WRCスウェーデン:ジュニアWRCが開幕、将来のスタードライバーがタイトルを争う – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCスウェーデン:ジュニアWRCが開幕、将来のスタードライバーがタイトルを争う

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今週開催されるWRCラリースウェーデンでは、2022年のジュニアWRCが開幕を迎える。今季はMスポーツ・ポーランドが製作するフォード・フィエスタ・ラリー3のワンメイクシリーズとなり、選手権史上初めて4WDマシンで争われる。

ラリー3は、FIAがエントリーレベルの4WDマシンとして設定したカテゴリー。Mスポーツ・ポーランドは、このシーズンオフの間にマイナーアップデートを行い、出力がアップしたほか、全体的なパフォーマンスの底上げが図られているという。

ジュニアWRCにスノー&アイス路面のラリースウェーデンが入るのは、2年ぶり。前回は、トム・クリステンソンが圧勝を飾り、その年のタイトル獲得につなげた。ラリースウェーデンは、WRCにとってもジュニアWRCにとっても、シーズン唯一のフルスノー&アイスイベントであり、ドライバーにもスペクテイターにとっても、豪快な戦いが待っている。

ジュニアWRCカレンダーの中でラリースウェーデンが最も独特な点は、ピレリのソットゼロ・アイスタイヤを履くこと。従来のグラベルタイヤやターマックタイヤよりも格段に幅が狭く、360本のタングステン鋼スタッドが埋め込まれている。ジュニアWRC勢には、今回のラリースウェーデンでは22本(シェイクダウン用を含む)のソットゼロ・アイスタイヤが供給される。

2022年シーズンの開幕戦での筆頭候補は、タイトル連覇を狙う現ジュニアWRCチャンピオンのサミ・パヤリ。昨年開催されたスノーラリー、アークティック・ラリーフィンランドでも、RC4クラス優勝を飾っている。昨年はそのパヤリと最終戦までタイトルを争い、シリーズ2位に入ったジョン・アームストロングも、 シリーズに復帰。昨年は2勝をマークしているが、スノー&アイスのラリー参戦は2020年以来。この時は大クラッシュでリタイアを喫している。

ラウリ・ヨーナは、ジュニアWRCフル参戦2シーズン目。昨年は、ポディウムフィニッシュを2回飾ってシリーズ4位で終えているが、最終戦ではパヤリと優勝争いを演じている。昨年のアークティック・ラリーフィンランドでも、パヤリとクラス優勝争いを展開しており、今回のラリースウェーデンでも注目のひとりだ。エストニアのロベルト・ビルベスも2シーズン目を迎える。ウインターラリーでのラリー3マシンでの走行経験は少ないが、今年に入ってからリヤ駆動のマシンでスノー&アイスイベントに参戦して備えてきた。

2021年に急成長を遂げたひとりが、アイルランドのウィリアム・クレイトン。特に、ターマックラリーではステージウインポイントを重ねた。 これまでスノー&アイス路面のイベントに参戦したことがなかったというクレイトンだが、先日はフィエスタ・ラリー3での大がかりなテストを終えたほか、ウインターラリーイベントに参戦してコンディションへの順応に努めた。

ケニア人として初めてジュニアWRCに参戦したドライバー、マクレー・キマチは、WRCサファリで通算3勝を挙げた1995年のWRCチャンピオン、コリン・マクレーにあやかって名付けられたという。先週、ラリースウェーデンのプリペアのために受講したウインターラリースクールで見るまで、実際の雪も凍った路面も見たことがなかったというキマチ。このスクールでは、2011年のWRCアカデミー(現ジュニアWRC)チャンピオン、クレイグ・ブリーンが半日トレーナーを務めるというサプライズもあったという。

2018年のジュニアWRCツール・ド・コルスのウイナーで、昨年のERC3ジュニアチャンピオンであるジャン・バティスト・フランチェスキは、昨年11月に大クラッシュを喫した際に負傷、十分に回復していないことから今季開幕戦を欠場。またパナジオティス・ルーステミスも今回は欠場となるが、両ドライバーとも第2戦クロアチアへの参戦を表明している。

ジュニアWRCマネージャーのマチェク・ボダは「ジュニアWRCの開幕戦が再びスウェーデンで迎えられるのは、素晴らしいことだ」とコメント。
「様々な路面のイベントでカレンダーを構成するのは非常に重要なことであり、スウェーデンで開幕するのは非常に特別だ。今年は、FIAのエントリーレベルの4WDカテゴリーであるラリー3マシンとして公認を受けたフィエスタ・ラリー3でのワンメイクという非常に大切なシーズンとなる。このマシンは昨年、様々な選手権で非常にエキサイティングなパフォーマンスを披露しているので、世界で最速を競う若手たちがどのような走りを見せてくれるのか、本当にワクワクしている」

「前年チャンピオンが連覇を目指してシリーズに挑むのは、2007年のパトリック・サンデル以来。タイトルを2回獲得しているのは、これまでにパー‐ガンナー・アンダーソン(2004年、2007年)しかいない。今年、サミ・パヤリだけがタイトルを連覇できる権利を得ており、このことは今季のドライバーたちにとってもモチベーションが高まる要素になると思う。昨年の選手権は、素晴らしい戦いが観られたので、今年も多くのドライバーたちが同じような活躍を見せてくれるはずだ」

昨年のジュニアWRCチャンピオン、パヤリは「新しい設定の中で新しいシーズンが始まる。現チャンピオンである自分はその分、自信があるが、それでもまた違う年、違う選手権が始まる」と気合いを見せる。
「モンテカルロではとてもいい形でシーズンを滑り出すことができたし、フィンランドでもラリーに1戦参戦したので、少なくともスノーの感触はつかんでいる。今年はいいチャレンジになると思うし、ジョン、ラウリ、ロベルトはみんな強い。簡単には勝てないが、接戦になるのはいいことだ」

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