WRCモンツァ:競技初日を終えて、首位エバンスと2番手オジエが1.4秒差の接戦。勝田は6番手 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCモンツァ:競技初日を終えて、首位エバンスと2番手オジエが1.4秒差の接戦。勝田は6番手

©TOYOTA

WRC第12戦モンツァは初日の競技を終えて、首位につけるトヨタのエルフィン・エバンスと、2番手のセバスチャン・オジエが1.4秒差の接戦を展開している。3番手はヒュンダイのティエリー・ヌービル、6番手に勝田貴元がつけている。

競技初日となる19日(金)朝、ラリーはベルガモ郊外にある山岳ステージからスタート。SS1〜SS7の7SS、106.67kmという構成で、最初の4SSはサーキットではなく山岳路を使い、後半の3SSはモンツァサーキットとサービスロードを組み合わせたステージで行われる。多くのドライバーはハードコンパウンドタイヤを5本という組み合わせでスタート。ヌービルはハード6本、Mスポーツ・フォードのアドリアン・フルモーはハード2本、ソフト4本を選択した。

SS1でベストタイムをマークしたのは先頭走者のオジエ。SS2番手のエバンスに3.6秒差をつけて機先を制することに成功した。空には雲がかかっており、ステージは一部が湿ってグリップがつかみづらく、終盤には霧も出るなど難しいコンディションとなっている。その傾向は続くSS2も変わらず。こちらはエバンスが一番時計をたたき出すが、オジエも0.1秒差のSS2番手につけ、総合順位は変わらず。このSSでは、ヌービルがSS3番手タイムをマークし、チームメイトのソルドをかわして総合3番手に浮上している。

HYUNDAI


SS1の再走となるSS3は、再びオジエがベスト。このSS3では、総合6番手につけていたフルモーがコースオフを喫してストップしてしまった。濡れた左コーナーでアウト側に膨らみ、バンクにヒットして横転。クルーふたりは無事だったもの、マシンは道からこぼれてしまい万事休すとなった。SS4は、出走順6番手のダニ・ソルド(ヒュンダイ)がコースインした段階で、観客のなかに急病人がでたため途中で競技がストップ。そのまま後続にはノーショナルタイムが与えられることとなり、ステージはキャンセルとなった。走行順の早かった選手はそのまま走り切ったために通常のタイムが与えられている。ここでもオジエはベストタイムをマークしており、後に続くエバンスとの差をさらに拡大している。

ここまでの4SSを終えた段階で、首位オジエと2番手エバンスの差は6.5秒。オジエと3番手のヌービルとはすでに27.2秒差が開いており、ラリーはチャンピオンをかけたふたりの一騎打ちという様相だ。4番手にソルド、5番手にはオリバー・ソルベルグとヒュンダイ勢が続く。6番手にはMスポーツ・フォードのガス・グリーンスミス、7番手に勝田、8番手にヒュンダイのテーム・スニネンというオーダーになっている。グリーンスミスからスニネンまではわずか4.7秒となっており、この3人による6番手争いにも注目が集まる。

M-SPORT


ラリーはサービスを経て、モンツァサーキット内のコースへ。このSS5は難しいコンディションのなかエバンスが渾身のベストタイムをマークし、オジエとの差を一気に削り取ることに成功。依然オジエが首位に立ってはいるが、ふたりの差は0.8秒にまで縮まった。SS2番手はソルド、SS3番手にヌービル。ヒュンダイのふたりによる3番手争いも熱を帯び、ヌービルがわずか1.6秒リードを保っている。

SS6を制したのはヌービル。SS2番手にエバンス、SS3番手にオジエが続く。エバンスはついにこのSSでオジエを逆転、1.3秒差ながらラリーリーダーの座についた。また、このSSでは5番手タイムをマークした勝田が、タイヤが合わずペースをつかめないグリーンスミスをかわして総合6番手に浮上している。初日最後のSS7はナイトステージとなる。ここではソルドがベストタイムをマーク、SS2番手には勝田が入った。エバンスはSS3番手で総合首位をキープしている。

TOYOTA


初日を終えて上位陣はオーダーは、首位エバンス、2番手オジエ、3番手にヌービル、4番手にソルドとなっている。エバンスとオジエは1.4秒、ヌービルとソルドは3秒とそれぞれ接近しており、2日目以降も激しいバトルが予想される。

20日(土)に行われる競技2日目はSS8〜SS13の6SS。初日と同じように、前半は山岳路での2SSを2回走行、後半はモンツァサーキットでの2SSという構成となっている。なかでもSS9/11は大会最長の24.93kmとなっており、タイヤ選択など複雑な要素が絡む戦いとなりそうだ。オープニングのSS8は日本時間の20日(土)15時38分スタート。

WRCモンツァ SS7後暫定結果
1. E.エバンス(トヨタ・ヤリスWRC) 1:04:05.2
2. S.オジエ(トヨタ・ヤリスWRC) +1.4
3. T.ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC) +21.6
4. D.ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC) +24.6
5. O.ソルベルグ(ヒュンダイi20クーペWRC) +50.6
6. 勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC) +1:05.5
7. G.グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC) +1:14.1
8. T.スニネン(ヒュンダイi20クーペWRC) +1:28.6
9. K.ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC) +1:57.3
10. Y.ロッセル(シトロエンC3ラリー2) +4:21.3



ラリプラメンバーズ2024募集中!!