WRCイタリア:競技2日目を終えソルドが首位堅守。オジエとヌービルは1.5秒差のバトル – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCイタリア:競技2日目を終えソルドが首位堅守。オジエとヌービルは1.5秒差のバトル

©HYUNDAI

2020年WRC第6戦ラリーイタリア・サルディニア(グラベル)は競技2日目を終えて、ヒュンダイのダニ・ソルドが30秒以上のリードを築き首位に立っている。総合2番手にはトヨタのセバスチャン・オジエ、僅差の3番手はヒュンダイのティエリー・ヌービル。ふたりの差は1.5秒と、最終日に向けて2位争いは激しさを増していきそうだ。

この日はSS7〜SS12の計6SS、101.69kmという設定で、3日間のうち最も長い1日となる。最初の2SSを2度、サービスなしで走行し、午後に2SSを走る構成は初日と同じだ。前日デイリタイアを喫してしまった勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC)は、先頭走者としてドライコンディションのステージに挑むこととなる。

TOYOTA

オープニングのSS7はラリー最長でもある22.08kmのステージ。ここではオジエとエルフィン・エバンスのトヨタ勢がSS1-2タイムを刻む。これでオジエはヌービルをかわして総合3番手に浮上してみせた。続くSS8を制したのはソルド。このステージではスニネンがハンドブレーキにトラブルを抱え、大きくタイムロス、総合4番手に順位を落としている。これで総合順位はソルド、オジエ、ヌービル、スニネンというオーダーに。オジエからスニネンまではわずかに2.4秒差と、にわかに2位争いが熱を帯び始めた。このSS8では、総合9番手につけていたトヨタのカッレ・ロバンペラがマシンを木にヒット。両方のリヤタイヤを失ったヤリスWRCのダメージは大きく、明日の再出走を諦めることとなった。

SS7の再走ステージとなるSS9では、再びオジエがベストタイム。しかしヌービルもSS2番手タイムで応戦し、きっちりと食らいついていく。引き続きハンドブレーキのトラブルに悩まされるスニネンは、なんとか総合4番手の座を守ったものの、総合5番手のエバンスに2.0秒差に詰め寄られる展開となってしまった。そして午前中最後のSSとなるSS10では、ヌービルが一番時計をたたき出し、総合順位でもオジエを下して2番手に浮上。後方ではエバンスがスニネンのタイムを上まわり、総合4番手にポジションを上げた。なお、SS9フィニッシュ後には総合6番手につけていたMスポーツ・フォードのガス・グリーンスミスがマシントラブルでリタイア。これでMスポーツはスニネン1台に望みを託すこととなった。

Red Bull


サービスを挟んで午後の2SSは、初日の午後に走ったSS5、SS6の再走ステージとなる。SS11ではオジエがベストタイムをマーク、ヌービルもSS2番手タイムで続く。総合順位に変動はないものの、ヌービルとオジエの差は1.4秒に縮まった。そしてこの日の最終SS、オジエはフロントにハード2本、リヤにミディアム2本という組み合わせでアタック。ヌービルに2.9秒差の一番時計で、総合2番手の座を奪うことに成功した。最終日の4SSに向けて、オジエとヌービルの2番手争いは過熱の一途をたどりそうだ。

この日、再出走を果たして先頭走者を務めてきた勝田は、スリッパリーな路面に悩まされながらも力走。SS11でブレーキトラブルに見舞われたものの、ロードセクション中に修復を試み、すべてのステージを走破した。なお、WRC3のトップを快走して総合順位でも8番手につけていたオリバー・ソルベルグ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo)はこの日最後のSS12でクラッシュ、マシンを止めている。

Red Bull


10月11日(日)の競技最終日はSS13〜16の4SS、SS距離41.9km。距離は短いものの、日中のサービスを挟まない設定となるため、ミスをしないことはもちろん、タイヤのマネージメントが大きな鍵となりそうだ。首位ソルドは2番手のオジエに27.4秒のマージンを築いており、自身3勝目への期待が高まる。SS13は日本時間15時15分スタート。

WRCイタリア SS12後暫定結果
1. D.ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC) 2:14:35.5
2. S.オジエ(トヨタ・ヤリスWRC) +27.4
3. T.ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC) +28.9
4. E.エバンス(トヨタ・ヤリスWRC) +58.4
5. T.スニネン(フォード・フィエスタWRC) +1:06.9
6. O.タナック(ヒュンダイi20クーペWRC) +2:25.3
7. P.ルーベ(ヒュンダイi20クーペWRC) +3:37.0
8. J.フッツネン(ヒュンダイi20 R5) +6:58.7
9. K.カエタノビッチ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +7:09.2
10. P.ティデマンド(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +7:48.1



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