ERCカナリアス:天候に左右されたレグ1、オリバー・ソルベルグがERC1ジュニアタイトルに向け大きく前進 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

ERCカナリアス:天候に左右されたレグ1、オリバー・ソルベルグがERC1ジュニアタイトルに向け大きく前進

©ERC / Grégory Lenormand / DPPI

2020年ERC最終戦となる第5戦ラリーイズラス・カナリアス(ターマック、スペイン)は11月27日、レグ1に設定された9SS、98.77kmの走行が行われた。天候が変わりやすくタイヤコンパウンドの選択が戦況に大きく影響を与えるなか、イバン・アレス(ヒュンダイi20 R5)が自身初めてERCの首位に立ってこの日を終えた。7.5秒差でアドリアン・フルモー(フォード・フィエスタR5 MkII)が続いている。

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6SSを終えた時点で首位に立っていたのはニル・ソランス(シュコダ・ファビア・ラリー2 EVO)だったが、SS7でスピンを喫した時点でアレスとのギャップが16.1秒から3.1秒に。さらにSS8では自身の走行中に大雨に見舞われると、ここでアレスが首位に浮上。10.5秒のリードを築いて、この日の最終となるラス・パルマス・デ・グランカナリアの市街地ステージに臨んだ。1.53kmのこのショートステージは、フルモーを含む最初の4クルーはドライコンディションとなったが、その後、ラリーとは無関係のアクシデントが発生したことで競技が一時中断。すると再開時には雨が降り出し、残りのクルーはスリッパリーなコンディションでの走行を余儀なくされ、タイムロスを喫することになった。

「適切なタイヤを選び、グリップをつかむのが難しかったが、いい1日になったし自分としてはハッピー」と語るアレスは、i20 R5にピレリを履く。10月のラリーファフェ・モンテロンゴでは、総合2位に入っている中堅ドライバーだ。

7月のラリーディローマ・キャピターレで大クラッシュを喫して以来のERC参戦となったフルモーは「とてもハッピー」と語り、初参戦のラリーイズラス・カナリアスで総合2番手、ERC1ジュニアではトップに立っているここまでの進捗に満足を見せた。
「とてもトリッキーなコンディションだったが、いいペースをつかみタイヤ選択も当たった」と語るフルモーはMスポーツ・フォードが走らせるフィエスタR5 MkIIにミシュランを履き、SS7、SS8ではベストタイムをマークしている。

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一方、ERC初参戦、このイベントも初めて挑むなかで序盤、好走を披露しながら、不本意な順位で初日を終えたソランスは「これほどスリッパリーなターマックを走るのは初めての経験。タイヤ選択は当たっていたのは間違いないが、マシンのセッティングには、まだ改良が必要だ」と、シュランを履くファビア・ラリー2 EVOについて、日中サービス前に語っていた。
「ペースノートに関しては、かなりがんばった。とても表現しやすかったし、この雰囲気ではかなり楽だった」

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ターマックスペシャリストとして知られるミシュランユーザーのヨアン・ボナート(シトロエンC3 R5)が4番手、ホセ・シュアレス(ファビア・ラリー2 EVO)、ルイス・モンツォン(C3 R5)が続いている。

ERC1ジュニアタイトルを争うオリバー・ソルベルグ(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)は総合7番手、部門2番手につけている。今イベントの経験が少なく、変わりやすい天候の中で常にタイヤを合わせることもできなかったが、トラブルは避け切ってこの日を終えた。
「午前中は本当にコンディションが悪くて、とても難しかった」とソルベルグ。
「楽ではなくすごくスリッパリーだったが、何度も限界まで攻めた。もっと速さを上げることもできたがリスクが高すぎたので、一切のミスなく凌ぎ切りたかったからハッピーだよ。タイトルのことは、あまり考えないようにしている。まだ先は長いし、難しいコンディションだからね」

ERC / Jorge Cunha / DPPI

しかし、ERC1ジュニアの選手権リーダー、グレゴワール・ミュンスター(i20 R5)は波乱の滑り出しとなり、SS1でパンクを喫した上に、午前のループでドライタイヤを選んでいたことから雨のなかで苦戦を強いられた。ミュンスターは現在、部門6番手となっており、タイトルを争うソルベルグとの差は2分47秒5差。今シーズンの最終日となるレグ2に設定されたステージの総走行距離は102.1kmとなっており、タイトル獲得に黄信号が灯っている。
「天候を予想するのが本当に難しかった」とミュンスター。
「タイヤチョイスは、一番アグレッシブに攻めたが、うまくいかなかった。グリップをつかむのが本当に難しくなってしまった。午前の4SSは、まったくグリップが得られなかった。午後はかなりよくなったが、ロスしたタイムは取り戻すには大きすぎる。SS9の最初のコーナーでは、クラッシュしそうになったしね」

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ERC選手権リーダーのアレクセイ・ルキヤナク(C3 R5)は予選ステージで苦戦したことで、ラリー2勢最後尾からこの日をスタート。午前中は徐々にコンディションがドライになるのでは、と期待して挽回に挑んだ。しかし、非情にも雨は予想よりもひどく断続的に降り続け、思うように順位を上げることができなかった。午後は状況がよくなり、SS5、SS6ではベストタイムもマーク。しかし、SS7とSS8は自分の予想に反して雨に見舞われてしまった。
「ドライの2本は順調に走れたので、いいイメージを思い出し続けることができていたが、それ以外はいまひとつだった」と語るルキヤナクだが、現在8番手につけており、2018年以来のタイトル獲得の可能性はまだ残している。
「この順位はうれしいが、(タイヤチョイスは)賭けだし、確実に正解を選ぶことはできない」

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前戦のラリーハンガリーを制したアンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビア・ラリー2 EVO)は、午前のループでドライタイヤを選んだことからタイムロス。この日は11番手で終えている。また、チームMRFタイヤから参戦するクレイグ・ブリーン(i20 R5)は、ポイント圏内ギリギリの15番手となっている。

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ERC2は、フィアット124アバルトRGTを駆るポーランドのダリウス・ポロンスキーがトップ。ポロンスキーは、アバルト・ラリーカップ部門でもトップに立っている。ERC2の選手権リーダー、チボール・エルディは、ポロンスキーに40.9秒差の部門2番手につけている。ケン・トーンのタイトルが確定しているERC3/ERC3ジュニアでは、ジョセフ・バサス(プジョー208 ラリー4)が首位で初日を折り返している。

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今季のERC最終レグとなる28日のレグ2は、8SS、102.10kmが設定されている。

ERCカナリアス 暫定結果(レグ1終了時点)
1 I.アレス(ヒュンダイi20 R5) 1:06:58.8
2 A.フルモー(フォード・フィエスタR5 MkII) +7.5
3 N.ソランス(シュコダ・ファビア・ラリー2 EVO) +9.0
4 Y.ボナート(シトロエンC3 R5) +39.2
5 J.シュアレス(シュコダ・ファビア・ラリー2 EVO) +1:08.1
6 L.モンツォン(シトロエンC3 R5) +1:10.6
7 O.ソルベルグ(フォルクスワーゲン・ポロGTi R5) +1:30.1
8 A.ルキヤナク(シトロエンC3 R5) +1m31.9

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