ケン・トーンがフォード・フィエスタ・ラリー4初の国際タイトル獲得を確定 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

ケン・トーンがフォード・フィエスタ・ラリー4初の国際タイトル獲得を確定

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Mスポーツは、Mスポーツ・ポーランドが製作したフォード・フィエスタ・ラリー4でERCに参戦するエストニアの新鋭、ケン・トーンが、ERC3、ERC3ジュニアのタイトル獲得を確定させたことを発表した。

今季のERCは、8月のラリーディローマ・キャピターレで開幕。舗装路面での経験はまだ少ないトーンだったが、この過酷なオールターマックラリーを制し、実戦デビューのフィエスタ・ラリー4でただちにそのポテンシャルを発揮してみせた。そして、続く第2戦ラリーリエパヤの高速グラベルでトーンは圧勝を飾り、幅広い路面でのスピードを証明した。2020年に登場したフロント駆動のフィエスタ・ラリー4は、このイベントの全ステージででERC3、ERC3ジュニア部門のベストタイムをマーク。トップ4ポジションを独占する勢いを見せた。

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第3戦の舞台となったポルトガルのラリーファフェ・モンテロンゴ(ターマック)は、トーンにとって経験したことのない道やコンディションとなったが、慎重なアプローチでミスなく部門2位でフィニッシュ。優勝争いにも絡みながら設定されたステージの半分をベストタイムで揃えた。

同じくターマックラリーの第4戦ラリーハンガリーは、今季のERC3、ERC3ジュニアで最も過酷な1戦となった。 泥や路面に掃き出される難しいコンディションの中、トーンは一時は1分以上のリードを築く強さを見せた。ラリー中は2回のパンクにも見舞われながらも、最終的にステージウインを9本マークし、これで今季ERC3、ERC3ジュニアでの3勝目をマークした。

今季のERC最終戦に予定されていたスパラリーの開催中止が決まったことから、トーンのERC3、ERC3ジュニアタイトルの獲得が確定した。

Mスポーツ・ポーランドのチームディレクター、マチェク・ボダは「はじめに我々はカナリアスで全力を尽くし、ここで気持ちよくタイトルを決めることができたのであれば、それが一番よかったと思っている」とコメント。
「ケンやコ・ドライバーのカウリ(・パナス)、Mスポーツ・ポーランド、エストニアのスタッフは、全員が実に見事な成果を収めた。ケンは今季、素晴らしい速さと決意をもってERC3に挑んだが、非常にバランスが整った成熟した戦いを見せたことを誇りに思うべきだ。ライバル陣がテストをしてきた中、その機会も得られないまま迎えたフィエスタ・ラリー4での初ラリー以降、一戦一戦でトップ争いをするパフォーマンスを見せてきた」

「今季のERC3では、新型ラリー4マシンのどのモデルがトップに立つのかという点に注目が集まっていた。我々は、フィエスタ・ラリー4が様々な路面やコンディションで強く、そして勝てるマシンであるということを確信を持って証明できたと思っている。今年、我々がチームとして収めた成果を心から誇りに思う。ローマで勝ち、リエパヤでポディウムを独占し、ハンガリーでも素晴らしい勝利を挙げた。今年、必死に取り組んでくれたクラクフのスタッフ全員に感謝したい。ここまでの努力はひとまず成果につながったので、今後もプッシュを続けシーズンの最終戦を楽しみにしたい」

今季のERC3、ERC3ジュニアタイトルを確定させたトーンは「今はまだとても不思議な気持ち。まずはシーズンをちゃんと終わらせたいので、その後に実感が湧いてくるのだと思う」とコメント。
「このタイトルを獲得できたことは、自分にとっても、カウリやMスポーツ・ポーランドにとっても、本当に大きな意味を持つ。2020年はみんなにとって厳しい年になっているので、今季を通じてサポートを続けてくれたみなさんに感謝したいし、すべてのことが心からの喜びだった。今年、フィエスタ・ラリー4でプッシュを続けて素晴らしい成果を収めたこともうれしかった。Mスポーツ・ポーランドは、素晴らしいマシンを作り上げてくれた。その懸命な取り組みと尽力が、一戦一戦で結実したのだと思う」

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