と中米での開催を復帰させた。チリは2019年以来の開催となる。メキシコは2020年の第3戦として開催されたが、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染が急拡大したことで、急遽土曜日で競技終了という異例の閉幕を遂げた後、WRCとしては開催されてこなかった。

ケニアは2021年にWRCに復帰。ジャパンは今年、ターマックラリーとして2010年以来の開催を遂げたが、多くのステージがキャンセルとなったほか、競技中のステージに一般車が進入するという騒動を経たものの、多くのラリーファンが熱烈な歓迎をしたことで注目を集めた。

FIAラリー委員会のチーフ、アンドリュー・ウィートリーは「世界選手権は、モータースポーツのグローバルな性質を反映させることが基本。2020年以来、COVID-19により開催できなかった地域もあったが、2023年はヨーロッパ外イベントを4戦含めることで、目指す方向へと動き出した」と語る。
「WRCが世界各地の地域ラリー選手権をサポートするというビジョンに近づくと同時に、これまでの50年間、WRCのバックボーンを形成してきたイベントの重要性を強調したカレンダーとなった」

FIAは数年前から、よりグローバルなカレンダー(基本的にヨーロッパとそれ以外の地域のラリーを均等に配置)を視野に入れてきたが、ウィートリーのコメントは、限られたカレンダー枠の中で、WRC復帰に向けて厳しい課題に直面しているイギリスとアイルランドのラリー界を喜ばせるものではないだろう。その試練はさらに厳しくなり、2023年のカレンダーには新たにセントラル・ヨーロッパラリーが登場した。オーストリア、チェコ、ドイツの3カ国のターマックステージで構成されるこのラリーはレッドブルが出資しているとも伝えられており、長期的にカレンダーに定着するのではと見られている。

一方、セントラル・ヨーロッパが開催される会期に例年開催していたスペインの主催者は、2024年の復帰に向けて動いていると見られている。
(Graham Lister)

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