全日本ラリー カムイ:地元北海道の鎌田が初日トップ – RALLYPLUS.NET ラリープラス

全日本ラリー カムイ:地元北海道の鎌田が初日トップ

©Naoki Kobayashi

2018年全日本ラリー選手権第6戦「2018 Sammy ARKラリー・カムイ」は、6月30日(土曜日)、レグ1に設定された7SSを終えて、JN6クラスの鎌田卓麻/市野 諮(スバルWRX STI)が2番手の新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)に5.1秒差をつけて初日トップに立った。

ここ数年は北海道洞爺湖町を拠点に開催されていたラリーが、今年はホストタウンをニセコ町に移し、大会名も新たに「ラリー・カムイ」としての開催となった。フラットで良質なグラベル林道で構成されるこのラリーは、ドライバーからも走りやすいと高評価を得ている。新たに2カ所の林道ステージが加わった今大会も、中高速コーナーを主体としたフラットなグラベル林道が連続していたが、レッキが行われた金曜日に降った雨の影響が残り、初日午前中は滑りやすいウエットコンディションに。だが、この時期の北海道としては気温が高く、時折晴れ間が見える好天に恵まれたことにより、路面の一部が一気に乾き出すなど不安定な路面状況となった。さらに、雨により一度緩んだ路面は、走行を重ねるごとに深い轍が刻まれ、この轍の影響によりレグ離脱となる選手も少なくなかった。初日は、5.49km、11.24km、5.57kmの3SSを2ループした後、5.49kmのみ3回目を走行する構成で、SS距離50.09kmが設定された。

JN6クラスは、まずはSS1でベストタイムをマークした鎌田が主導権を握るが、SS2では新井がベストタイムで応戦して首位を奪取。すると、SS3ではすぐに鎌田がベストタイムで首位を取り返し、その後はそのまま順位を守り切って、新井に5.1秒差をつけて初日を終えた。
「午後はみんなタイムを上げてきて僅差の争いになったが、後半の2本はけっこうクルマが合っていたし、5.1秒という差はだいたい予定どおり。明日は勝負どころとなる20km超のSSがあるので、そこに向けて舗装の走り方も考えていきたい」と、鎌田は笑顔を見せた。選手権リーダーの新井は、先頭ゼッケンのため砂利掃きの影響もあってか、やや苦戦。さらに勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)は、新井から14.7秒差と大きく間を空けられた。29.3秒差の4番手には奴田原文雄/佐藤忠宜(三菱ランサーエボリューションX)、5番手の柳澤は、この日最後のSSでスタート直後にパンクしてタイムロス。奴田原から37.9秒差と、かなり厳しい状況だ。

JN5クラスは、トップの小濱勇希/馬場雄一(シトロエンDS3 R3-MAX)に7.8秒差で川名賢/保井隆宏(シトロエンDS3 R3 MAX)、さらに17.7秒差で横嶋良/木村裕介(プジョー208 R2)が続くかたちとなっている。SS1ではベストタイムをマークした川名はSS4まではクラストップをキープ。しかし、ターボのブースト圧が低下したりヒーターホースが抜けるなどのトラブルに見舞われ、最終SSで小濱の逆転を許した。小濱は「路面が乾いてきたのでグリップが上がり、好きなコンディションになってきたのでペースが上がった。明日はこのままの勢いを維持したいが、長いステージがあるので油断ができない。根比べのサバイバルラリーとなっているので、明日もしっかりと走り切りたい」と決意を表した。

JN4クラスは、SS1から前戦勝者の上原淳/漆戸あゆみ(ホンダ・シビック・タイプRユーロ)が首位に立つと、この日7本のSS中6本のSSでベストタイムを獲得し、関根正人/草加浩平(スズキ・スイフトスポーツ)に19.1秒差をつけてのクラストップで、初日を折り返した。「最後の2本はフカフカだった。轍が深く掘れて線路みたいになっていたので、オンザレールを心掛け大人の走りをしました(笑)。明日はロングステージが2本あって、20秒くらいは簡単にひっくり返されてしまうので頑張りたいですね」と上原。3番手には、関根から26.0秒差で山口清司/山本磨美(トヨタ86)が追っている。

