フォルクスワーゲンが激動の2020年シーズンを総括、注目はソルベルグの躍進 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

フォルクスワーゲンが激動の2020年シーズンを総括、注目はソルベルグの躍進

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フォルクスワーゲン・モータースポーツは、2020年に世界各地でカスタマーが残した戦績を讃え、同社のモータースポーツの歴史に新たな1ページを記したことを伝えている。

新型コロナウイルスの世界的な流行により厳しい世界情勢となった2020年シーズンは、各地で競技の開催延期や中止が相次いだが、その状況でも、ラリーではフォルクスワーゲン・ポロGTI R5が世界各国で通算42勝、ポディウム104回をマークした。
「我々のカスタマーレーシングチームには、心からの称賛を贈りたい」とフォルクスワーゲン・モータースポーツのディレクター、スベン・スミーツは語る。

「この厳しいシーズンに、ポロGTI R5によってこのように見事な結果が収められたことは、我々のカスタマーが非常に安定した活動をしていることを示している。カスタマーチームの成功を祝えることを誇らしく思う。我々の製品を信頼してくれたカスタマーのみなさんに、本当に感謝している。フォルクスワーゲン・モータースポーツとしてはお別れを伝えなくてはならないが、すべてのフォルクスワーゲンのカスタマーの、今後の成功を願っている。ポロGTI R5は今後も長期的にスペアパーツを供給していけることをお約束する」

ポロGTI R5のカスタマーの中でも、2020年に特筆すべき活躍を見せたのはオリバー・ソルベルグだろう。2019年に鮮烈デビューを飾ったソルベルグは、弱冠19歳ながらWRCやERCでその才能を大いに発揮し、そのほとんどはポロGTI R5によるものだ。ERCラリーリエパヤではイベント連覇を飾った後、パンデミック後のWRC再開戦となったラリーエストニアではWRC3部門で優勝。ERCでは、激戦となったジュニアERCを制して自身初の国際タイトルを獲得したほか、ERCシリーズ2位に食い込んだ。

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中東ラリー選手権(MERC)では、カタールのナッサー・アル‐アティヤが依然として強さを誇っている。2020年のMERCは2戦のみの開催となったが、今年50歳になるベテランのアル‐アティヤがいずれもポロGTI R5で優勝し、通算13回目のMERCタイトルを獲得した。1991年のラリーデビュー以来、アル‐アティヤは105戦中75勝をマークしている。

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パラグアイでも、ベテランのグスタボ・サバが活躍した。パンデミックにより参戦プログラムの縮小を余儀なくされたが優勝に向けての意欲が衰えることはなく、グラベルラリー6戦によるスーパープライムをポロGTI R5で制した。

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キプロスでは、シモス・ガラタリオティスとアレクサンドロス・ソウロフタス、ふたりのポロGTI R5ドライバーがタイトルを争った。6戦開催されたうち、ガラタリオティスが2勝をマークし、僅差でタイトルを獲得した。

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ソウロフタスは参戦が4回に留まったものの、ポディウムの頂点に3回上がった。MERCとの併催で国際格式で開催されたキプロスラリーでは28歳ながらその才能を大いに発揮。地元ラウンドとなったこのラリーでソウロフタスはステージウインを6本奪取しアル‐アティヤさえも脅かしたが、残念ながらドライブシャフトの破損で優勝を逃している。

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