WRCクロアチア:オジエ「午前のエルフィンの走りでプランが変わった」イベント後記者会見 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCクロアチア:オジエ「午前のエルフィンの走りでプランが変わった」イベント後記者会見

©Toyota Gazoo Racing WRT

WRCクロアチアラリーのフィニッシュ後に行われたイベントカンファレンスの内容(抜粋)。三つ巴の激戦を僅差で制して今季2勝目を挙げたオジエは、午前中のエバンスの好走に刺激を受けたようだ。

●WRCイベント後記者会見 出席者

Toyota Gazoo Racing WRT

セバスチャン・オジエ=SO(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
エルフィン・エバンス=EE(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
ティエリー・ヌービル=TN(ヒュンダイ・モータースポーツ)
ヤリ−マティ・ラトバラ=J-ML(トヨタ・ガズーレーシングWRT、チーム代表)

Q:スリリングな最終ステージの末にWRC初開催のラリークロアチアでの勝利、おめでとう。今回の勝利はどのようなものか
SO:本当のことを言えば、まったく可能性があるとは思っていなかった。でも、自分が絶対にあきらめずに、最後まで挑む人間であることもみんな知っているだろう。最初は、少なくとも2位をキープしてパワーステージで最高ポイントを狙う、というプランもあった。でも、エルフィンの走りを思い出して、それでは足りないと自分自身に言い聞かせた。このステージはとにかくクレイジーで、ものすごくナローで2回目の走行はかなりダーティになっていた。何度かジャンプも出てくるが、そこで差が生まれる可能性もあった。最終的に0.6秒差だったが、差はないも同然だ。もちろん、エルフィンは週末を通していい走りをしていたし、自分たちは優勝をさらったとは思っていない。ただ、全体のパフォーマンスレベルはよかったので、この点については満足していいと思う。それに、最も重要なのは、今回チームが1-2フィニッシュを決められたこと。シーズンのこの段階ではとても重要だ。

Toyota Gazoo Racing WRT

Q:そして自分も選手権で首位に立った。これもとても重要では
SO:さあ、どうかな!

Q:そうだと思うが
SO:それが朗報なのかは分からないね。次戦はグラベルだから。でも、高ポイントを獲得すること自体はハッピーなことなので、あとはできる限り対応するしかない。

Q:想定外だったのは、リエゾンの事故。このダメージは今日のラリーにどれだけ影響したか
SO:正直に言えば、気持ち的には打撃を受けた。あの事故が起きた時はかなりショックだった。背中に大きな痛みを感じたし、かなり衝撃も強かった。とはいえまずは、誰にも怪我がなかったことがうれしいし、事故の相手も無事だった。クルマのダメージだけだった。正直なところ、あの瞬間に自分のラリーは終わったと思っていた。だけど幸い、衝撃はマシンの一番強化されている部分に直撃したのだと思う。見た目のダメージはあったけれど、ヤリスWRCのタイヤはまっすぐだったしロールケージも無傷で、ドアも衝撃吸収用の発泡フォームのおかげでセーフティは確保されていた。今日はジェットコースターのような1日だった。マシンはそれほど遅くはなっていなかったと思う。ある程度はペースを出すのに苦戦したのと、さっき言ったように気持ちの面でも少しダメージがあった。もちろん、エアロは最適の状況ではなかったが、残りは説明が難しい。1日を終えて、エルフィンは午前中にいい走りをしたし、自分のトラブルがなかったとしても接戦になったと思う。初のラリークロアチアは見応えのあるラリーになったと思うし、ファンのみんなも楽しんでくれていたらうれしい。

Q:パワーステージについて手短に。3人ともリスクがありながらも、限界ギリギリを攻めていたようだった。信じられない走りだった
SO:そうだね、さっきも言ったように、これまで自分が走ってきた中でも最も難しいステージのひとつだと思う。すごくナローな道で、小さなジャンプがたくさんあったし、クレスト、ブラインドコーナー、ダスティなコーナー、グリップが低いセクション、すべてが盛り込まれていて、最後のプッシュをした時はジャンプを飛んだ時も危ない場面があった。マシンがあんなに飛ぶなんて予想していなかったので、着地を失敗しそうになった。でも、コンマ秒差で争っていれば、そういうもの。プッシュをしなくてはならないし、リスクも負わなくてはならない。それが報われたということ。

