全日本ラリー丹後:初日は福永修が勝田範彦を逆転し首位に立つ – RALLYPLUS.NET ラリープラス

全日本ラリー丹後:初日は福永修が勝田範彦を逆転し首位に立つ

©Naoki Kobayashi

全日本ラリー選手権第5戦ラリー丹後は、5月22日(土)の競技初日を終えてシュコダ・ファビアR5の福永修/齊田美早子がトップ。2番手にはトヨタGRヤリスの勝田範彦/木村裕介、3番手にはシュコダ・ファビアR5の柳澤宏至/保井隆宏が入っている。

今大会は丹後半島を南北に走る『丹後縦貫林道』を舞台とするターマックラリー。初日は3SSを2ループする6SS、64.74kmで争われる。SS総距離は120.66kmあり、今シーズン初めてポイント係数1.2がかかるラリーとなった。コースは一部で2車線のハイスピード区間をもち、また一部ではナローでトリッキーなコーナーが待ち受ける。また、競技前の木曜日には雨が降っており、レッキを終えた選手たちは異口同音に、水がどこまで残るのか気にかける様子をみせていた。

タイムコントロールに入るJN1クラス上位陣 / Jun Uruno


JN1クラスは、第2戦新城でのクラッシュで背骨を骨折していたスバルWRX STIの鎌田卓麻と松本優一が復帰。新井大輝はラリーにエントリーしていたものの、WRCクロアチアのクラッシュで背骨を骨折しており、その療養のため欠場を決めている。ファビアR5が2台、GRヤリス4台、WRX STIが3台、三菱ランサーエボリューションが2台という、計11台での争いとなった。

スタート前に小雨が降り始めたSS1、続くSS2を連続で制した勝田が主導権を握るかたちでラリーはスタート。ドライコンディションとなったSS3では福永がベストタイムをマークするも、勝田は最初のループを7.5秒差の首位で終えている。午後のオープニングとなるSS4はウエット路面。ここで首位の勝田は慎重になりすぎ、一番時計の奴田原文雄/東駿吾から13秒遅れのSS4番手タイムに沈み、総合2番手にドロップすることに。代わって首位に立った福永は、残るSS5、SS6でベストタイムをたたき出し、2番手の勝田に14.5秒の差を築いてみせた。SS6終了時点で3番手につけていた奴田原はトランスミッションに違和感があり、この日の最終サービスでギヤボックスの交換を決断。ドグミッションからスペアのノーマルミッションに載せ替えたが、サービスアウト時刻を4分オーバーしたためにペナルティ40秒を科されて4番手に順位を落とし、ファビアR5の柳澤が3番手に順位を上げている。ドライ路面用セットアップで臨んだ鎌田はリズムに乗れず5番手、GRヤリスを駆る眞貝知志/安藤裕一が6番手につけた。また、この日午後のSS4では新井敏弘/田中直哉がコースオフ、左リヤサスペンションを傷めてしまいレグリタイアを決めた。

JN1クラス首位の福永修/齊田美早子(シュコダ・ファビアR5) / Naoki Kobayashi


首位で初日を終えた福永は、「なんとかトップに立てています。午後のSS4では雨がかなり降っていて、ハイドロが起こるレベルでしたから急遽タイヤを替えたりもしました。ベストは獲れなかったんですが、このSSで(ベストタイムの)奴田原選手に食らいつくペースを出せたことで、その後のSS5とSS6につながりました。特にSS5はすごく攻めましたね。その甲斐があったと思います」と手応えを語る。一方の勝田は「SS4はけっこう道が濡れていて、そこでやられてしまいましたね。ブレーキングや高速コーナーでかなり抑えてしまったのもあると思います。明日はドライになりそうですし、セットアップは良いところが見つかっているので思い切って攻めようと思っています」とコメントしている。

JN2クラス首位のヘイキ・コバライネン/北川紗衣(トヨタGT86 CS-R3) / RALLY PLUS


トヨタGT86 CS-R3、シトロエンDS3 R3ほか6台がエントリーするJN2クラスは、第2戦新城ラリーで勝利を飾っているヘイキ・コバライネン/北川紗衣が好走を披露。SS1ではパンクを喫しながらもクラスベストタイムをマーク、さらに昼のサービスでマシンをドライ路面に合わせたセッティングに変更し、JN1クラスに食い込むスピードを見せた。コバライネンは初日に設定された6SSすべてを制覇。2番手の中平勝也/行徳聡(トヨタ)や3番手の竹岡圭/山田政樹(フォルクスワーゲン・ポロGTI)に大きく差をつけて初日を終えている。

