全日本ラリー高山:競技初日はGRヤリスの勝田範彦/木村裕介がリード – RALLYPLUS.NET ラリープラス

全日本ラリー高山:競技初日はGRヤリスの勝田範彦/木村裕介がリード

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10月16日(土)、全日本ラリー選手権第10戦「第48回M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ2021」の競技初日が行われ、トヨタGRヤリスの勝田範彦/木村裕介がシュコダ・ファビアR5の福永修/齊田美早子に17.6秒という差をつけて首位に立った。勝田と17.7秒差の3番手には同じくシュコダ・ファビアR5の柳澤宏至/保井隆宏がつけている。

2020年大会は新型コロナウイルス感染拡大の影響により中止となっていたため、ハイランドマスターズが行われるのは実に2年ぶり。本来であればシーズン最終戦となる予定だったが、5月の第4戦久万高原ラリーが10月30日、31日に延期されたため、最終戦ひとつ手前のラリーとして開催された。レッキを終えた選手たちは2年ぶりということで荒れた路面について警戒する声が聞かれた。また、初日の夜には降雨の予報もあり、路面コンディションの変化に対応できるかどうかも重要なファクターになると思われた。好天のもとで行われた競技初日は、3SSを2ループする計6SS、30.34kmでの戦い。

JN1クラスは、グラベルラリー2連勝を達成した勝田が機先を制してSS1のベストタイムをマーク。0.8秒差で勝田を追いかける福永は、SS2で逆転を期してアタックをかけるが痛恨のスピンを喫してしまう。福永は、このSS2でベストタイムをマークした勝田に23.4秒という大きな遅れをとることに。しかしその後はSS3、SS4、SS5、SS6とベストタイムを連発する力走。SS5は首位勝田と同タイムでのベストとなったが、その差をじわじわと削り取っていった。初日の6SSを終えてトップ3に続くのは、GRヤリスの奴田原文雄/東駿吾。スバルWRX STIの鎌田卓麻/松本優一が5番手、GRヤリスの眞貝知志/安藤裕一が6番手で続いた。
首位の勝田は、「SS6では危ない思いをしましたが、全体的に順調です。今日のSSは下りが主体なので、軽さが活きている気がしますね。明日は雨の予報ですし、これだけリードを広げられた点は良かったです。17.6秒差ありますが、ちょっと気を抜くと追い上げられてしまうので、気を抜かずマージンを使いながら走ることになると思います」と、警戒を緩めない。2番手につけた福永は「明日は雨が降ってくれた方がチャンスになりますね。路面コンディションの変化に合わせて、いかにプレッシャーを掛けていけるかだと思っています」と、意気込みを語る。福永から0.1秒差の3番手につける柳澤は「クルマもだいぶセットアップがでてきて、悪くはないんですが、勝田選手が速いですね。プッシュはしていますが、なかなか届かない感じです。明日の午前中はウエットでしょうから、最初の青屋上りがキモになると思います」と、マシンへの手応えを語る。

JN2クラスはチャンピオンに王手をかけているヘイキ・コバライネン/北川紗衣(トヨタGT86 CS-R3)が6SS中5SSでベストタイムを刻む快走。2番手の中平勝也/島津雅彦(トヨタGT86 CS-R3)は今回のラリーに新車を投入。フレッシュなボディの応答性の高さには大きな手応えを感じたようだ。高速ステージでギヤがしっかり合っている反面、低速コーナーで苦労する部分もあったものの、SS6までを終えた段階で首位コバライネンと9.4秒差としている。シビック・タイプRユーロの上原淳/漆戸あゆみは、SS5で3番手を走る石井宏尚/竹下紀子(レクサスRC F)をかわして3番手に浮上。上位2台とは少しギャップがあるものの、ウエットコンディションでのジャンプアップを狙う。
コバライネンは「僕にとっては初めて走るステージが2カ所あったから、ミスをしないように、午前中はペースノートをチェックしながらの走りになった。でもトラブルはないし、SS4はとても良いフィーリングで走れた。午後のループに向けてセットアップを少し変更して、クルマのフィーリングがすごく良くなった」と手応えを語る。そのコバライネンを追う中平は「新車なのでボディがしっかりしていてレスポンスが良く、すごくいいです。明日はウエットですが、テストはあまりできていません。朝起きて状況を見て、どこまでセットアップを変えるかですね」と、コンディションの変化を注視する。

