トヨタ、WRC最終戦モンツァで全タイトルの獲得を目指す – RALLYPLUS.NET ラリープラス

トヨタ、WRC最終戦モンツァで全タイトルの獲得を目指す

©TOYOTA

2020年シーズンのWRCは今週末、最終戦のラリーモンツァ(ターマック)がイタリアで開催される。

トヨタは、ドライバーズ選手権ではエルフィン・エバンス、セバスチャン・オジエが首位、2番手につけ、マニュファクチャラーズ選手権では首位ヒュンダイにわずか7ポイント差の2番手につける激戦を展開しており、最終戦ではコ・ドライバーズ選手権も合わせ全3タイトルの獲得を目指す構えだ。
(以下、チームリリース)


TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、12月3日(木)から6日(日)にかけてイタリア北部で開催される、FIA世界ラリー選手権(WRC)第7戦ラリーモンツァに、セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(ヤリスWRC 17号車)、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)の、3台のヤリスWRCで参戦。WRC初開催となるターマック(舗装)ラリーで、ドライバー/コ・ドライバー選手権およびマニュファクチャラー選手権のタイトルを獲得すべく、全力で今シーズン最後の戦いに臨みます。

2020年のWRCは新型コロナウイルスの影響により年間カレンダーが大きく変わり、本来予定されていなかったラリーが新たに2戦加わりました。ラリーモンツァもそのひとつであり、シーズン最終戦としてタイトルを決定する重要な1戦となります。ラリーモンツァの初開催は1978年と長い歴史を誇り、これまで多くのモータースポーツイベントがシーズンオフに入る11月の終わりに開催されてきました。バイクレースの世界王者など多くのゲストドライバーが出場するイベント色の強いラリーとして人気があり、ラリードライバー以外の選手が優勝したこともありました。今シーズンはWRCの1戦として開催されることになり、主催者は大幅にステージを変更し、WRCの最終戦にふさわしい本格的なターマックラリーへと進化しました。

今シーズンのWRCは全7戦での開催となり、ラリーモンツァを前にエバンスがドライバー選手権で首位に立ち、2位に14ポイント差でオジエがつけるなど、ヤリスWRCを駆るふたりにタイトル獲得の大きなチャンスがあります。また、マニュファクチャラー選手権ではTOYOTA GAZOO Racing WRTが首位のチームに7ポイント差の2位につけており、タイトル奪還の可能性を残しています。エバンス、オジエともにラリーモンツァへの出場経験はなく、ドライバー選手権5位のロバンペラは2016年に出場していますが、その時はWRカーではなくR5カーでの出場でした。

ラリーのメイン会場となるのは、F1世界選手権でも使われてきたモンツァ・サーキット(アウトドローモ・ナツィオナーレ・ディ・モンツァ)です。イタリア北部、ロンバルディア州にあるこのサーキットは、ミラノの北東約15kmに広がる美しい国立公園内にあります。1922年に完成した非常に古いサーキットであり、以前はロードコースとオーバルコースのふたつがレースで使われていました。現在F1では改修されたロードコースが使われていますが、ラリー・モンツァではバンクがついたオーバルコースの一部もステージとして走行します。12月の北イタリアは気温が低く、特に高所の山岳地帯では路面温度が上がりにくいためタイヤのグリップ力が充分に発揮されない可能性もあります。また、降雨、泥、落ち葉などによってコンディションが悪化することも考えられ、難しい路面での戦いとなることが予想されます。

昨年までのモンツァラリーショーでは、サーキットおよびサーキット内のサービスロードのみをステージとして使用していました。しかし、WRCとして開催される今年はサーキット外にもステージが設けられ、ロンバルディア州ベルガモの北側に展開する山岳道路でもステージが行なわれます。ラリーは12月3日木曜日の午後にサーキットで開幕し、4.33kmのショートステージを1本走行します。4日金曜日はサーキット内で5本計69.61kmのステージが行なわれますが、その一部にはグラベル(未舗装路)の路面も含まれます。5日土曜日はサーキットを離れ、ベルガモ北部の山岳地帯で3本のステージを各2回走行。その後サーキット内で1本のステージを走ります。土曜日の合計ステージ距離は126.95kmと長く、ラリー全体の半分以上を占めます。そして、最終日の6日日曜日は再びサーキット内が舞台となり、3本計40.25kmのステージを走行。最終のSS16は、トップ5 タイムを記録した選手に対しボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。4日間で16本のステージを走行し、その合計距離は241.14km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は513.90kmとなっています。

