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WRCモンツァ:トヨタのエバンスがSS11でコースオフ。オジエがチャンピオン最有力候補に

©TOYOTA

2020年WRC最終戦モンツァのSS11において、選手権ランキングトップのエルフィン・エバンスがコースオフを喫した。クルーふたりは無事だが、マシンは道から完全にこぼれ、その場での競技復帰は困難な状況に。これでランキング2番手、SS11終了後の段階で総合首位に立っているセバスチャン・オジエがドライバーズチャンピオン最有力候補となった。

競技2日目にはヒュンダイのティエリー・ヌービルがリタイアを喫しており、これでステージ上でドライバーズチャンピオンを争う権利をもつのは、オジエとヒュンダイのオィット・タナックのふたりになった。

エバンスが最終日に再出走しないと仮定した場合、オジエは【3位+パワーステージ(PS)4位以上】、または【4位+PS1位】でタナックのポイント如何にかかわらずチャンピオンが確定する。一方、SS11を終えた段階で総合3番手のタナックは【優勝+PS3位以上】を獲得しなければ、エバンスの111点を越えることはできず、チャンピオンの可能性がなくなってしまう状況だ。仮に優勝+PS3位で同点であれば、2位の獲得回数差でタナックに軍配が上がることになる。

とはいえ、最後の最後まで何が起きるかは誰にも分からない。エバンスは依然としてランキングではトップにおり、チャンピオンを獲得する可能性が完全に断たれたわけではないからだ。再出走を果たせば、パワーステージで追加点を獲得するチャンスも生まれる。

1998年の最終戦ラリーGBでは、クラッシュを喫して早々にリタイアしたトミ・マキネンが、最終SSでカルロス・サインツのマシントラブルによってドライバーズチャンピオンを獲得するというドラマも起きた。いま確実に言えることは、今後の展開からますます目が離せなくなったということだ。

98年ラリーGB、SS5で3輪走行となったマキネンはリエゾンで警官に止められリタイアとなったが……。 / Naoki Kobayashi



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