WRCは来季より持続可能燃料に100%スイッチ。P1レーシング・フューエルが単独供給 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCは来季より持続可能燃料に100%スイッチ。P1レーシング・フューエルが単独供給

©WRC PROMOTER

WRCは新世代パワーユニットの導入に合わせ、2022年から100%持続可能燃料の採用を決めた。WRCでは2022年からシリーズ最高峰カテゴリーのラリー1がハイブリッド方式のマシン規定となる。

FIAのワールドモータースポーツカウンシルは2021年4月19日に電子投票を行い、P1レーシング・フューエルを単独プロバイダーとして承認。契約は2022年から3年間となる。

P1レーシングの産業パートナーや社内の専門家は、合成とバイオ燃料のコンポーネンツをブレンドした、化石を含まない炭化水素ベースの燃料の開発に取り組んできた。FIAがハイパフォーマンスエンジンを使用する世界選手権でこうした燃料を採用するのはこれが初めて。

P1レーシング・フューエルのチームは、深い技術知識とR&Dへの意欲をもとに、30年にわたるレース経験を駆使して、様々なモータースポーツシリーズで最先端のパフォーマンス燃料を供給してきた。

FIAとWRCプロモーターが持続可能燃料のプロバイダーを選抜した意図には、ラリー1へのハイブリッド技術の導入に当たって持続可能燃料を使用することで補完し、CO2排出量を大幅に削減しながら、パフォーマンスは同程度を維持し、既存の燃料の価格に可能な限り近づけるすることがあったという。

WRCコミッションとFIAスポーツ部門が行った分析の結果、P1レーシング・フューエルは下記4点の要素において、総合的にみてベストの設計を行ったと評価された。
・提案されたFIA基準に準拠した持続可能な要素の割合
・燃料と既存のWRC技術仕様と容易に互換できること
・コンペティターが支払うリッターあたりのコスト
・技術的な能力

持続可能エネルギーの入札については2020年11月に始まったが、このプロセスの中で決定した事案はこれが最初となる。この入札ではプラグインハイブリッド充電システム、持続可能燃料生成と供給が対象となっていた。

FIA総裁のジャン・トッドは「FIAは、モータースポーツを低炭素の未来に導くことに尽力している」とコメント。
「ラリー1のハイブリッド技術とともに持続可能な燃料を導入することにより、2022年に迎えるWRCの新時代に向けて大きな一歩を踏み出した。環境は、FIA目的主導型運動の重要な柱。我々の燃料パートナーとともに、最高の技術的パフォーマンスと環境パフォーマンスを組み合わせていく」

P1レーシング・フューエルのCEO、マルティン・ポピルカは次のように語っている。
「モータースポーツは長年に渡り、モビリティの未来を形成するイノベーションが生まれる分野だった。だからこそ、P1フューエルは、WRCに初めて再生可能な燃料を供給できることを、特に誇りに思う。弊社の独自の配合は、4年間の研究と革新の成果であり、レーシングテクノロジーでは世界初のものだが、持続可能なモビリティの未来の一部として、カーボンニュートラルエンジンに向けた重要な一歩でもある。革新的で持続可能で費用効果の高い燃料を大規模に利用される形で提供することは、モータースポーツの世界だけでなく、世界の自動車業界にとっても刺激的なことであり、カーボンニュートラルな量産車の未来が、今や現実に近づいているという有望な兆候といえるだろう」

WRCプロモーターのCEO、ヨナ・シーベルは「持続可能な燃料の背景にある技術は急速に変化している。このため、利用できる最善のソリューションを見つけるために尽力してきた。その結果を誇らしく思う」とコメント。
「高度なバイオ燃料と革新的な電子燃料コンポーネンツのブレンドを選択したことで、WRCは乗用車を使用した持続可能なモータースポーツの真のリーダーとなる。WRCは、実際の道路やあらゆるコンディションの中で量産車を使用してこの革新的な燃料の開発および検証するための、素晴らしいプラットフォームだ。この燃料をWRCのステージで使用することで得る経験や学びは、最終的には世界中の乗用車に利益をもたらすことができるだろう」とも語っている。



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