トミ・マキネン(チーム代表)
「今シーズンの締めくくりとして、できればあと1戦ラリーをやりたいと誰もが思っていたと思います。この大事な一戦はファンのみなさま、関係者のみなさまのご支援により実現しました。チーム一同、感謝申し上げます。今回のラリーは、通常のWRCイベントとは少し違った形での戦いになります。山間部のステージは、全選手にとって初めての経験となるので特に難しいと思います。我々のドライバーはこのクルマでのターマックラリーの経験があまり多くありませんが、今週のイベント直前テストも含めできる限りの準備を進めてきました。エルフィンとセブのどちらかがドライバーズタイトルを獲得することができそうですし、我々としては彼らを全面的にサポートします。マニュファクチャラーズタイトルについてもまだ獲得できる可能性があるので、ベストな結果を目指し最後までプッシュしなくてはなりません」

セバスチャン・オジエ (ヤリスWRC 17号車)
「モンツァは新たな挑戦になるでしょう。再びクルマに乗り込み、タイトルを争う最後の機会を得られたことを、うれしく思います。家でシーズンの終わりを迎えるよりも、このように最後まで戦い抜く方がいいのは間違いありません。過去、このイベントに出場した経験はありませんが、ビデオの映像を見た限り、サーキット内のステージは最初のイメージほど簡単ではないと思いました。グラベルのセクションも少しあり、草や泥の上も走行しますが、ターマック用にセッティングされたマシンで走るのは簡単ではないでしょう。土曜日のステージは素晴らしい山道が舞台となりますが、天候次第では非常に難しいステージになるかもしれません。ターマックは開幕戦モンテカルロ以降走っていなかったので、今週のテストは、できるだけ多くの経験を積むためにも非常に重要です。失うものは何もないと思っていますので、プレッシャーは感じていませんし、できる限りの準備をして最善を尽くすのみです」

エルフィン・エバンス (ヤリスWRC 33号車)
「サルディニア以降、我々は常に次に出るイベントの準備に集中してきました。できるだけ多くのラリーが開催され、出場できることを常に願っていましたので、モンツァにはポジティブな気持ちで臨めます。良い結果を残すことが必要だと理解していますし、最大の力を発揮する準備はできています。主催者から提供されたビデオを見た限り、土曜日の山の上でのステージはとてもいい感じです。速くて流れるようなターマックのステージがいくつかありますが、この時期に走るのはかなり難しいかもしれません。このクルマでのターマックでの走行経験がやや不足しているのは確かですが、モンテカルロでは良いフィーリングでしたし、我々のクルマがターマックで速いことは知っています。難しいのは、サーキット内のステージは山間部とはまったく違うことです。ですので、いいフィーリングを見つけられるようにベストを尽くし、クルマをうまくセットップしなければなりません」

カッレ・ロバンペラ (ヤリスWRC 69号車)
「自分にとって、今年は大きな学びの年でしたが、ここまでのところ本当に順調です。常に、できるだけ多くのことを学んできました。今年は完全なターマックラリーがほかにないので、この路面で学ぶべきことは1番多く、モンツァは自分にとって難しいラリーになるとは思いますが、楽しみでもあります。今週のテストは、モンテカルロ以来となるターマックでの走行だったので不思議な感覚でしたが、走る度にフィーリングは良くなっていきました。1年の終わりで非常に寒かったにも関わらず、それでもタイヤのグリップレベルはとても高く、ヤリスの運転を心から楽しむことができました。グラベル路面をターマック用のタイヤで走るなど、今までに経験したことがないこともあり、自分にとっては新しいタイプのラリーになるでしょう。全開でアタックし、できるだけ速く走りたいと思います」



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