Q:エルフィン、ジェットコースターのようなクロアチアラリーだったが、今日の午前は2本で本当に見事な走りをして首位に浮上した。昨日は、ダーティなセクションでプッシュする勇気がなかったと言っていたが、今朝のエルフィン・エバンスは別人のようだった
EE:明らかにラリーのスタートは100%余裕を感じられてはいなかった。セッティングに苦戦していて、それは正直、たぶんみんなも同じだと思う。まったく新しいラリーで新しいチャレンジだし、これまで見たことのないようなコンディションだった、土曜日の午後に落ち着いてきてからは、マシンのフィーリングがとてもよくなり、今日はステージを楽しめた。午前中はとてもよかったが、最後の壁を越え切れなかった、という感じだ。

Toyota Gazoo Racing WRT

Q:あのパワーステージで小さなミスで数秒をロスしたが、そのことはどれだけ悔やまれるか
EE:あのミスによるロスはそれほど大きくはないと思う。その後、あれだけ長いステージだったというだけ。ロングストレートで、ロスした分を取り戻さなくてはならなかった。あのコーナーは予想よりもスリッパリーだったので、ああいうことになった。セブもいつも言っているように、タイムを出したかったらリスクを負わなくてはならない時もある。特に、これほどの接戦ならね。今日は、自分たちにはそれが活かせなかったということだ。

Q:今回のイベントから、ヤリスのターマックでのパフォーマンスについて学べたことは何か
EE:トヨタの3人にとって、フルターマックラリーをこのマシンで走るのは初めてだったから、グリップを得ることや、もちろんタイヤもピレリになったのでそれへの対応もあった。2日間のテストはあったしフィーリングもよかったが、ラリーと同じようなコンディションではなかったし、違う路面でマシンがどんな反応をするかという課題もあった。マシンのペースはよかったし、チームも見事な仕事をしたと思う。

Q:ティエリー、セブやエルフィンがジェットコースターのようだったと表していたが、ここの3人はいずれも一時はラリーをリードし、君は金曜日は本当に強かった。残念ながらタイヤが合わなかったことで流れが変わってしまったが、そこから挽回しなくてはならなくなったか
TN:言葉通り、ジェットコースターのような週末だった。本当にいいステージもあったが、すごく残念なこともあった。たいていのことは噛み合ったが、最終的にわずかに届かなかった。勝てるポテンシャルはあった。だから、なぜあのようなミスをしてしまったのか、どのように改善できるのか、将来に向けて分析しなくてはならない。優勝や2位、3位が目前に迫っているのに、コンマ数秒で逃すことが頻繁に起きている。もちろん悔しいことだが、一方で、自分たちは全開で攻めた。自分はチームで唯一、セバスチャン、エルフィンと競りあった。常にギリギリで攻めていたし、限界を超えていた時もあった。でも、今回もポディウムに上がったし、3戦連続でポディウムフィニッシュで高ポイントを獲得して、選手権でも2番手につけている。

Hyundai Motorsport GmbH

Q:選手権で2番手、高ポイントを獲得したことは重要だ。今日の午前の段階で3ドライバーの差は10秒以内だったが、どのような気持ちでスタートしたのか。何が起きても不思議ではない状況、現実的に勝てる見込みはあったと思うか
TN:チャンスは常にあるし、ラリーでは何が起こるか分からないことは僕らは思い知らされている。最初のステージの前にもすでに、リエゾンで事故が起きている。ラリーは、僕らがマシンをパルクフェルメに入れるまで終わらないんだ。すべての可能性があると思ったから、最初からプッシュした。もちろん、最初の2本は届いていなかったが、3本目ではいい走りができたし、パワーステージではいつもよりも少しだけ多くプッシュしたが、あるポイントでロスした。でも結果的に順位の面では影響はなかった。