JN3クラスは、SS1、SS2で天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツ)がベストタイムを連取するも、SS3でブレーキロックが原因でエンストして8秒ほどタイムロス。ここで2番手の大倉聡/豊田耕司(トヨタ・ヴィッツCVT)が天野との差を4.6秒詰めてくるが、その後はペースを取り戻した天野が大倉との差を25.9秒に広げ、初日を終えている。3番手には、大倉から25.3秒差で地元北海道の松倉拓郎/猿川仁(マツダ・デミオ)が続いている。「頑張っているが、大倉選手も速くて思ったほど差がつかない。レグ1では最低でも30秒は差がほしいと思っていたが、予想よりもタイム差がつかなかったので明日もしっかり攻めないといけなくなりました。明日は雨の可能性もあるが、22kmのSSは舗装区間もかなりあるので、タイヤをどうするか考えどころですね」と天野は2日目に向けて気を引き締めた。

JN2クラスは、長﨑雅志/秋田典昭と明治慎太郎/北田稔とのトヨタ86同士の一騎打ちとなった。前半はSS1、SS2で長﨑が、SS3、SS4で明治がトップタイムと、激しい攻防を展開。サービスを挟んだ後も、明治が1本、長﨑が2本と両者一歩も譲らない好バトルを見せて、この日を終えて首位長﨑と2番手明治とは3.7秒と僅差だ。「午前中にマージンを作ったが、SS5でスピンしてしまった。それでもタイム的には明治選手といったりきたりでいい勝負ができている」と長﨑が語れば、明治も「長いSSで少し追いつけたので勝負にはなってきたと思うが、勝ったり負けたり。明日は走り切れるスピードで勝てればいいなと思っている」と両者にらみ合いの状態だ。

JN1クラスは、序盤、須藤浩志/新井正和(スズキ・スイフトスポーツ)がトップタイムを連取し首位でサービスを迎えるが、リヤ周りの調子がよくないと今ひとつペースをつかみきれない。一方で、午後のセクションからペースを上げてきた古川寛/廣田幸子(スズキ・スイフトスポーツ)が徐々に須藤との差を詰めると、この日最後のSSでクラストップタイムをマークし、ここで須藤を逆転。初日を首位で折り返すが、須藤との差は3.5秒となっており、明日の展開に注目が集まる。「少しずつクルマに馴染んできたので、明日は22.19kmのSSが2回あるし、何とか今回勝たねばと思っている。最近守りに入っているので、スイッチを自分の中で入れていきたい」と気合いを見せる。3番手の三苫和義/遠藤彰(ホンダ・フィット)も、須藤から33.5秒差と奮闘している。

競技最終日となる7月1日(日)はSS8〜SS11の計4SS、SS距離61.5kmで争われる。

2018 Sammy ARKラリー・カムイ SS7終了時点結果
JN6-1 鎌田卓麻/市野諮 スバルWRX STI 37:11.7
JN6-2 新井敏弘/田中直哉 スバルWRX STI +5.1
JN6-3 勝田範彦/石田裕一 スバルWRX STI +14.7
JN5-1 小濱勇希/馬場雄一 シトロエンDS3 R3T MAX +4:04.9
JN4-1 上原淳/漆戸あゆみ ホンダ・シビック type Rユーロ +4:12.0
JN3-1 天野智之/井上裕紀子 トヨタ・ヴィッツ +4:48.5
JN1-1 古川寛/廣田幸子 スズキ・スイフトスポーツ +5:26.6
JN2-1 長﨑雅志/秋田典昭 トヨタ86 +6:25.6

ワールドラリーカレンダー2020