WRCエストニア:トヨタ、選手権屈指の高速グラベルラリーで今季6勝目と選手権リード拡大を目指す – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCエストニア:トヨタ、選手権屈指の高速グラベルラリーで今季6勝目と選手権リード拡大を目指す

©Toyota Gazoo Racing WRT

TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、7月15日(木)から18日(日)にかけてエストニアのタルトゥで開催される、WRC第7戦「ラリーエストニア」に、セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネンの、3台のヤリスWRCで参戦する。また、前戦サファリでは自身初のWRCポディウムに上がった、TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムの勝田貴元もヤリスWRCで出場する。

(以下チームリリース)


TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、7月15日(木)から18日(日)にかけてエストニアで開催される、FIA世界ラリー選手権(WRC)第7戦「ラリー・エストニア」に、セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(ヤリスWRC 1号車)、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)の、3台のヤリスWRCで参戦。また、前戦サファリ・ラリー・ケニアで自己最高リザルトとなる総合2位を獲得した、TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムの勝田貴元も、ヤリスWRCで出場します。

19年ぶりにWRCとして開催された、前戦サファリ・ラリー・ケニアではオジエが優勝を飾り、勝田が総合2位を獲得。ヤリスWRCは今シーズン5回目の優勝と、4回目の1-2フィニッシュを飾りました。ドライバー選手権ではオジエがランキング2位のエバンスに対するリードを34ポイント差に拡大し、首位の座をより強固なものに。また、マニュファクチャラー選手権でも首位を守り、2位のライバルチームとの差を59ポイントに拡げてシーズンの前半戦を締めくくりました。

そして迎える第7戦ラリー・エストニアは、超高速のグラベル(未舗装路)ラリーです。昨年、コロナ禍で多くのイベントが中止になる中、ラリー・エストニアは初めてWRCとして開催され大きな成功を収めました。ステージはその多くがハイスピードなコーナによって構成され、地理的に近いフィンランドと同じようにクレスト(丘)やジャンプもあります。しかし、道幅が狭くてツイスティでテクニカルなセクションも少なくなく、路面は全体的に軟らかいため、同じステージを2回目に走行する際には深い轍(わだち)が刻まれることもあります。

ラリーの中心となるサービスパークは、昨年と同様エストニア第2の都市「タルトゥ」のラーディ飛行場跡に設けられた、エストニア国立博物館の敷地内に置かれ、競技は木曜日から日曜日にかけて4日間行われます。初日となる15日木曜日のデイ1は、夕方にサービスパークのすぐ近くでスーパーSSが1本行われ、16日金曜日のデイ2から本格的な戦いが始まります。金曜日は昨年の大会でも使われた、サービスパーク南側エリアの4本のステージを、サービスをはさんで午前と午後で2回走行。17日土曜日のデイ3は、デイ1でも走行するスーパーSS以外は新しいステージとなり、4本のステージをサービスをはさんで午前と午後で2回走行します。そして、最終日となる18日日曜日のデイ4は、3本のステージを日中のサービスなしで各2回走行。そのうち、サービスパークに隣接する場所で行われる最終ステージのSS24は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに対しボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。ステージは全部で24本、合計314.16kmと昨年大会より80km以上も長くなり、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1299.25kmとなります。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
ここまでのところ、私たちは非常に好調ですが、シーズン後半戦も同じように好調を維持しなくてはなりません。ラリー・エストニアは、ケニアとは大きく異なるチャレンジであり、今回はスピード勝負です。勝つのは簡単ではありませんが、今回も上位を狙えると期待しています。エストニアに向けたテストでは、昨年あまり相性が良くなかった道幅が狭くテクニカルな道でのパフォーマンス向上に集中して取り組みましたが、それについては改善がなされたと思います。我々のドライバーは、全員が良い結果を得るべくハングリーな気持ちでエストニアに臨むことでしょう。

セバスチャン・オジエ (ヤリスWRC 1号車)
今シーズン、すでに4回も優勝していることは素晴らしいことですし、予想以上の結果です。現在のWRCは競争が非常に厳しく、勝つのは大変なので、シーズン前半戦の結果にはとても満足しています。エストニアは簡単には勝てないラリーですし、特に出走順がトップの場合はなおさらですが、多くのポイントを獲得し続けるためベストを尽くして臨みます。ケニアに比べると路面がスムーズであることは確かなので、ドライビングに集中し、限界まで攻めることができます。ヨーロッパ北部のハイスピードなステージで限界に挑むのは簡単ではありませんが、きっと全てのドライバーがそのチャレンジを楽しむと思います。

エルフィン・エバンス (ヤリスWRC 33号車)
私にとってケニアは、選手権ポイントという点においてあまり良いラリーではありませんでしたが、そのことは忘れ、次のエストニアではベストを尽くして戦います。ケニアにもとてもハイスピードなセクションがありましたが、エストニアはまったく異なるキャラクターのラリーです。エストニアのようなステージでは、我々のクルマの良い部分を最大限に引き出すことができますし、そのような道でヤリスWRCをドライブする時は、常に素晴らしいスリルを味わうことができます。基本的に、我々のクルマはハイスピードなセクションではとても速いのですが、昨年のエストニアでは100%の仕上がりではない部分もあったので、ラリー前のテストでは可能な限りクルマを改善し、できる限りの準備を行いました。

カッレ・ロバンペラ (ヤリスWRC 69号車)
エストニアのような高速ラリーは前から好きでした。バルト諸国のラリーには何度も出場経験がありますが、フィンランドと同じように高速で流れるような道が多く、自分にとても合っていると思いますし、ヤリスWRCもそういった道が得意です。このようなラリーでは、クルマと自分自身に自信を持って走ることがとても重要ですし、それができないとタイムを大きく失ってしまいます。シーズン後半は、状況を良い方向に変えて行きたいと思っていますが、エストニアはそのきかっけとなるイベントになるでしょう。いいフィーリングでクリーンにラリーを戦い、再び良い結果を残せるようにしたいと思っています。



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