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WRCスウェーデン:スタッドタイヤで攻めるシリーズ唯一のフルスノーラリー

©Hyundai Motorsport GmbH

FIA世界ラリー選手権は今週、シーズンで唯一のフルスノー&アイスイベント、ラリースウェーデンを迎える。スウェーデンとノルウェー、2カ国に渡って設定される銀世界のステージでは、雪を抜けてその下の路面に食い込むように設計されたスタッドタイヤがラリーカーに装着される。この結果、驚くほどのグリップが得られ、平均速度も高くなりやすい。また雪上のドライビングでは、特殊なテクニックを駆使する。ドライバーは大きな雪壁にノーズを当てながら、できるだけ速度を落とさずにコーナーをクリアしていく。

前戦モンテカルロの最終リザルトには、トップ3にそれぞれ異なるマニュファクチャラーが揃った。選手権の競技レベルの高さと予想のつかない展開となることがあらためて示された。このイベントを終えて、現チャンピオンのセバスチャン・オジエが選手権首位に立ったが、昨年タイトルを争ったティエリー・ヌービルとオィット・タナックが僅差で続いている。さらに、Mスポーツ・フォードも、スウェーデン戦には地元出身の元WRC2チャンピオン、ポンタス・ティデマンドを投入する。ティデマンドは、フォード・フィエスタWRCでの2度目のラリーに臨む。さらに、雪が覆う北欧の道では走行順も大きな影響を与えやすく、先頭走行のドライバーは新雪をかき分ける苦難にも直面することになる一方、後続のドライバーは履かれた路面でよりグリップを得られるという利を得ることになる。

このスウェーデンでは、WRCのビッグスターが登場。マーカス・グロンホルムが、ワンオフでの参戦に挑む。2000年、2002年のWRCチャンピオンであるグロンホルムは2007年に現役を引退したが、50歳の誕生日を迎えた記念にトヨタ・ヤリスWRCで参戦。コ・ドライバーには、長年コンビを組んでいたティモ・ラウティアイネンを迎える。さらに、9連覇王者のセバスチャン・ローブは、ヒュンダイからの2戦目をこのスウェーデンで迎える。ローブは今季、ヒュンダイから6戦に参戦するプログラムを組んでいる。

スウェーデンでは、今季創設されたWRC2プロ選手権が2戦目を迎え、今回ステージが設定されるノルウェーの人気ドライバー、マッズ・オストベルグがシトロエンC3 R5でエントリーする。また、新しくなったターボマシンのフォード・フィエスタR2Tを使うワンメイクシリーズ、ジュニアWRCはこのスウェーデンでシーズンが開幕。今回は13人の若手がエントリーしている。シリーズはこの後、コルシカ、サルディニア、フィンランド、GBと計5戦で構成される。

■ラリールート
2019年ラリースウェーデンは、前年から大きな変更はなく、ノルウェーとの国境に近いトルスビーが今回もラリー拠点となるが、ラリーはさらに南下したカールスタッドでのスーパーSSで、例年通り木曜日の夜に開幕する。このステージは、土曜日の最終ステージとして再走する。金曜日は国境を越えてノルウェーにステージが設定。3SSを2ループした後、トルスビーでのスーパーSSで締めくくられる。土曜日は、ハグフォース、人気スポットのコリンズ・クレストが待つバーガセンなど名門ステージが登場。最終日となる日曜日は3SSでの構成となり、リケナスを2回走行した後、トルスビーがパワーステージに指定されている。

■ラリーデータ
開催日:2019年2月14-17日
サービスパーク設置場所:カールスタッド
総走行距離:1,460.59km
総ステージ走行距離:316.80 km(SS比率:21.7%)
総SS数:19

■開催選手権
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