2022年WRCカレンダー、英国ラウンド復活の望みはまだある? – RALLYPLUS.NET ラリープラス

2022年WRCカレンダー、英国ラウンド復活の望みはまだある?

©M-SPORT

先日行われたFIAのワールドモータースポーツカウンシル(WMSC)では、2022年にWRCは最大13戦とし、開催する最初の9カ国が承認された。この9カ国の中には北アイルランドは含まれてはいなかったが、英国サイドはWRC復帰の望みはまだ消えていないと考えている。ラリー北アイルランドは残る4枠を目指すことになるが、その枠を目指す候補は7カ国になると見られる。

ラリー北アイルランドのディレクター、ボビー・ウィリスはWMSCの発表後、独自の主催に対し、ラリー北アイルランドの資金調達状況や、WRCプロモーターとの契約締結にどれだけの時間がかかるかについては言及しなかったものの、2019年以来となるWRCの英国ラウンドが2022年に実現するチャンスはまだあると考えている。

「英国が残る4つのうちのひとつであることを願っているよ」とウィリス。
「必死に頑張ってきたし、2022年にWRC開催を獲得することは自分の夢。ドアが閉められていたらプッシュすることなどしないし、必死に取り組むこともなかった。まだチャンスはあると信じている」

モナコで開催されたWMSCでは、開幕戦モンテカルロラリー(2022年1月20-23日)と第2戦ラリースウェーデン(2022年2月24-27日)の会期が決定したほか、エストニア、ギリシャ、イタリア、ジャパン、ケニア、ポルトガル、スペインの開催が承認された。この時点で「残る4枠は後日確定」とFIAは発表している。

ラリー北アイルランドのライバルとなるのは、クロアチアラリー、ラリーフィンランド、イープルラリー(ベルギー)に加えてヨーロッパ外一戦になると見られている。

ラリー北アイルランドは最初の9カ国からは外れたかもしれないが、ウィリスはなんとしてでも開催枠を獲得したい構えであり、それが現実的になるようにしたいと考えている。同イベントの最大の課題は資金調達となるが、有利な点も多い。良好なステージが豊富にあり、政治的支援も受けているほか、宿泊施設も充実していてインフラも整っている。現状、開催が決まっているなかでターマックラリーはスペインとジャパンだけであり、残り4枠の中で少なくともひとつはターマックラウンドが入る余地がありそうだ。この点で難敵となるのはクロアチアとイープルだろう。

2022年WRCカレンダー、4枠を争う候補国分析
アークティック・ラリーフィンランド:今季初開催後、財政報告は良好だったが、この時点でラリースウェーデンの会期が確定しており2戦目のウインターラリー開催は厳しそうだ。

クロアチアラリー:政府の資金に頼りながらではあるが今季初めてWRC開催を果たしたターマックラリー。主催者は4月開催を狙っており「契約交渉中」と伝えられている。

ラリーアルゼンチン:主催者トップは、4月に地域選手権のコダスール選手権ラウンドとして40回目の開催を計画していたが延期となっており、いつ開催されるかは明らかになっていない。

ラリーチリ:チリは新型コロナウイルス以外の理由で2020年の開催を断念しているが、主催者とWRCプロモーターは、2019年以来となる2回目の開催に興味を示している模様。

ラリーフィンランド:WRC伝統の一戦が最初の開催確定国から外れたのは資金状況が反映されたもので、主催者の手腕の評価によるものではないようだ。

ラリーリエパヤ:2021年のリザーブイベントとなっていたことから、今年7月にERCとして金曜日、土曜日に開催したが、ERC/WRC併催とする場合は、日曜日にWRC部門のみのデイを追加できるようにした設定だった。しかし、ラリーエストニアとの会期が近すぎることが現時点での課題。

ラリーメキシコ:2020年、新型コロナウイルスによりWRCが中断する前、最後に開催されたイベント。今年は8月にNACAM選手権として開催されるが、WRCカレンダー復帰を目指している。

ラリー北アイルランド: 資金調達が鍵となっているベルファスト拠点のターマックラリー。FIAとWRCプロモーターはいずれも、過去にこのイベントを支持することを言及していた。

イープルラリー:依然として8月にWRC初開催を目指している。主催者陣営は、2022年の開催を実現するためには、まず資金調達が課題。

そのほか:ラリーオーストラリアの運営陣は、2023年枠を目指している模様。ラリーニュージーランドは、2020年の復帰が予定されていたが、事実上新型コロナウイルスの影響で断念した。現在、国境をほぼ閉鎖している国からのWRCに関する最新情報はほとんど伝えられてこない。
(Graham Lister)



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