トヨタ86とスバルBRZが鎬を削るJN3クラスは、スバルBRZを駆る鈴木尚/山岸典将が2番手につける長﨑雅志/秋田典昭(トヨタ86)に7.6秒差をつけてトップ。長﨑の13.3秒後方、3番手には今回スポット参戦する織戸学/山本磨美(トヨタ86)が入っている。鈴木が序盤の3SSを連続で制する展開でラリーはスタート。2ループ目最初のSS4では織戸がベストタイムをマークし、クラス3番手に浮上した。長﨑もSS5、SS6と初日終盤にかけてベストタイムを連発し、首位鈴木との差を着実に詰めていっった。
トップの鈴木は、「クルマをリフレッシュしたので、すごく調子が良く、気持ちよく走れています。今日中に稼げるだけ稼ごうと、午後もタイムアップを狙ったんですが、予想外に気温が高くなり伸び悩んでしまいました。明日は大きく状況が変わるので、タイム差はないと思って走ります」と、翌日に向け気を引き締める。追う長﨑は、「何回か怖い思いもしましたが、順位はいいところにつけることができました。午後は乗れている感じがでてきて、良かったです。明日はこれから降る雨量がネックですね」とコメント。3番手につけた織戸は「午前中は抑えすぎてしまったので、午後はそれなりにプッシュしたんですが、まだ完璧って感じではないですね。それなりに頑張っているんですが、タイヤの差が大きい気もします。ウエットの経験がほとんどないので、明日の朝はチキンになっていると思います(笑)。経験の差も出ると思うので、無理せずにいきます」と、状況を分析する。

ここまで3勝を挙げているスズキ・スイフトスポーツの西川真太郎/本橋貴司がリードを築いたJN4クラス。10.8秒差の2番手には鮫島大湖/船木佐知子(スズキ・スイフトスポーツ)、3番手には今回が全日本ラリー初参戦の奥村大地/大橋正典(スズキ・スイフトスポーツ)がつけている。奥村と6.4秒差で4番手に岡田孝一/河本拓哉(スズキ・スイフトスポーツ)が続く。
このラリーにチャンピオンがかかっている首位の西川は、「SS1は苦手なコースなんですが、ベストを獲れました。SS2、SS3と少しずつペースを上げて、午後もタイムアップできましたが、まだ自分の中では納得がいっていないですね。今回は無理をせず、しっかり走りたいと思います」と手堅いアプローチ。2番手の鮫島は「SS1はサイドブレーキをミスして、タイムロスしたんですが、ふたつベストを獲ることができました。千光寺(SS3/6)の方が苦手なようで、西川選手に負けてしまいましたね。クルマもセッティングも含めて問題はないので、やれることはできていると思います」と、この日の走りを振り返った。

今回、大倉聡/豊田耕司がGRヤリスRSを持ち込んだJN5クラスは、前戦でチャンピオンを決めた天野智之/井上裕紀子(トヨタGRヤリスRS)がラリーをリード。第6戦のモントレーで優勝を果たした渡部哲成/佐々木裕一(トヨタ・ヤリス)は10.7秒差の2番手につける。渡部の後方2.4秒差の3番手には大倉/豊田、さらにその後方には小川剛/梶山剛(ホンダ・フィット)がつけている。
ターマックラリーではCVTモデルのGRヤリスRSをドライブする天野は「コーナーで稼げるところは速いタイムが出せましたね。逆にストップ&ゴーに近い、低速な路面でタイトになると、再加速が遅くてなかなかタイムが出せない。トータルでは10秒くらいリードはできましたが、明日は厳しいと思っています。いかんせん上りが長いので、タイム差をつけられないと思うんですよ。牛牧(SSS2/5)の下りだけであれば、もう以前のヴィッツよりも速いタイムが出せています」と、RSのインプレッションを語る。渡部は「セッティングを少し変えて、クルマの動きが改善できたんですが、天野選手をとらえることができませんでした」とコメント。「このヤリスは軽さを活かしたコーナリングができるので、悪天候になったらアドバンテージがあるかもしれません」と、明日の逆転に望みを繋ぐ。

山本雄紀/佐野元秀(トヨタ・ヤリス)がトップを走るJN6クラス。山本は10月上旬に開催されたJMRC全国オールスターラリーフェスティバルでクラス優勝を果たし、今回が全日本ラリー初参戦。2番手の海老原孝敬/蔭山恵(トヨタ・ヴィッツ)に30秒以上の差をつける快走を披露している。3番手には水原亜利沙/加勢直毅(トヨタ・ヤリス)、4番手には久々の全日本ラリー参戦となるRINA ITO/大倉瞳(トヨタ・ヤリス)という順位になっている。
首位山本は「SS1はCVT車両に慣れていなくて、噛み合っていなかったんですが、SS2からはそこそこリズム良く走れました。クルマにも慣れてきて、CVTも上手く使いながら、リードを築くことができました。明日はウエットになりそうです。タイヤがちゃんと発熱してくれていたら得意なんですが、冷えた状態だとあまり経験がないので、そこを上手くマネージメントしたいです」とコメント。ヴィッツでターマックラリー初参戦の海老原は「クルマの反応は午前中よりいいんですが、思うように差が縮まりませんでした。パワーは向こうが上なんですが、雨になるとその差がなくなるので、できる対策をして、明日に挑みます」と、意気込みを語る。3番手の水原は「午後のセクションはブレーキが厳しくて、思うようにタイムアップできませんでした。明日はコンディションが変わることで、今日のいやなムードを払拭できるのかなと思っています。あまり思ったような成果が出ていないので、しっかりデータを持ち帰りたいですね」と、語っている。

ラリー2日目はSS7~SS12の6SS、SS距離38.12km。初日の夜には降雨の天気予報が出されており、各選手とも路面コンディションの変化に対応してアタックしていく必要がありそうだ。

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