ワールドラリーカーデビュー戦7位のオリバーに満足のアダモ「起用は感覚で決めた」 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

ワールドラリーカーデビュー戦7位のオリバーに満足のアダモ「起用は感覚で決めた」

©Hyundai Motorsport GmbH

WRC第2戦アークティック・ラリーフィンランドで、ヒュンダイ2Cコンペティションからヒュンダイi20クーペWRCで参戦したオリバー・ソルベルグ。正コ・ドライバーのアーロン・ジョンストンが急遽欠場となり、セブ・マーシャルが代替を務めるというハプニングに見舞われながらも、ワールドラリーカーでのデビュー戦を総合7位でまとめた。ヒュンダイ・モータースポーツのチーム代表、アンドレア・アダモはこの結果に一定の満足を見せ、記者会見では19歳の若手起用の経緯を語った。

Oliver Solberg

イベント後に行われた記者会見に、勝利者チームの代表として出席したアダモは、WRカーでのデビュー戦を迎えたオリバー・ソルベルグのパフォーマンスについて、どう考えるか、という問いに「彼の参戦は、モンテカルロのパワーステージ中に決まった。人生では、頭で考えすぎずに感覚で決めることもある」と、ソルベルグ起用の経緯から説明。
「それがうまく行くこともあるし、普通は何かを考えすぎる時よりも、はるかに効果が出る。感情に委ねすぎても、それがうまくいくことがあるんだ。あのパワーステージの間、アラン(ペナス)に言ったんだ“彼にテスト車でアークティックを走らせてあげよう”と。もちろん、少し心配もあった。みんなもご存じのとおり、あの両親だからね。正直、ペターをどうにかする方が、オリバーよりも難しかった。彼らにとっては感情が高まっていたと思うが、最終的には、彼は我々が伝えたことを完遂し、ラリーを楽しんだ。よくやったと思う」

Oliver Solberg

「たとえトヨタのドライバーだったとしてもカッレが選手権で首位に立っていたり、それにオリバー、彼らのような気鋭の若手がいることはいいことだと思う。ラリー界が若手にとって魅力的になるためには活躍する若手が必要だし、将来のラリーの存続のためにも必要だ。プロモーター同様、19〜20歳の若手のドライバーがいることで若い世代からの支持を得られるようになるという私の考えには、みんな賛同すると思うよ」

一方で、ソルベルグの今後のWRカー参戦起用に関しては、明確な返答を避けた。

ソルベルグがまたヒュンダイのWRカーに乗る姿を見ることはあるかという問いには「彼は若すぎて、断ることはできないんじゃないかな」とお茶を濁し、「そのとおりだと思うが、近いうちに彼がWRカーで走るかという問いに、イエスと答えるか」とより具体的な質問をぶつけられると「近いうち、どれくらい“近い”かによるかな」とさらにかわした。「次のラリーは?」という問いには明確に「ノー」と答えたものの、「ではシーズンの前半は?」という問いには「シーズンの前半はいつまでだ?」と聞き返し、「サファリラリーではないですか?」「そんなこと、誰にも分からないじゃないか!」と、混沌とする新型コロナウイルスの感染の影響に、ラインナップのプランも不透明であることをうかがわせた。



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