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【速報】WRCサルディニア:トヨタ1-2でオジエが今季3勝目。勝田はサバイバルラリーを生き残り4位

©TOYOTA

WRC第5戦サルディニアは、すべての日程を終えてトヨタのセバスチャン・オジエが優勝、2位にエルフィン・エバンス、3位にヒュンダイのティエリー・ヌービルという結果となった。トヨタとしては今シーズン3回目の1-2フィニッシュ。オジエは今季3度目、自身通算52度目の栄冠を手にしている。勝田貴元は荒れたラリーをきっちりと走り切り、前戦と同じく4位でフィニッシュした。

ラリー最終日に設定されるのはSS17〜SS20という4SS、46.08km。SS17/19は2009年以来、SS18/20は新設ステージとなる。この日のタイヤ選択は大きく分かれることとなった。首位のオジエはハードコンパウンド1本+ソフトコンパウンド4本を選択。一方、2番手3番手につけるエバンスとヌービルはハード4本+ソフト2本。4番手の勝田はハード3本+ソフト3本、再出走組のロバンペラ、ソルド、タナック、スニネンはソフト5本、グリーンスミスはソフト6本をそれぞれチョイスしている。上位陣はいずれもタイム差が開いているが、最終パワーステージでのボーナスポイントを狙うか否か、各ドライバーの思惑が絡み合うなかラリーはスタートした。

HYUNDAI


オープニングステージのSS17を制したのはエバンス。上位陣のオジエ、ヌービルはそれぞれSS3番手、4番手タイムと慎重な出足を見せている。勝田もペースを落としてSS18番手タイムでクリア。この後の展開に備える構えだ。続くSS18は最終SSとしても使用するステージ。一部ターマックセクションを含むこのSSではヌービルが一番時計をマークした。僅差でエバンスとオジエ、ロバンペラが続いている。SS17の再走ステージとなるSS19では、再びエバンスがベストタイムを刻み、オジエとヌービルが僅差で続く格好となった。ここまで上位4名の順位には変動は見られない。

最終SSでは、スタートの少し前から小雨が降り始めていた。先にステージに入ったWRC2の上位は各車ともワイパーを動かして走らなければならないような雨足だったが、路面はドライのまま推移し、上位陣が走行する頃には雨も上がっていった。ワールドラリーカーの再出走組が次々とコースインしていくなか、暫定トップタイムをマークしたのはロバンペラ。そのタイムをタナックが上まわり、さらにそれをヌービルが塗り替える展開でステージは進んでいった。

M-SPORT


ヌービルに続いてコースインしたエバンスは、ウォータースプラッシュの通過後にエンジンがストールするというハプニングに見舞われた。まさかの展開にチームにも緊張が走ったが、エバンスは落ち着いて再始動に成功。その後は安定したドライビングでフィニッシュし、2位以上を確定させてラリーを終えている。そして首位オジエはSS4番手タイムでフィニッシュ。きっちりと仕事を完遂し、今季3勝目を獲得してみせた。パワーステージはヌービル、タナックのヒュンダイ勢が1-2。3番手にロバンペラ、4番手にオジエ、5番手にソルドが入った。勝田は慎重なペースでフィニッシュ、多くの脱落者を生んだラリーを4位で走り切ってみせた。

これでトップ4は順位が確定。オジエ、エバンスが今季3度目の1-2フィニッシュを達成、3位にはヌービル、4位に勝田が入った。ワールドラリーカーで無事に走り切ったのはこの4台のみで、WRC2で勝利を挙げたヤリ・フッツネン(ヒュンダイi20 R5)が総合5位に入っている。今季に入って5戦連続完走を果たしている勝田は最終SSフィニッシュ後のインタビューに「色々なことが起きたラリーでしたが、それも含めていい経験を積むことができたと思います。エストニアとフィンランドでプッシュできることを楽しみにしています」と笑顔で応えた。

TOYOTA


第5戦までを終えて、ドライバーズランキングはオジエが106点でトップ、エバンスが95点で2番手、ヌービルが77点で3番手に続き、今回4位の勝田は48点で5番手に浮上した。マニュファクチャラーズランキングはトヨタ231点、ヒュンダイ182点、Mスポーツ・フォードが82点、ヒュンダイ2Cが28点となっている。

次戦は6月24日〜27日に開催されるサファリラリー・ケニア。実に2002年以来のWRC開催となる。2002年のウイナーはコリン・マクレー(フォード・フォーカスRS WRC)で、2位にはカッレ・ロバンペラの父親であるハリ・ロバンペラ(プジョー206WRC)が入っている。ラリーは首都ナイロビを拠点として、市内でのスーパーSSのほか、ナイバシャ湖やエレメンタイタ近辺でのステージが予定されている。

WRCサルディニア 暫定結果
1. S.オジエ(トヨタ・ヤリスWRC) 3:19:26.3
2. E.エバンス(トヨタ・ヤリスWRC) +46.0
3. T.ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC) +1:05.2
4. 勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC) +6:11.2
5. J.フッツネン(ヒュンダイi20 R5) +9:31.7
6. M.オストベルグ(シトロエンC3ラリー2) +9:39.2
7. Y.ロッセル(シトロエンC3ラリー2) +10:37.7
8. P.ロペス(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +11:03.7
9. J.ソランス(シトロエンC3ラリー2) +11:26.3
10. M.ブラシア(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +11:34.6



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