WRCベルギー:Mスポーツ・フォードはグリーンスミスとフルモーで臨む – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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WRCベルギー:Mスポーツ・フォードはグリーンスミスとフルモーで臨む

©M-SPORT

2021年のWRC、グラベル4戦が続いた後に迎えるターマックとなる第8戦イープル・ラリーベルギーに、Mスポーツ・フォードはガス・グリーンスミスとアドリアン・フルモーにフォード・フィエスタWRCのステアリングを託す。

ベルギーで開催される初めてのWRCは、Mスポーツ・フォードWRTのチームやドライバーにとっても初めてのイベントとなるが、まったく未知のイベントというわけでもない。Mスポーツは、2013年にERCとして開催されたイープルラリーに、フォード・フィエスタR5を披露するためにコースカーとしてこのマシンを投入している。また、フルモーのコ・ドライバーでベルギー人のルノー・ジャムール、グリーンスミスのコ・ドライバー、クリス・パターソンはいずれもイープルラリーへの参戦経験があり、フランス人のフルモー自身も実家はイープルから40kmほどの距離にある。

今季のWRCここまで7戦中5戦でポイントを獲得している24歳のグリーンスミスは、6月のサファリでは自己ベストの4位にも食い込んでおり、ベルギー戦では再びトップ5入りを目指す。4月のクロアチア以来となるターマックラリーに向けて、イープルから20kmほど離れたコースで1日半のテストを行った。
「テストでは、農道があまりにスリッパリーで予測が難しいことに驚いた。グリップ変化が激しい点は、このラリーでの大きな課題になるかもしれない」とグリーンスミス。
「テストではウエットとドライのコンディションで走ることができた。しっかり準備できた手応えがあるし、マシンのハンドリングもとてもよかった。イープルの道は、例えばドイツと比較しても格段にナローなので、ミスが許される余地もかなりなくなる。ドイツでわずかにスライドしても問題はないが、イープルでは道の縁に乗ってしまうので、できる限り真っすぐクリーンに走らなくてはならない。インカットをうまく乗り切れるマシンも必要だ。挙動が予測できるマシンでなければならない。道の縁が近いから、スライドしたくないからね」

「テストで重点に置いたことのひとつは、確実にジャンクションでのブレーキングポイントを正確に把握し、時間をロスしないようにすることだった。ブレーキに不安を残すとコンマ数秒をロスしてしまい、それが積み重なってしまうから限界までプッシュしなくてはならなくなる。でも、ドライでもグリップ変化が本当に激しいし、あっという間に餌食になってしまうので慎重になる必要がある。自分はカート出身なので、ターマックはグラベルよりもナチュラルにいけるから、トップ5を目指していくよ」

フランスでもベルギーの国境に近い地域で育ったフルモーは26歳。イープルラリーに参戦する機会はこれまでなかったが、周辺の道には慣れている。前戦エストニアにはフィエスタ・ラリー2でWRC2部門への参戦となっていたが、ベルギーでは再びフィエスタWRCでスキルを発揮するチャンスを得た。
「自分にとっては新しいラリーだが、自宅から40kmほどの距離なので地元のラリーのような感じだ」とフルモー。
「だから道の性格も知らないわけではなく、超タイトコーナーのことも、思い切りブレーキをかける必要があること、その後のロングストレートのトラクションがいいことも知っている。超高速コーナーや、すごくナローな道もある。インカットできるポイントも多いので道にはたくさん泥が掻き出されるから、走行順もとても重要だ」

「このラリーはドライでもビッグチャレンジだが、ラリー中に雨に降られると本当に難しくなる。道はナローだし、走行順が中盤なので泥も多くなるからね。そんな時は、グラベルタイヤを履いた方が速いかもしれないよ! WRカーでイープルに参戦するのはさらに究極のチャレンジになるが、自信はある。テストでは少し雨が降ったり、ドライになっていく道、完全なドライの道で走ることができた。自宅の近くで、家族やパートナーの家族、友人のそばで参戦できるのはうれしい。コ・ドライバーのルノーにとっても母国戦だからね。もちろん、いいリザルトを収めたいし、いつもどおりそのためにベストを尽くす。自分は多少は先のことが予測できるから、少しはアドバンテージがあるかもしれないね。でも、自分自身にプレッシャーはかけない。ただ、戦いに加わっていきたい」



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