世界RX南アフリカ:ティミー・ハンセンが初タイトルを獲得 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

世界RX南アフリカ:ティミー・ハンセンが初タイトルを獲得

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世界ラリークロス選手権は11月10日、最終戦のファイナルが南アフリカのキラーニーインターナショナルレースウェイで開催され、スウェーデンのティミー・ハンセンが自身初となる世界タイトルを獲得した。

世界RX史上、最も激戦となった今シーズンは、タイトル争いが最終戦まで持ち越されていた。選手権リーダーとしてファイナルを迎えたハンセンではあったが、ノルウェーのアンドレアス・バックラッドに2ポイント、弟のケビン・ハンセンにも11ポイントとその差はわずか。

ファイナルは波乱の展開となり、ターン6でのアクシデントがレースリザルトに大きく影響。結果としてこれでタイトルが決することとなった。バックラッドはティミーと絡み、ティミーはスピンを喫して2番手から4番手に後退していた。一方、ケビンもダートでスピンを喫し、5番手に順位を落としていた。

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バックラッドの優勝とタイトルは確実のように見えたが、ここで仕掛けてきたのはニクラス・グロンホルム。ターン6でのアクシデントの中でバックラッドからリードを奪い、ファイナルで優勝。バックラッドは2位でのフィニッシュとなった。ティミーはグロンホルムのチームメイト、ティマール・ティマラザヤノフの後ろの4位でフィニッシュ。ケビンは5位だった。6位には、開幕戦以来となるファイナルに進出していたティモ・シェイダーが入った。

フィニッシュ後、スチュワードはアクシデントを調査したが、特に裁定もなくリザルトが確定。この結果、ティミーとバックラッドが同じ211ポイントで並んだが、今シーズンのファイナルの優勝回数で4回のティミーが1回のバックラッドを上回り、ティミーのタイトル獲得が決まった。

ヨーロッパラリークロスタイトルを14回獲得しているティミーは、現在27歳。激戦のシーズンを、完璧な形で締めくくった。

「衝撃だった。今回は、自分の人生をかけたパフォーマンスを披露した」とティミー。
「本当に、何というシーズンだったのか。信じられない気分だ。願っていたことが叶ったんだ。本当にうれしい。冷静を保ち、集中を維持し続けた自分を誇りに思う。レースの度に、自分はパフォーマンスを高めてきた。今回はそれを目指していた。このようなプレッシャーの中では、わずかなミスも許されない。自分のキャリアの中でも、最高のパフォーマスだった。自分が世界チャンピオンと呼ばれるなんて、夢のような気分だ」

「ファイナルでは、アンドレアスとのアクシデントの後、無線で1つ順位を上げればチャンピオンだと知らされた。ティモ(シェイダー)を必死で追ったが、彼がトラブルを抱えていたことに気付いたので、彼をパスして4位に上がることができた。タイトルが決まる形としてはベストではないが、1つのレースで決まるものではない。1年に渡ってのバトルだ。今シーズンは、自分のキャリアの中でもベストの内容だった」

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世界RX南アフリカ ファイナル結果
1. N.グロンホルム(ヒュンダイi20) 4:13.323
2. A.バックラッド(アウディS1) 4:15.631
3. T.ティマラザヤノフ(ヒュンダイ i20) 4:16.306
4. T.ハンセン(プジョー208) 4:19.901
5. K.ハンセン(プジョー208) 4:25.169
6. T.シェイダー(セアト・イビザ) 2:32.251



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