WRCベルギー:波乱の競技2日目を終えて、首位はヒョンデのオィット・タナックに。勝田は6番手 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCベルギー:波乱の競技2日目を終えて、首位はヒョンデのオィット・タナックに。勝田は6番手

©HYUNDAI

2022年のWRC第9戦ベルギーは競技2日目のSS16までを終えて、ヒョンデのオィット・タナックが首位につけた。8.2秒差の2番手にはトヨタのエルフィン・エバンス、3番手に同じくトヨタのエサペッカ・ラッピが続く。勝田は首位タナックから5分39秒3差の6番手につけている。

競技2日目は、イープル近郊のエリアを舞台として行われるSS9〜SS16の計8SS。4SSを2度走行する構成でSS距離は133.22kmとされ、ラリー山場の1日となる。オープニングのSS9を制したのは、前日のクラッシュからマシンを修復したトヨタのカッレ・ロバンペラ。このSSで2番手に入ったタナックは、トータルでヌービルを逆転し、0.1秒という僅差ながら総合首位に立っている。続くSS10では、総合5番手につけていたMスポーツ・フォードのクレイグ・ブリーンが左直角コーナーのアウト側にあったディッチで転倒、クルーふたりは無事だったものの、赤旗が提示されてアタックは中止となり、影響を受けた選手にはノーショナルタイムが与えられた。このSSでは、6番手につけるMスポーツ・フォードのガス・グリーンスミスがコースオフし、SS中にタイヤ交換を実施したため大きくタイムロス。ダメージはサスペンションにも及んでいたため、その後もスロー走行を余儀なくされることとなってしまった。

TOYOTA


SS11はヌービルがベストタイムをマーク。総合順位でもタナックを逆転し、その差を6.1秒としている。ヌービルは続くSS12でも連続ベストタイムをたたき出す力走を披露。このSSだけでタナックに10.1秒の差をつけることに成功し、午前中の4SSを終えた段階でふたりの差は16.2秒に拡大した。

サービスをはさんだSS13は、再びヌービルが一番時計を刻み、追いすがるタナックとの差を拡げていく。SS14ではトヨタのエバンスがベストタイムを獲得、タナックはヌービルのタイムを1.1秒上まわったものの、大きく差を縮めるまでにはいたらない。続くSS15では、思わぬ波乱がヌービルを襲った。ヌービルは砂利が掻き出された左コーナーをクリアし切れず、アウト側のディッチに突っ込んでしまったのだ。なんとか観客の助けを借りてコースに復帰したものの、マシンにはダメージがあり、ヌービルはこのSSを走り切ることなくマシンを止めることとなった。これで総合トップに立ったのは、ベストタイムをマークしたタナック。総合2番手にエバンス、総合3番手にラッピが浮上することとなった。この日最後のSS16は、タナックがベストタイムをマークし、エバンスとの総合タイム差を8.2秒としている。

M-SPORT


この競技2日目では、上位陣のうちヌービルとブリーンがコースアウトにより脱落しており、あらためてステージの難しさが浮き彫りとなったと言えるだろう。タナック、エバンス、ラッピのトップ3に続くのは、ヒョンデのオリバー・ソルベルグ、Mスポーツ・フォードのアドリアン・フルモー、そして勝田貴元だ。日本からシュコダ・ファビア・ラリー2 Evoで参戦している福永修/齊田美早子はこの日最初のSS9でコースオフ、ディッチでスタックしてしまい、翌日の再出走にまわることとなった。

TOYOTA


最終日に残されたステージは、SS17〜20の4SS。サービスを挟んで2SSを2度走行する、SS距離51.34kmが戦いの舞台となる。上位陣では、首位タナックと2番手エバンスの差が8.2秒と接近しているほか、4番手ソルベルグと5番手フルモーが14.3秒差となっている。オープニングのSS9は日本時間21日(日)の15時43分スタート。

WRCベルギー SS16後暫定結果
1. O.タナック(ヒョンデi20 Nラリー1) 1:58:55.2
2. E.エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) +8.2
3. E.ラッピ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +1:09.8
4. O.ソルベルグ(ヒョンデi20 Nラリー1) +2:51.6
5. A.フルモー(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +3:05.9
6. 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) +5:39.3
7. S.ルフェーブル(シトロエンC3ラリー2) +7:46.2
8. A.ミケルセン(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +8:11.9
9. Y.ロッセル(シトロエンC3ラリー2) +8:50.9
10. G.ミュンスター(ヒョンデi20 Nラリー2) +9:12.1



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