WRCイタリア:山場の競技3日目はタナックが逆転首位、勝田もWRC2の首位に – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCイタリア:山場の競技3日目はタナックが逆転首位、勝田もWRC2の首位に

©TOYOTA

WRC第8戦イタリアは競技3日目を終えて、トヨタのオィット・タナックが首位、2番手にはヒュンダイのダニ・ソルド、3番手にはMスポーツ・フォードのテーム・スニネンという順位となった。

この日行われたのはSS10〜SS15の6SS。3SSを2度ずつ走行する構成だが、大会最長28.21kmのMONTI DI ALA’、28.03kmのMONTE LERNOなど、最終日のSS距離がわずかに40kmあまりということを考えれば、この日が明暗を分ける山場の1日と言っていい。

HYUNDAI

この日はほとんどのドライバーがハードコンパウンドのタイヤ5本を選択するなか、タナックとチームメイトのクリス・ミーク、シトロエンのセバスチャン・オジエの3人だけはミディアムコンパウンド3本、ハード2本というセレクトでコースへと向かっていった。果たしてオープニングのSS10を獲ったのはタナック。この日のスタート時点で11.2秒あった総合首位ソルドとの差を4.7秒にまで詰め、総合2番手に浮上することに成功した。

M-SPORT

SS11もタナックが一番時計。ソルドもSS2番手タイムで応戦するも、ふたりの差は2.6秒に接近することに。このSS11では、オジエがアクシデントでマシンにダメージを負い、自ら修復。大きくタイムロスしながらも戦列に復帰を果たしている。タナックは続くSS12でもベストタイム。途中のヘアピンでエンジンストールを喫しながらも、一気にソルドを逆転してみせた。ソルドも3連続2番手タイムをマークしているものの、タナックの勢いを止めることはできず。前半3SSを終えた段階で、タナックとソルドの差は6.4秒に拡大している。

Red Bull

サービスを挟んだ後半のステージでも、プッシュするタナックを止められるドライバーはいない。タナックはSS13、SS14も制して、この日の最後となるSS15でもきっちりとベストタイム。山場の1日を全SSベストタイムでまとめる強さを発揮した。また、このSS15では、6番手につけていたミークがパンクによるタイヤ交換を余儀なくされて8番手まで後退している。

この日のSSを終えてタナックは2番手のソルドに25.9秒差、3番手のスニネンに42.9秒差と、最終日に向けて勝利への足固めは万全と言える状況だ。

TOYOTA

また、WRC2プロはシュコダ・ファビアR5エボのカッレ・ロバンペラがリード。WRC2は勝田貴元がSS15でベストタイムをマーク。さらにそれまで首位であったピエール-ルイ・ルーベが大きくタイムロスしたこともあり、逆転首位に立っている。首位勝田と2番手のルーベとの差は18.6秒。最終日を前にいよいよ目の離せない展開となってきた。

ラリー最終日はSS16〜SS19の計4SS。残された距離は41.90kmと長くはない。首位タナックがこのまま逃げ切り3連勝を決めるのか、注目が集まる。オープニングのSS16は日本時間16日(日)15時15分スタート

WRCイタリア SS15後暫定結果
1. O.タナック(トヨタ・ヤリスWRC) 3:04:10.3
2. D.ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC) +25.9
3. T.スニネン(フォード・フィエスタWRC) +42.9
4. E.エバンス(フォード・フィエスタWRC) +1:25.4
5. A.ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC) +1:33.3
6. T.ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC) +2:32.4
7. E.ラッピ(シトロエンC3 WRC) +2:58.3
8. K.ミーク(トヨタ・ヤリスWRC) +3:53.3
9. K.ロバンペラ(シュコダ・ファビアR5エボ) +7:24.5
10. J.コペッキー(シュコダ・ファビアR5エボ) +7:50.6
11. 勝田貴元(フォード・フィエスタR5) +9.15.4



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