「攻めつつ慎重に走るという、いいバランスが取れたと思う」とコバライネン。
「SS1では左フロントタイヤをパンクして、思うようにタイムを伸ばせなかった。最初はローグリップ用のセットアップだったけど、中間サービスで新城と同じドライ用のセットアップに変更して、それがとても良かった。午後1本目のSS4は少しウエットだったから注意深く走ったけどタイムも悪くなかったね。明日も同じようにアタックしつつ、注意を怠らないようにしたい」と初日を振り返った。2番手の中平は「コンディションがすごく難しいこともあり、安全に走る方向にいきすぎている気がしますね。インカー動画を見て何が悪いのかチェックします」とコメントしている。

JN3クラス首位の竹内源樹/木村悟士(スバルBRZ) / RALLY PLUS


トヨタ86とスバルBRZが鎬を削るJN3クラスは、難しいコンディションとなったSS1を勝負どころと読んでアタックをかけたBRZの竹内源樹/木村悟士がリードを築く展開。2番手の鈴木尚/山岸典将(スバルBRZ)も2度のベストタイムで竹内を追うが、差を詰め切ることはできず。25.4秒差で最終日の勝負に臨む。鈴木からやや離れた3番手には、この日最後のSS6で一番時計をマークしたトヨタ86の曽根崇仁/竹原静香がつけている。

トップの竹内は、「SS1はウエットだったんですが、そこが勝負どころだと思って攻めて走りました。マージンも築くことができ、ペースコントロールができました。明日はドライだと思いますし、デイポイントもあるのでしっかり勝負したいです」と笑顔。追う鈴木は、「SS1とSS4、同じところで竹内選手に負けてしまいました。雨が降っていたことが大きいんですが、それにしても走り負けですね。明日は晴れるので、気持ちよく全開で走りたいです。クルマは唐津の後にちょっと手に入れて、すごく走りやすくて、いい感じです」と、意気込みを見せる。最終日に良い流れで繋げられたと語る曽根は、「クルマはドライではバランスが良いので、それをキープしつつ、コ・ドライバーと明日に向けて色々とチェックしたいと思います」とコメントした。

JN4クラス首位の須藤浩志/新井正和(スズキ・スイフトスポーツ) / Naoki Kobayashi


JN4クラスはスズキ・スイフトスポーツが主力。須藤浩志/新井正和が序盤から快調に飛ばしていき、2番手で追う西川真太郎/本橋貴司を引き離していく。途中、SS1でスピンを喫しながらもクラス3番手につけていたホンダ・シビック・タイプRユーロの香川秀樹/松浦俊郎がリタイアを喫し、代わってスイフトスポーツの鮫島大湖/船木佐知子がポジションアップを果たした。須藤はこの日の6SSすべてでベストタイムをマークする貫録のラリー運び。2番手の西川に40秒以上のマージンを築いて初日を終えた。

トップの須藤は「タイヤチョイスが大きいですね。テストのつもりだったんですが、それが当たりました。新城ではダンロップ勢にやられてしまいましたが、今回は2周目の1本目と2本目で30秒くらい勝つことができました。マージンはありますが、明日もだらけないようにいきたいです」とコメント。最終日に向けても油断なく臨む構えだ。2番手の西川は、「午後は乾いていくと思っていたんですが、走ろうとしたら雨雲がやってきました。須藤選手が柔らかいタイヤを履いていたので、一気に差が開いてしまいました。とはいえまだ半分なので、明日こそはドライセットで反撃できればと思っています」と、巻き返しを図る。3番手につけた鮫島は「序盤はドライとウエットがまだらにあったのですが、午後は路面が均一になったので走りやすくなりました。明日は完全にドライになると信じているので、もう少しきっちりとセッティングをドライに変更して臨みます」と意気込みを語っている。

