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全日本ラリー丹後:JN5クラスの天野智之はGRヤリスRSを投入

©Jun Uruno

長年トヨタ・ヴィッツで全日本ラリー選手権を戦ってきた天野智之/井上裕紀子が、第5戦ラリー丹後にGRヤリスRSを投入した。RSグレードはCVTを搭載したFFで、第2戦新城ラリーで村田康介/梅本まどかがJN6クラスの3位を獲得しているが、天野は従来どおりのJN5クラスに参戦する。

──今回のラリーに向けてクルマのフィーリングを聞かせてください。
「今回はテストというか、実戦でどのくらいのポジションにいるのかを把握することが目的ですね。ただ、このクルマは5ドアのヤリスに比べて130kg以上重たいんですよ。(トレッドの広さや独立懸架のリヤサスペンションといった)クルマのアドバンテージを活かすためには、大きいタイヤを回せるパワー、重たいながらも振り回せる駆動力が必要ですが、リヤの限界が高すぎて、このエンジンの馬力では振り回せないんです。特に今回みたいにタイトなコースだとハンドルで曲がるしかないので、苦しい部分もあるかもしれません」

──GRヤリスRSの強みとはどういった部分でしょうか。
「CVTはシフトのロスがなく、パワーバンドが維持できるという点が大きいですね。CVT単体での重量は以前のヴィッツと比べて軽くなっているので、フロントの重量自体はそれほど重くなっていないんです。そういう点は悪くないと思いますよ。重量を見ると『う〜ん』と思ってしまうかもしれませんが、『そうでもないぞ』という部分を見せられたらと思っています。AT限定免許しかない方でもポンと乗ってモータースポーツを楽しむことができるクルマだと思います。見た目も格好いいですしね。ポイントになるのは、ネガな部分をどこまでカバーできるか。ドライビングテクニックとセッティングで上手にカバーしてあげればポテンシャルはあると思います。ドライバーの知識や技量に頼る部分が大きいとも言えますが、クルマ好きにとってはそういうところも楽しいですから。MTだけじゃなくて、そういう創意工夫がCVTでも楽しめるんじゃないかなと」

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──初戦となる今回のラリーの目標をお願いします。
「ちゃんとゴールまでクルマを運んで、しっかりデータを採り、次につなげるということが目標です。今シーズン残りのターマックはこれで出るので、1戦1戦タイムを上げていって、いずれ上位に混じって走れるようになればと思っています。グラベルラリーについてはこれまでのヴィッツで出る予定ですね。RSはリヤが電動パーキングブレーキなので、ダート用のホイールが入らないんです。いまの段階ではグラベルラリーに出られませんが、ユーザーが声を上げていけば変わってくるかもしれませんね」

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