全日本ラリーモントレー:スバル勢1-2-3フィニッシュ。新井敏弘が今季2勝目 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

全日本ラリーモントレー:スバル勢1-2-3フィニッシュ。新井敏弘が今季2勝目

©Naoki Kobayashi/RALLY PLUS

全日本ラリー選手権第5戦MONTRE 2019は、6月9日の最終日を終えて、スバルWRX STIの新井敏弘/田中直哉がトップを守ったまま優勝、今シーズン2勝目を獲得した。2位は鎌田卓麻/鈴木裕、3位に新井大輝/小坂典嵩という順位となり、スバル勢が開幕戦以来となる今季2度目の1-2-3フィニッシュを飾った。この日設定されたSSはSS11〜SS18の8SSだが、午後になって主催者は路面悪化のためSS18「AZUMAYA B」のキャンセルを発表。これにより計7SSで勝敗が決せられることとなった。

JN1クラス優勝の新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI) / Naoki Kobayashi/RALLY PLUS

新井敏弘が初日に大きくリードを築いたJN1クラス。この日は2番手からスタートした鎌田が好走を見せた。SS12、SS13、SS14と3連続ベストタイムをたたき出して新井敏弘の背後10.0秒差にまで迫るが、続くSS15では新井敏弘のペースを上まわることができず、その差は14.5秒に拡大。鎌田はSS16で再びベストタイムを刻むものの、逆転はならず。SS1からトップを守り切った新井敏弘が今シーズン2勝目を挙げることに成功した。また、前日の競技を終えた段階で4番手だった新井大輝は、この日最初のSS11でベストタイムをマークして奴田原文雄/佐藤忠宜(三菱ランサーエボリューションX)をかわして3番手に浮上。SS15を終えた段階で、2番手鎌田との差はわずかに1.6秒となった。ところが、勝負どころのはずのSS16で新井大輝はインカムが聞こえなくなるトラブルが発生。逆転はかなわず、結果3位でラリーを終えることとなった。

シーズン2勝目を挙げ、シリーズランキングトップに立った新井敏弘は、「パンクせずに帰ってこれた。それだけだよ。何秒先行したって、パンクしたら終わりだからさ。勝因は1日目にパンクしなかったことじゃないかな。経験値も必要だし、色々難しいラリーだったね。次戦のカムイも多分みんなで競るから、面白いラリーになると思うよ」と、笑顔でコメントを残した。

JN2クラス優勝の眞貝知志/安藤裕一(トヨタ・ヴィッツGRMN) / Tadayoshi Nakajima/RALLY PLUS

JN2クラスは、首位の眞貝知志/安藤裕一(TGR Vitz GRMN Rally)がリードを守り切ってシーズン負けなしの5連勝を達成。2位にはホンダ・シビック・タイプRの上原淳/漆戸あゆみ、3位は難しいコンディションのラリーを最後まで走り切ったフォルクスワーゲン・ポロGTIの竹岡圭/佐竹尚子が入っている。眞貝はこの日、SS16松代リバースでパンクを喫しながらも、計5度のベストタイムを刻む力走を見せて勝利を獲得した。眞貝を追う上原は荒れた路面でスピードを発揮し、一時は14.1秒まで差を縮めたが、最終SSとなったSS17『大前須坂グラベル2』で突き放されてしまい万事休す。また、トラブルを抱えながらも最後までキッチリ走り切った竹岡がポロGTI初のグラベルラリーで表彰台を獲得している。

これで今季5勝目を果たした眞貝は、ラリーを振り返って次のように語っている。
「結局、松代3回で3回バーストしてしまいました。ターマックSSの峰の原でタイムを稼がせてもらいましたが、バースト3回のうち2回は自覚症状ありなので、“要修行”です。KYBのサスペンションは、ぶっつけ本番に近い状態でしたが、感触が良く調整幅も広いので、ベースはこの仕様のまま熟成していく方向で大丈夫かなと思います。次戦カムイは上原選手も速いので、しっかり完走をしていいバトルが最後まで続けられればと思います」

JN3クラス優勝の山本悠太/山本磨美(トヨタ86) / Naoki Kobayashi/RALLY PLUS

曽根崇仁/木村裕介(トヨタ86)のリードで始まったJN3クラスの最終日は、初日3番手の山本悠太/山本磨美(トヨタ86)が奮起。オープニングのSS11、SS12を制して曽根をパスし、終わってみれば6連続ベストタイムという怒濤のスピードで今シーズン3勝目をもぎ獲り、シリーズランキングもトップに躍り出た。2位には曽根、3位にはスバルBRZの和氣嵩暁/久保田真生が入った。前日2番手につけていた山口清司/澤田耕一(トヨタ86)はSS16でリタイアを喫してしまっている。