JN5クラス首位の内藤学武/小藤桂一(トヨタ・ヤリスCVT) / Naoki Kobayashi


前戦唐津で優勝した天野智之/井上裕紀子がCVTのGRヤリスRSを持ち込み、注目を集めたJN5クラス。また、前戦までヤリスの5MTで参戦していた内藤学武/小藤桂一は今回CVT車両に乗り換えての参戦となった。その内藤は序盤からハイペースで飛ばし、リードを築いていく。この日の6SS中4SSを制し、2番手の小川剛/梶山剛(ホンダ・フィット)に37.1秒差をつけて初日を終えた。一時クラス2番手を走行していた天野が3番手、前戦で勝利を挙げた大倉聡/豊田耕司(トヨタ・ヴィッツCVT)が4番手につけている。

内藤は「思ったよりもコースやタイヤがマッチしていました。午前中に失敗したと思った箇所を修正してタイムも上がったので、良かったです。SS6は晴れてドライになったので頑張ったんですが、ベストは獲れませんでした。明日は逆走になるので、差を広げられるのか、詰められるのか、ちょっと不安なところです」と初日を振り返る。2番手の小川はSS3とSS6でベストタイム。「このクルマは今年がラストイヤーなので、頑張って結果を残したいですね。タイヤを固いのに変えたら、だいぶ走りやすくなりました。明日はみんながプッシュしてくると思うので、楽しみです」と小川。思った以上にタイムが出ていると言う3番手の天野は、「コーナリングが速いですね。安定していますし、太いタイヤを履いているので、2WD全体でみても相当速いです。ストレートの遅さは重量が影響していると思うんですが、ここはどうしようもありません。ハンドリングコースでもう少しタイムを稼ぎたいですね」と、印象と手応えを語る。

JN6クラス首位の吉原將大/佐野元秀(トヨタ・ヤリスCVT) / RALLY PLUS


JN6クラスはトヨタ・ヤリスとアクア、マツダ・デミオなどが参戦。吉原將大/佐野元秀と、水原亜里沙/竹下紀子のヤリス2台が上位を争う展開となった。SS1から吉原がリードを築くものの、水原もSS2、SS5でベストタイムをマークし差を詰めていく。SS5を終えた段階では両者が同タイムでクラス首位となったが、この日最後のSS6では吉原が水原に4.2秒差をつける一番時計でトップの座を固めた。3番手争いは中西昌人/多比羅二三男(マツダ・デミオ)と海老原孝敬/蔭山恵(トヨタ・アクア)がSSごとに順位を入れ替える接戦を展開し、4.6秒差で中西がリードしている。

ここまでデビュー2連勝を飾っている吉原は、「2ループ目の方がリズムは良くなったんですが、全然タイムが伸びずにちょっと苦戦しています。まだ感覚とタイムが比例していません。路面状況に対して恐怖心があって、全体的なスピードが落ちている気がします」と顔を曇らせる。水原も思うようなドライビングができていないとコメント。「SS5で追いついたんですが、SS6でまた引き離されてしまい、タイム差は午前と変わらない状況になってしまいました。明日は前のクルマを目指して頑張ります」と最終日に向けての展望を語っている。中西は、「濡れてる路面で手こずりました。タイヤを変えたのが良かったのか、無難に走れて3番手をキープできました。明日はドライに変えていきたいと思っています。調子もちょっとずつ掴めてきました」と、この日を振り返った。

RALLY丹後2021 レグ1終了時結果
1.福永修/齊田美早子(シュコダ・ファビアR5) 50:31.8
2.勝田範彦/木村裕介(トヨタGRヤリス) +14.5
3.柳澤宏至/保井隆宏(シュコダ・ファビアR5) +44.2
4.奴田原文雄/東駿吾(トヨタGRヤリス) +1:03.7
5.鎌田卓麻/松本優一(スバルWRX STI) +1:51.5
6.眞貝知志/安藤裕一(トヨタGRヤリス) +2:26.9
7.ヘイキ・コバライネン/北川紗衣(トヨタGT86 CS-R3) +2:44.4
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9.竹内源樹/木村悟士(スバルBRZ) +3:24.2
11.須藤浩志/新井正和(スズキ・スイフトスポーツ) +3:53.7
14.内藤学武/小藤桂一(トヨタ・ヤリスCVT) +4:23.2
36.吉原將大/佐野元秀(トヨタ・ヤリスCVT) +9:02.8



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