WRCモンテカルロ:厳戒態勢のなか、2021年シーズン開幕へ – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCモンテカルロ:厳戒態勢のなか、2021年シーズン開幕へ

©Naoki Kobayashi

フランス政府の許可が開催条件となっていた2021年のラリーモンテカルロに最後のゴーサインが出た。開始直前の1月15日(金)に、ラリーの開催地(ステージまたは通過地点)となる他県の県庁(アルプ・ド・オート・プロバンス県、ドローム県、イゼール県、アルプ・マリティーム県)の決定に足並みを揃えた形で、ギャップ市があるフランス南部のオートザルプ県の県知事、マルティーヌ・クラベルが1月18日から24日まで県内で行われる第89回ラリーモンテカルロ開催許可の条例を発表した。

クラベルは「高いプロ意識を持つ主催者であるモナコ自動車クラブ(ACM)との優れた共同作業によって、私たち全員の健康面を考慮した時に必須となる衛生管理の条件を満たして世界ラリー選手権の開幕戦が開催されることになった」と敬意を表した。

ギャップ市に設置されるサービスパークへの入場は一般観客に禁止され、スペシャルステージへのアクセスも前夜の18時以降は禁止される。この決定を順守させるために多数のマーシャルと警察官が配備され、違反したファンには県条例違反として135ユーロ(約17,000円)が科せられる。観戦を希望するファンがステージに詰めかけた場合、ステージのキャンセルもあり得るため、ファンたちが自制できるかどうかに注目が集まる。

ラリー中は関係者全員にマスク着用が義務づけられ、サービスパーク及びイベント管理本部に赴く人物はその時点から96時間以内に発行されたPCR検査陰性証明書を持っている必要がある。症状が出た場合、隔離して検査するための場所がサービスパーク内に設置され、入場時には検温が実施される。関係者は全員これらの衛生管理の条件を順守するという書類に署名する必要がある。

フランスには現在18時から朝6時までの外出禁止令が発令されており、法令順守のために競技の時間は調整された。この競技には90クルーがエントリーしており、1月18日から20日までレッキが行われ、257kmに及ぶ競技区間が14ステージ開催される。

ステージへのアクセス禁止によって環境への影響も最小限に留められると考えられており、ゴミが発生した場合にはモナコ自動車クラブが責任を持って回収することが義務づけられる。今年はVIP観戦用のヘリコプター飛行は禁止となり、警察、主催者、そしてWRC-TVのヘリコプターのみの飛行が許可される。競技はモナコ自動車クラブのウェブサイト www.acm.mc や WRC+のアプリ、SNSの公式ネットワークやTV各局で観戦することができる。
(Keiko Ito)



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