WRC最終戦モンツァのような『サーキット中心のスタイル』は定着するか – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRC最終戦モンツァのような『サーキット中心のスタイル』は定着するか

©WRC PROMOTER

今年のWRCは、最終戦をモンツァが務めることが決まり、12月まで開催されることになった。イタリアGPの舞台を拠点として12月4〜6日に開催されるこのイベントは、事実上、毎年恒例のモンツァラリーショーの拡大版で、優勝経験者にはMoto GPのレジェンド、バレンティーノ・ロッシやロバート・クビカ、セバスチャン・ローブなどが名を連ねる。

ACIラリーモンツァの初日と3日目はサーキット内または近隣にステージが設定されるが、土曜日のデイ2は、100km弱離れたコモ湖周辺のロンバルディ地方の舗装路に繰り出すことになる。ステージの総走行距離は約220kmほどになると見られている。

FIAのラリーディレクターを務めるイブ・マトンは、WRCのコンセプトとして、サーキットを中心に一部のステージを公道に設置するというスタイルは、将来的に一般的になるかもしれないと語る。
「現在の状況の中で我々は新しいアプローチを模索しており、ACIラリーモンツァ・イタリアはこの好例だ」とマトン。
「この新しいコンセプトは結果的に、新しいフォーマットを必要とする国や地域にWRCをもたらすことになるかもしれない」

トヨタのワークスドライバーを務めるエルフィン・エバンスは現在、初のドライバーズタイトル獲得に向けて上位争いに絡んでいるが、直前の発表でカレンダーに一戦が追加されたことは特に問題にならないと語る。
「特に気にならない。選手権は選手権だ」とエバンス。
「今季はすでに、開催されるはずだったイベントがたくさん中止になっているし、どんなイベントでも追加されてほしいと思っているが、それなりの距離と質を保っていなくてはならない。僕らも、イベントを行うことありきで参加するわけにはいかないからね」

なお、最終戦に予定されていたベルギーのイープルラリー(11月19〜22日)は、第7戦となる。

*参考:
近年、ラリーの会場やステージとなったレースサーキットの一例
クリティバサーキット:2009、2010年にIRCブラジル戦を開催
イスタンブール・パーク:トルコGPの舞台で2006年にフィアットラリーを開催
モナコ:モンテカルロラリーの最終日は、F1コースのピットレーンが拠点となっている。
スパ・フランコルシャン:今年の12月にERCベルギー戦も開催
タトイ:アテネ近郊の滑走路を使用するサーキットは2018年にアクロポリスラリーの拠点となった。
上記はあくまでも一例であり、過去にさかのぼれば多くのサーキットがラリーの舞台となっている。
(Graham Lister)



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