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ヒュンダイ、i20 Nラリー2のセッティングテストをイタリアで実施

©Hyundai Motorsport GmbH

ヒュンダイ・モータースポーツ・カスタマーレーシングは先週、イタリア北部でヒュンダイi20 Nラリー2のテストを3日間実施した。このテストでは、ベースセッティングの開発に専念。部門担当のエンジニアがさらに幅広いレンジのセッティングを開発することで、実戦投入から数カ月間経過したマシンのカスタマーと経験を共有する。ドライバーはテーム・スニネンと、カスタマーレーシングのジュニアドライバー、ジョシュ・マクリーンが務めた。

テストが行われた3日間、テストチームは3種類の路面での走行を行ったという。初日は丘陵地のスイッチバックコーナーが連続するコース、残りの日程は速度が乗るステージだったが、いずれもナローな道で常にグラベルが路面に出てくるセクションも。今回のテストでは500km以上を走り込み、チームは実戦デビューとなった8月のWRCイープル・ラリーベルギーまでに3000kmのテストを重ねてきた。

i20 Nラリー2は、WRCベルギーでWRC2のステージウインを3本奪取したほか、勝利も飾った。国内戦レベルでも目覚ましい結果を収めており、イタリアとポルトガル選手権でカスタマーがポディウムフィニッシュをマークしている。この新型i20 Nラリー2は、ドイツ・アルゼナウにあるヒュンダイ・モータースポーツの拠点で製作が続けられており、オーダーされたシャシーが納品されるとともに、ヨーロッパ各地のラリーに登場する数も増えている。

今回のテストは、カスタマーのチームを支援しi20 Nラリー2を供給するための、カスタマーレーシング部門の作業の中心となるもの。テストでは、サスペンションやデファレンシャルを含め幅広いセッティングのトライアルを行い、シャシーの反応を分析。収集されたデータは、カスタマーたちと共有し、それぞれの選手権で直面する様々な路面コンディションに向けて、強く戦えるセッティングを生み出すために活かされる。このような形でi20 Nラリー2を走らせるチームと緊密な関係で作業を行うことで、同部門は各クルーが新型マシンを導入した早い段階から最大限のパフォーマンスと信頼性を活かすことにつなげることを狙う。

ヒュンダイ・モータースポーツ・カスタマーレーシングのマネージャー、アンドリュー・ジョーンズは「i20 Nラリー2のプロジェクトはまだ初期の段階だが、WRC2や国内選手権ですでに成果を上げており、レベルの高いオールラウンドのパッケージで素晴らしいペースを披露している」とコメント。
「しかし、このマシンの実戦キャリアという点では、まだ初期段階にあり、テストやラリー参戦を重ねることでさらにマシンを改善することができる。イタリアでの3日間で得たデータは、カスタマーと共有することで、設計時点で手応えを感じているポテンシャルをさらに活かしてもらえるようになる。i20 Nラリー2で参戦するチームやドライバー、さらにそれ以外のカスタマーレーシングのラリーやレースのマシンでの参戦をサポートすることは、この部門の作業において不可欠な部分。彼らとともに作業に取り組み情報を共有することが、現場でのエンジニアリングサポートや迅速なスペアパーツの供給とともに、このプロジェクトの要点だ」

「イタリアでのテストでは、ラリー2に参戦するできる限り幅広いカスタマーが最初からコンペティティブに戦えるマシンを製作するという我々の当初の開発目標に、忠実に取り組んだ。それぞれにスタイルやセッティングの好みを持つ様々なドライバーたちからのフィードバックを得ることで、どこで参戦するかにかかわらず、i20 Nラリー2が誰にとっても素晴らしいパッケージにすることができると考えている」

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