山本は「トラブルがなかったのが良かったですね。運もあったと思いますが、無事に帰ってきているクルマは少ないと思うのですが、そのなかに入ることができました。前日、曽根選手のリードが大きかったので、今日はどうなるかなと思いましたが、行けるところはしっかりプッシュして、その分タイムも出すことができました。これでシーズン3勝目ですので、今後も優勝をなるべく重ねられるように頑張りたいと思います」と喜びを語った。

JN4クラス優勝の関根正人/草加浩平(スズキ・スイフトスポーツ) / Jun Uruno/RALLY PLUS

JN4クラスは、前日までの段階で十分なマージンをもっていた関根正人/草加浩平(スズキ・スイフトスポーツ)が今シーズン初優勝を飾ってみせた。2位はホンダ・シビック・タイプRの香川秀樹/松浦俊朗、3位にはスズキ・スイフトスポーツの古川寛/大久保叡が入っている。関根は5SSでベストタイムをマーク、最終的に2WD車両のトップとなる総合9位に食い込む快走を披露した。関根は、「道が荒れていて、パンクしなくて良かったです。ライバルの高橋選手が早々にリタイアしてしまったので、集中力を切らさないようペースを維持して、デイポイントも獲得できたので、難しいラリーでしたが満点ですね」と笑顔で手応えについてコメント。関根も折り返し地点の第5戦を終えてシリーズランキングトップに浮上。次戦は地元の北海道で連勝を狙う。

JN5クラス優勝の岡田孝一/小林剛(マツダ・デミオ) / Tadayoshi Nakajima/RALLY PLUS

初日、連勝を重ねていた天野智之/塩田卓史(トヨタ・ヴィッツGR)が、昨年のラリー北海道以来となるリタイアという波乱が起きたJN5クラス。優勝は岡田孝一/小林剛(マツダ・デミオ)、2位には1分のペナルティを受けながらもポジションを守り切った石川昌平/竹藪英樹(トヨタ・ヴィッツGR)、3位にはショックアブソーバーが抜けたままの状態で最後まで走り切った小川剛/佐々木裕一(ホンダ・フィット)という結果となった。初日トップの岡田は、リードタイムをうまく使ってクラス首位の座を明け渡すことなく、マシンをフィニッシュまで運び、今シーズン初優勝を達成した。また、前日リタイアを喫した天野が3度のベストタイムをマークし、レグポイント3点を獲得している。

岡田は「今回はトラブルもなく、順調に走り続けることができました。自分自身でも悪くない走りだったと思います。石川昌平選手が1分ペナルティを受けていて差があったので、コンディションの悪いステージではしっかりペースダウンして岩をすべて避けるなど、最後まで集中力を切らさないで走ることができたと思います。優勝は2015年の新城ラリー以来なので、やはりうれしいですね」と笑顔。次戦のカムイでもアタックすると宣言した。

JN6クラス優勝の大倉聡/豊田耕司(トヨタ・ヴィッツCVT) / Tadayoshi Nakajima/RALLY PLUS

JN6クラスは大倉聡/豊田耕司(トヨタ・ヴィッツCVT)が危なげなく今シーズン5勝目を獲得。2位にはいとうりな/大倉瞳(トヨタ・ヴィッツCVT)、3位は伊藤隆晃/大高徹也(日産ノートe-POWER NISMO S)が入っている。大倉は前日までのリードを活かし、リスクを避けながらも5つのSSで一番時計を刻み、2位のいとうに3分36秒6という大差をつけてフィニッシュ。盤石の勝利を飾っている。

大倉は「SS松代は路面がひどく荒れていたので、きちんと良い路面を選んで走らないといけません。スキルを求められるのでチャレンジングでしたね。それにしても、ドライバーがグラベルの走り方を忘れてしまっているので、そこは修正が必要かなと思っています。カムイに向けて練習が必要ですね。カムイは大好きなラリーなので、気持ちよく走りたいです」と、次戦についてもコメントを残している。

次戦は7月5日(金)〜7日(日)に北海道ニセコ町、倶知安町、蘭越町を拠点に行われる全日本ラリー選手権第6戦「2019 Sammy ARK ラリー・カムイ」。中高速コースの多いグラベル林道は、北海道らしいダイナミックな風景のなかでの戦いに注目だ。

全日本ラリー選手権 MONTRE 2019 正式結果
1. 新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI) 1:27:43.0
2. 鎌田卓麻/鈴木 裕(スバルWRX STI) +14.5
3. 新井大輝/小坂典嵩(スバルWRX STI) +16.4

9. 関根正人/草加浩平(スズキ・スイフトスポーツ) +10:24.9
10. 山本悠太/山本磨美(トヨタ86) +10:27.1
11. 眞貝知志/安藤裕一(TGR Vitz GRMN Rally) +10:32.3
16. 大倉 聡/豊田耕司(トヨタ・ヴィッツCVT) +13:34.6
17. 岡田孝一/小林剛(マツダ・デミオ) +13:58.8



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