Mスポーツがテストを開始 新しいラリー3は「抜けた穴を埋める」カテゴリー – RALLYPLUS.NET ラリープラス

Mスポーツがテストを開始 新しいラリー3は「抜けた穴を埋める」カテゴリー

©M-SPORT

写真は、Mスポーツが開発中のフォード・フィエスタ・ラリー3。FIAの新しいラリー3規定に準じて、カスタマーへの販売に向けて初めて製作されているモデルだ。

ラリー2(旧R5)とラリー4(旧R2)の間のステップとして策定されたこのラリー3は、小型セグメントモデルの4WDマシンで、2021年からの本格始動を目指しているが、フィエスタ・ラリー3は2021シーズンの参戦は数戦に留まるものと見られている。

FIAラリーディレクターのイブ・マトンは、ラリー3を「ミッシングリンク(=抜けている部分)」と表現し、主に各国の国内戦やFIA地域選手権で活躍するマシンとして期待しているという。
「地域選手権で活躍できる4WDマシンが欠如していることは、把握している」とマトン。
「これは、地域選手権のラリーにとって大きなステップになるだろう。特に、中東、アフリカ、南米だ。これは、非常に重要な事案だ」

FIA地域ラリーマネージャーのジェローム・ロッセルは今年の初めに、これらの地域からの注目が非常に高いことを明かしている。
「このカテゴリーに対しての興味はとてつもなく高い」とロッセル。
「彼らは、このモデルがコスト効率が良くメンテナンスも簡易で、マシンを走らせるたびにエンジニアを呼ぶ必要がないことを理解している。彼らが願っているのは、新世代のドライバーを支援すること。そのために、このモデルはとても役に立つ」

このカテゴリーではMスポーツがライバルメーカーに対して先手を打ち、夏にはMスポーツ・ポーランドがテストプログラムを開始している。しかし、Mスポーツは、テスト走行の写真は出したものの、それ以上の詳細情報については当面は発表を控えるとしている。

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3月、FIAは、FIAラリーコミッションが提案したこの新カテゴリーのコストキャップに関する案件をワールドモータースポーツカウンシルが承認したことを発表した。これはコストキャップを、定義と取り締まりが難しい車両+コンバートキットをベースにするのではなく、参戦できる状態のマシンをベースに設定するというものだ。
より購入しやすいコンポーネンツを使用することで、すぐに走行可能な状態のマシンの目標価格は10万ユーロ(約1230万円)に設定されている。

一方、多くのマニュファクチャラーは、ラリー3のエンジンスペックをラリー4とまったく同じにする必要は特にないとしている。しかし、ラリーコミッションが要求しているエンジンパワー目標を満たすための数値は設定されている。

ラリー3カテゴリー概要
基本的にラリー4(旧R2)の4WD版であるラリー3は、グループNに代わるカテゴリーとして世界の各地域で注目を集めており、ジェントルマンドライバーや、2WDマシンからステップアップするキャリア重視のドライバーに向けての訴求力が期待されている。

キーポイント
*マニュファクチャラーは、ボディシェルを2WDから4WD版にコンバート
*コスト削減のため、フロントとリヤのパーツ(ウイッシュボーン、ダンパー、ブレーキキャリパーなど)は共通部品
*車幅はノーマルと同じ(ラリー2のように拡幅しない)
*ボディワークは標準(バンパー、フェンダーは地元のカーディーラーで購入できるもの)
*燃料タンクはコスト削減のためにシンプルな形状で、生産に向くように高めに配置
*ギヤボックスのレシオは1セットのみ、デファレンシャルの傾斜角は2種類
*ホモロゲーション発行は2021年1月1日から
(Graham Lister)

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