WRCジャパン:ヒョンデ、ラリー1マシンのデビューイヤーを有終の美で飾る構え – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCジャパン:ヒョンデ、ラリー1マシンのデビューイヤーを有終の美で飾る構え

©Hyundai Motorsport GmbH

11月10日に開幕するWRC最終戦ラリージャパン(ターマック)で、ヒョンデはハイブリッドの新規定ラリー1マシンの初シーズンを、好結果で締めくくることを目指す。今季のWRCは、ドライバーズ/コ・ドライバーズ/マニュファクチャラーズの全3タイトルをトヨタ勢がすでに獲得を決めており、ヒョンデにとっては、この最終戦でいい流れを作り、来シーズンの戦いにつなげたいところだ。

日本でWRCラウンドが開催されるのは2010年以来となるが、北海道を拠点としたグラベルラリーだった当時と比べ、今回は路面がターマックとなり、拠点もライバルであるトヨタのお膝元、豊田市となる。まったく新しいアイテナリーに挑むビッグチャレンジに、チームは今季通算4勝、数々のポディウムフィニッシュをマークしてきたティエリー・ヌービル、オィット・タナック、ダニ・ソルドをヒョンデi20 Nラリー1 ハイブリッドのドライバーに起用する。

チーム副代表のジュリアン・モンセは「レギュレーションが新しくなる時にはよくあることなので、今シーズンは難しい展開になることは予想できていた。もちろん、タイトルを獲りたかったが、新型マシンであるi20 Nラリー1ハイブリッドの今年のパフォーマンスには満足するべきだと思う」とここまでのシーズンを振り返る。

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「これまでに1シーズンでは最多となる4勝を挙げ、あらゆる路面でペースを発揮してきた。ジャパンでもクルーの力を最大限に引き出し、力強くポジティブなかたちで1年を終えることが目標だ。今季5勝目をマークできればシーズンの締めくくりとして最高だと思うし、来季に向けての大きな後押しにもなるだろう」

今季、ヒョンデに3勝をもたらし、ドライバーズ選手権では2番手につけるなど貢献してきたタナック。ヒョンデからWRCに参戦するのは、このジャパンが最後となる。

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「ラリージャパンは新しいイベントで、チャレンジングな一戦になる。個人的にはどのような感じになるのかあまり情報が得られていないが、レッキでできる限り多くの情報を集めて準備していく」とタナック。
「3シーズンを過ごしたヒョンデから参戦するのは今回が最後になるので、ステージでいいフィーリングをつかみ、今シーズンとヒョンデとの関係をいいかたちで終えたい」

ターマックだった前戦スペインでは2位フィニッシュを飾っているヌービルも、今季5度目のポディウムに上がることを目指す。

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「新しい国、新しいラリー、新しい冒険。ターマックステージであること以外は、何が待っているのか分からない。もちろん、いつもよりも準備が難しいが、自分たちは、今まで走ったことのあるラリーより、新しいラリーの方がいい走りができることが多い」とヌービルは期待を寄せる。
「シーズンの終わりは、一番上の順位で締めくくりたいといつも思っている。そうすれば、冬のブレイクの間をいい気分で過ごせるし、次の年のモチベーションにもつながるからね。だから、今回は全力を尽くして、マシンの力を最大限に引き出すことが目標。そして、結果を待つよ」

グラベルラリー時代の日本のWRCラウンドに参戦経験のあるソルドは、今季は参戦した4戦中、3戦でポディウムに上がるなど抜群の安定感を見せている。

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「グラベル時代のラリージャパンに参戦したことがあるが、新しいターマックステージに挑めることにワクワクしている。とてもナローで難しいと聞いている」とソルド。
「どのようなラリーになるか予想がつかない時は、ステージに関してできる準備は動画を観るくらいなので、よりチャレンジングになるものだ。現場に入ってレッキでペースノートを作ることが、活躍するためには重要になる。いつもどおり、目標は最低でもポディウムに上がり、チームのために可能な限りいいリザルトを収めることだ」



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