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WRC第9戦ラリーフィンランド(グラベル)、WRC2部門はフィンランドの若手、ルーペ・コルホネン(トヨタGRヤリス・ラリー2)が、WRC2初優勝を飾った。今回はGRヤリス・ラリー2でドライバーとして参戦したTGR-WRTのチーム代表のヤリ‐マティ・ラトバラからの猛追を受けながら、わずか1.1秒ながらリードを残して抑え切った。
26歳のコルホネンは、WRC通算18勝を誇るベテランのラトバラに1.8秒差の首位で、名物ステージであるオウニンポウヤが2本だけの構成となる最終日を迎えた。その1回目、ラトバラはコルホネンを0.5秒先行して、その差を1.3秒に詰める。最終ステージでもラトバラがコルホネンのタイムを上回ったが、わずか0.2秒詰めるだけに留まり、逃げ切った形のコルホネンが母国で見事な初優勝を決めた。
「信じられないほど最高の気分。土曜日はサービスの後、かなり強い雨が降り、このようなコンディションでの自信を失ってしまった。ヤリ‐マティとのバトルは本当に僅差だったし、日曜日も必死でプッシュした。母国のラリーでWRC2優勝を決められたことで、さらに感慨深いものになったよ」
2週間前のエストニアでWRC2優勝を決めたロベルト・ビルベス(シュコダ・ファビアRSラリー2)は連勝とはいかなかったが、それでもラトバラに42.0秒差の3位でポディウムに上がり、4位でフィニッシュしたエミル・リンドホルム(ファビアRSラリー2)には、1分半以上の差をつけた。そのリンドホルムは、最終ステージでセカンドベストタイムをたたき出し、ここで山本雄紀を逆転した。5位フィニッシュの山本は、自己ベストリザルトをマークしたほか、SS9ではラトバラと同タイムのステージウインも獲得する活躍を見せた。
一方、エストニアではラリー1マシンで参戦して鮮烈な総合優勝を決めたオリバー・ソルベルグは、フィンランドではトヨタGRヤリス・ラリー2に戻ってWRC2タイトル争いに焦点を戻したが、ルーヒマキの1本目、SS5で左コーナーをオーバーシュートして10秒以上のタイムロス。さらにSS7では石にヒットしてラインを外し、ディッチにはまりデイリタイアを余儀なくされた。ソルベルグはこのフィンランドはノーポイントに終わったが、選手権争いでは、フィンランドをスキップした2番手のヨアン・ロッセルとのリードを3ポイント残したまま首位をキープしている。
一方、コルホネンは、WRC2チャレンジャーでもトップフィニッシュして選手権首位の座も守った。WRCマスターズカップは、ウグール・ソイル(ファビアRSラリー2)、WRC3部門/ジュニアWRC部門はテイラー・ギル(フォード・フィエスタ・ラリー3)がトップでフィニッシュした。
WRCフィンランド WRC2部門最終結果
1 R.コルホネン(トヨタGRヤリス・ラリー2) 2:29:47.8
2 J-M.ラトバラ(トヨタGRヤリス・ラリー2) +1.1
3 R.ビルベス(シュコダ・ファビアRSラリー2) +43.1
4 E.リンドホルム(シュコダ・ファビアRSラリー2) +1:35.3
5 山本雄紀(トヨタGRヤリス・ラリー2) +1:36.8
6 R.ユルゲンソン(フォード・フィエスタ・ラリー2MkII) +1:43.4
7 M.プロコップ(シュコダ・ファビアRSラリー2) +5:20.2
8 L.ヨーナ(シュコダ・ファビアRSラリー2) +6:27.2
WRC3部門最終結果
1 T.ギル(フォード・フィエスタ・ラリー3) 2:41:29.9
2 A.タルッカン(フォード・フィエスタ・ラリー3) +13.4
3 V.バタネン(ルノー・クリオ・ラリー3) +29.0
4 A.ハカレート(フォード・フィエスタ・ラリー3) +42.1
5 L.ラッシラ(ルノー・クリオ・ラリー3) +50.4
6 A.ペラモウルゲス(ルノー・クリオ・ラリー3) +1:23.7
7 K.カザス(フォード・フィエスタ・ラリー3) +2:06.6
8 D.ドミニゲス(フォード・フィエスタ・ラリー3) +2:46.8
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11 後藤正太郎(ルノー・クリオ・ラリー3) +6:55.8
R 松下拓未(ルノー・クリオ・ラリー3)