シトロエン、C3ラリー2勢のシーズン中盤レビュー「ロッセルがWRC3選手権でリード」 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

シトロエン、C3ラリー2勢のシーズン中盤レビュー「ロッセルがWRC3選手権でリード」

©CITROEN Racing

シトロエン・レーシングは、カスタマーに供給するシトロエンC3ラリー2のシーズン前半を総括した。ヨアン・ロッセルがWRC3選手権、アレクセイ・ルキヤナクがERCで選手権首位に立ち、WRC2選手権ではマッズ・オストベルグが2番手につけるなど、このクラスのベンチマークとして活躍するドライバーを支えている。

シトロエン・レーシングのテクニシャンが誇る専門知識とエンジニアリングにより開発されたC3ラリー2は、あらゆる路面でトップクラスのパフォーマンスを発揮した。WRC2選手権に参戦するマッズ・オストベルグは、今季初戦となったラリークロアチアで優勝を飾り、タイトル防衛に挑むシーズンを順調にスタート。ポルトガル、サルディニアの過酷なステージや超高速のエストニアでも安定してポディウムに上がっているオストベルグは、現在首位にわずか3ポイント差の2番手につけている。

Jaanus Ree/Red Bull Content Pool

CITROEN Racing

WRC3選手権では、ヨアン・ロッセルが開幕戦のラリーモンテカルロを制した。C3ラリー2で自信あふれる走りを披露するロッセルは、クロアチア、ポルトガルのトリッキーなグラベルも攻略し、連続でポディウムに上がった後、6月のサルディニアで再び勝利。選手権では15ポイント差を築いての首位に立って、第8戦イープル・ラリーベルギーを迎える。

2020年にC3ラリー2でERCタイトルを獲得したアレクセイ・ルキヤナクも、激戦となっているこの選手権でのタイトル防衛に挑んでいる。ロシアのルキヤナクは、開幕戦のポーランドで優勝。その後も安定して速さを見せつけ、3戦を終えた時点で選手権首位に立っている。

ERC / Gregory Lenormand / DPPI

国際格式レベルのイベントでトップ争いをするマシンとして認められているC3ラリー2は、シトロエン・レーシングのカスタマーレーシングのモデルの中でも「ベストセラー」の1台で、国内選手権でも高い支持を得ている。フランスのエリック・カミリはC3ラリー2でフランスラリー選手権にフル参戦しており、ラリーデュルエルグで勝利を飾って選手権首位に浮上。開幕2戦を制したのは、同じくC3ラリー2をドライブしたヨアン・ボナートだ。ルエルグでは、ウィリアム・ワグナーもC3ラリー2で好走を披露し、ポディウムフィニッシュを飾っている。

CITROEN Racing

スペインでは、スペインスーパー選手権でヤン・ソランスがC3ラリー2で参戦中。ラリーティラス・アトラスデロルカで優勝を飾るなど、タイトル争いに絡んでいる。イタリア・ターマックラリー選手権では、名門イベントのタルガ・フローリオをダミアーノ・デ・トマソがC3ラリー2で制している。マッズ・オストベルグはWRC2参戦に加え、ハンガリーのラリーに初参戦。6月に開催されたメチェックラリーでは、並み居る地元強豪勢を相手に安定してトップに迫るタイムをマークしている。

海を越えたメキシコラリー選手権では、リカルド・コルデロJr.がC3ラリー2で活躍を見せており、今シーズンここまでの3戦で2勝、2位1回と好成績を収めている。

C3ラリー2勢は今季前半で、世界各国でのべ20勝以上を挙げており『揺るぎないパフォーマンスレベルが多彩な路面で発揮されている』とシトロエン・レーシングは自信を見せる。シトロエン・レーシングのテクニカルチームは先日フィンランドでテストを行い、C3ラリー2の効率性をさらに向上させるセッティングを目指した改良を投入できたという。

シトロエン・レーシングのカスタマーレーシング部門のトップ、ディディエ・クレメンは「C3ラリー2勢は、今季、様々なドライバーによって順調にシーズンをスタートできた」と語る。
「特に最もトリッキーなコンディションや最もハイレベルな戦いで速さを見せている。WRCやERC、各国の国内選手権で、C3ラリー2は優勝や表彰台を獲得しており、ハイレベルな信頼性とパフォーマンスを裏付けている。先日、シトロエン・レーシングのテクニカルチームが行ったテストの目的は、詳細部のファインチューニングを続け、C3ラリー2ファミリーのドライバーたちに可能な限りベストな状態を提供し、シーズンの終わりまでそれぞれの国際格式ラリー、国内ラリーでの活動を支えることだ」



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