Q:ラトバラ、チームが1-2フィニッシュ、マニュファクチャラーズ選手権でも、ドライバーズ選手権でもかなり重要だが、今日は心臓が止まるような場面もあった。特に最後のパワーステージ。すべてが終わった時の反応は
J-ML:まず、素晴らしい仕事をしてくれたみんなに感謝したい。彼らの戦いはアメージングだったし、今日の3人の戦いは滅多に見られるようなものではない。自分では何をしてあげることもできないし、心臓がバクバクしていたよ。ティエリーが小さなミスをして、セブとエルフィンが来た時には、同じミスをしないでくれと願った。本当にエキサイティングだったが、自分自身は何もできない。ただ見守るだけ。本当に素晴らしいラリーだった。

Toyota Gazoo Racing WRT

Q:午前中、セブがリエゾンで事故に遭うという、あまりない状況に見舞われた。この件は完全に解決したのか、それとも何か影響が出るのか
J-ML:セブも言った通り、最も大切なのは誰も怪我をしなかったことだ。その点ではOK。しかし、主催者とはこの件で多少は話し合いをしなくてはならないだろうね。すべて解決することは間違いない。

Q:カッレ・ロバンペラが最初のステージでコースオフしたことは残念だったが、だからこそ残りのふたりが1-2フィニッシュを成し遂げたのでは
J-ML:その通りだね。カッレは若手だし速さはあるが、WRカーでの経験はあまりないので、少し速度を高めすぎたのが大きな痛手となってしまったのだと思う。一方で、グラベルに向けては、彼はいい走行順を得られることになるので、彼の挽回を期待できると思う。このラリーは、何が起きても不思議ではない。終わってみれば、今回の結果にはとても満足しているよ。

記者席からの質問
ジェイソン・クレイグ(オートスポーツ、英国)
Q:セブ、ラリー前、この後はグラベルが5戦続くので、クロアチアラリーを終えた時点で首位に立つのはいいシナリオではないと語っていた。この週末、そのことは頭にあったか。選手権首位でポルトガルを迎えることを、今はハッピーに思うか

SO:正直、そうだね、頭の中にはあった。シーズンのこの段階だからね…。自分の目標は、真剣にポディウム狙いだった。ポディウムのどちら側に立っても、いい意味を持つからね。もし勝てば、もちろん最高だし、自分が一番狙っていたこと。でも、必要ならポディウムで抑えることも考えたと思う。それでも首位とは僅差だし、次のグラベルラリーで先頭走者である必要もなくなる。この3人は、今日の結果に満足していいと思うし、まだ先は長い。たくさんラリーもあるし、間違いなくいい戦いもたくさん起こる。

Q:今回ドライブしたクロアチアの道を評価できるか
SO:素晴らしいラリーだった。レッキの後、みんながビッグチャレンジになるとか、たぶんドライブが楽しいだろうとも言っていた。クロアチアラリーは間違いなく、その通りだった。個人的には、自分の仲間も賛同すると思うが、ここのステージをドライブするのは素晴らしかったし、天気がとてもよかったのも本当によかった。もし雨だったら、週末を通して氷の状態になっただろうからね。でもこのコンディションは、ドライブするには最高だよ。

グレゴール・パブシック(アウト・フォーカス、スロベニア)
Q:地元の一般車との事故に関して、警察にはどのように話したのか、実際にはどのような状況で車線を離れたのか、ペナルティは受けるのか

SO:自分自身から、起きたことを明らかにする機会を与えられたのはありがたいね。先ほども言ったように、誰にも怪我がなかったことがうれしい。もちろん、あの時は少し混乱していた。しばらく話し合いをしていたし、状況を説明して情報はすべて警察に渡した。でも、一番の問題は、警察が英語を話さなかったことだったので、大変だった。あの段階で、警察のひとりが行ってもいいというサインを出したが、同僚が「ノー」と言ったので、この時の動画を見て彼らが何を言っていたのかを見てほしい。でも、すべてクリアになったし、あらためてハッキリとさせたいのだが、自分はその場から逃げたりはしていない。あの事故の直後、すべてが問題ないことをチェックしてから、運転免許やすべてを渡した。この件については、ダメージがマシンだけだったことを喜んでいいと思うし、必要なことは今晩のうちに解決させる。

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