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WRCベルギー:競技初日を終え、ヌービルを先頭にヒュンダイが1-2-3。勝田は7番手

©HYUDAI

WRC第8戦ベルギーは8月13日(金)の競技初日を終えて、ヒュンダイのティエリー・ヌービルが総合首位に立っている。2番手にはクレイグ・ブリーン、3番手にオィット・タナックとヒュンダイ勢が上位を占めており、僅差でトヨタ勢が追うかたちとなっている。勝田貴元は総合7番手。

この日はSS1〜SS8の8SS、SS距離135.34km。3日間のうちで最も距離が長く、サービスパークの置かれるイープルを中心に、東西南北4SSを2回ずつ走行する構成となっている。コースは左右を畑に挟まれた農道のようなセクションが多く、道幅は狭くハイスピード。路肩から掻き出される泥でグリップが低下するなか、頻繁に現れるジャンクションを以下にロスなくクリアするかがカギとなる。

午後からスタートした最初のセクションでは、各車ともハードコンパウンドを主軸としたタイヤを選択。ピエール‐ルイ・ルーベを含むヒュンダイの4台はハードコンパウンド6本、Mスポーツ・フォードの2台はハード5本、オジエ以外のトヨタ3台はハード4本+ソフト2本、そしてオジエはハード3本+ソフト3本というチョイスでステージへと向かっていった。

オープニングのSS1を制したのはタナック。SS2番手にヌービル、3番手にブリーンと、ヒュンダイ勢が序盤から上位を占める展開でラリーはスタート。ターマックラリーのため出走順の有利不利は軽減されると見られていたが、想定以上にダスティな路面の影響もあり、出走順の早いオジエは奮わず6番手タイムにとどまった。SS2、SS3はブリーンが制してラリーをリード。SS3ではオジエが左前輪をパンクさせたがロスを最小限にとどめ、12.2秒遅れのSS6番手でフィニッシュしている。

続くSS4では地元のヌービルが今大会初のSSベストタイムをマークし、ブリーンをかわして総合首位に浮上した。SS2〜4ではトヨタのエルフィン・エバンスもSS3番手タイムを連発したものの、変化し続ける路面グリップに自信を持ったアタックができずにいた。最初の4SSを終えた段階で総合首位はヌービル、2番手にブリーン、3番手にタナックが続き、トヨタのエバンス、ロバンペラ、オジエ、勝田というオーダーになっている。なおSS3ではアドリアン・フルモー、さらにSS4ではガス・グリーンスミスがそれぞれコースアウトを喫して戦列を去っており、ラリーはヒュンダイvsトヨタという構図になった。

TOYOTA

サービスを挟んで臨むセカンドループでは、各車ともハードコンパウンド6本をチョイス。勝田だけがハード4本+ソフト2本という、スタートと変わらない選択をしてコースへと向かう。ヒュンダイ勢はこのセカンドループもとどまるところを知らないスピードで快走。SS5はヌービル、ブリーン、タナックの順でヒュンダイ勢がトップ3に。ここではトヨタのカッレ・ロバンペラがタナックと同タイムでSS3番手タイに食い込んだ。SS6ではヌービルとブリーンが1-2。SS3番手にはペースを取り戻しつつあるオジエが入った。SS7はヌービル、オジエ、ロバンペラというトップ3。このSS7ではロバンペラがチームメイトのエバンスをかわして総合4番手、トヨタ勢のトップに浮上した。SS8は観客の安全を考慮してキャンセルとなったため、ヌービルは午後のSS5〜7すべてを制して、SS4から数えて4連続ベストタイムで初日をまとめた。

初日を終えた段階で首位ヌービルと総合2番手ブリーンの差は7.6秒、ヌービルと3番手タナックは31.2秒とややタイム差がある格好だ。一方、タナックの背後にはトヨタ勢が僅差で迫っており、1.4秒差でロバンペラ、2.2秒差でエバンス、8.2秒差でオジエと、競技2日目は3番手争いが熱を帯びそうな気配をみせている。7番手の勝田は首位のヌービルからは1分24秒5と水をあけられているが、初コンビのキートン・ウィリアムズとコンビネーションを確認しながら着実なフィニッシュを目指す。

M-SPORT

SS3でコースアウトを喫したフルモーのマシンは想定以上のダメージを受けており、明日の再出走はできないとMスポーツ・フォードは発表。再出走となるグリーンスミス1台で明日移行のステージに臨む。

競技2日目はSS9〜SS16の8SS、SS距離119.92km。最終日には40kmあまりしかないことを考えると、ヒュンダイ、トヨタ双方にとって重要な1日となりそうだ。オープニングのSS9は日本時間14日の15時40分スタート。

WRCベルギー SS8後暫定結果
1. T.ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC) 1:04:27.0
2. C.ブリーン(ヒュンダイi20クーペWRC) +7.6
3. O.タナック(ヒュンダイi20クーペWRC) +31.2
4. K.ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC) +32.6
5. E.エバンス(トヨタ・ヤリスWRC) +33.4
6. S.オジエ(トヨタ・ヤリスWRC) +39.4
7. 勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC) +1:24.5
8. P.ルーベ(ヒュンダイi20クーペWRC) +2:50.0
9. Y.ロッセル(シトロエンC3ラリー2) +5:28.2
10. O.ソルベルグ(ヒュンダイi20 Nラリー2) +5:44.9

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