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2020年ダカール:サインツが総合首位で前半を終了、前回覇者のアル‐アティヤも2番手

©Marcelo Maragni/Red Bull Content Pool

2020年のダカールラリーは、1月10日、前半戦最後のステージとなる第6ステージのハイル〜リヤド間477kmの走行が行われた。ジェッダをスタート、ここまで3700kmの過酷な行程を乗り切ったクルーたちはこの後、リヤドで休息日を過ごすことになる。

初めてサウジアラビアで開催されているダカールで、最初の一週間を締めくくるのは砂丘のコース。砂をかきわけて走らなくてはならない、容赦のないキャラクターのステージだ。

カー部門では、カルロス・サインツ、ナッサー・アル‐アティヤ、ステファン・ペテランセルの三つ巴の戦いが続いている。この日のステージではペテランセルがリードしたが、サインツとアル‐アティヤもタイムロスを最小限に抑えている。
「今日は477kmと長いステージだった。高速、低速、高速、低速とリズムが変化した。高速セクションでは、しっかり集中しなくてはならなかった。精神的な疲労が大きかったので、体力的にはそれほど疲れていない」とペテランセル。

Frederic Le Floc’h / DPPI / Red Bull Content Pool

過去、ダカールを2回制しているサインツは、第3ステージからカー部門の総合首位に立ち、ポジションを守って前半を折り返す。同じMINIバギーを駆るペテランセルも、チームメイトに16分差の総合3番手で前半を終了。このふたりに割って入るのは、前回覇者のアル‐アティヤで、サインツとの差を8分以内に収めている。
「終盤は少しタイムをロスしたが、そう悪くはない。道を開くのは簡単なことではないので、今日のリザルトには満足。道は興味深く、とても速い場所もあった。砂丘を超えたし、サンディなピストもあった。明日はしっかり休息したい」とサインツ。

ダカール連覇に向けて射程圏内で前半戦を終えたアル−アティヤだが「全開で攻めたが、バギーに追い付けず少し残念。2週目は、最高の走りをしなくてはならない。内容はもっとタフになるが、その準備はできている」と決意を見せた。

Frederic Le Floc’h / DPPI / Red Bull Content Pool

11日は、リヤドで休息日を迎えるが、エンジニアやメカニックたちは、サウジアラビアで待つ残り4000kmの行程に向けて準備を整えなくてはならず、リラックスはできない。競技は12日に再開。この日の第7ステージは、ワジ・アル−ダワジールまでの546kmを走行する。

2020年ダカールラリー 暫定結果(第6ステージ終了後)
1 C.サインツ(MINIバギー) 23:33:05
2 N.アル-アティヤ(トヨタ) +7:46
3 S.ペテランセル(MINIバギー) +16:18
4 Y.アルラジ(トヨタ) +36:46
5 O.テラノバ(MINIラリー) +32:05

第5ステージ、日本勢では、トヨタ・ランドクルーザー200で参戦しているトヨタ車体のチームランドクルーザー・トヨタオートボデーは、クリスチャン・ラヴィエル/ジャン・ピエール・ギャルサン組、三浦昂/ローラン・リシトロイシター組が、今大会初の本格的な砂丘を、新たに採用した6速オートマチックトランスミッションの効果を発揮して堅実にクリア。それぞれ総合27番手、29番手につけて、市販車部門での1−2体制を堅守している。
「砂丘では、駆動力の途絶えないオートマの良さを感じることができた。また、クリスチャンの後ろをしばらく走る機会があり、色々と勉強になった。パンクもトラブルもなく、良い1日だった」と三浦。

一方、日野チームスガワラの菅原照仁/染宮弘和/望月裕司組(HINO 500)も得意の砂丘ステージで、前日に引き続きステージ12番手のタイムをマーク。総合でも12番手に順位を上げている。「ダカールエクスペリエンス」制度を適応し賞典外で走行している塙郁夫/塙雄大/毛塚麻由美組(HINO 600)は、ATマニュアルモードを試すなど、開発テストを兼ねながら走行。ライバルのトラックの走りも間近に見ながら、貴重なデータと経験を積んでいる。
待望の砂丘を迎えた菅原は「やっと砂のエリアに来たが、それほど難しい砂丘ではなかった。砂丘での車両の状態が確認できたので、これからが楽しみ。後半戦に向けていい順位につけているので、明日も頑張りたい」とコメントした。

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