WRCイタリア:ローブ、ラトバラが脱落 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCイタリア:ローブ、ラトバラが脱落

 

 第12戦イタリアのデイ2は、SS6本で合計117.36km。3本のコースを各2回走行し、その1本目はオルビア西南のモンテ・レルノ。ビッグジャンプで人気がある名物ステージだ。いずれもイタリア国内選手権では使われたことがあるが、WRCでの使用は初めてとなる。

 前夜に降雨があったがコンディションはドライ。道の表面がルーズグラベルに覆われているグリップが十分に得られない状況で、いきなりリタイアしたのはラリーリーダーのセバスチャン・ローブだった。スタートしてすぐにマシンを石にヒットしてステアリングを損傷したのだ。

「ペースノートの修正ミスだ。左コーナーにかなり速いスピードで入ってしまい、出口付近にあった石にぶつかりスピンした」とローブ。マシンはすぐにサービスに戻されたが、翌日再出走しても25分のペナルティを課せられ勝機がないことから再出走を断念。

 ローブが消えたことで首位にはミッコ・ヒルボネンが浮上し、それを15.6秒差でペター・ソルベルグが追う展開。3位マッズ・オストベルグ、4位ラトバラとなった。しかしラトバラは、SS4の約1kmほど走ったところでフロントをバンクに当ててしまいラジエターを破損。リタイアとなってしまった。

 このSS4ではヒルボネンが連続ベストを刻み、2位ソルベルグとの差を15.8秒に拡大。午前中最後のSS5では、ローブとラトバラのリタイアに警戒感を高めたのか、ヒルボネンがペースダウンして5番手タイムに。しかし、ソルベルグはさらに遅く9番手タイムに沈む。これで両者の差は25.8秒に拡大した。「パンクをしないように気をつけて走ったが、ちょっとペースを落としすぎた」とソルベルグ。

 そして驚くべきことに、SS5でベストタイムをマークしたのはS2000のシュコダ・ファビアをドライブするセバスチャン・オジエだった。滑りやすい路面コンディションではパワー差がそれほど大きくつきにくいが、それでもオジエのスピードはさすがだ。

 しかしソルベルグはこのSS5でコースアウト、ステアリングを破損してまさかのリタイアとなってしまった。このの結果、2ステージ連続ベストを刻んだノビコフがついに2位にポジションアップ。3位はタナック、4位はリヤデフのトラブルがいよいよ深刻化し前輪駆動状態となったオストベルグという順位になった。

 結局は3位には午前中にハードタイヤを選び遅れたタナックが、ノビコフと1分8秒7差でつけ、オジエが4位ポジションアップ。それを19.2秒差で5位クリス・アトキンソン(MINIジョンクーパーワークスS2000)が追う。6位はオジエのチームメイトであるアンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビアS2000)、オストベルグは7位にまで順位を落とした。

「上位の選手たちが次々にリタイアするほど難しいコースで、ミスを犯すことなくトップに立つことができて良かった。2位ノビコフとの差は十分にあるが明日も長い1日だ。気持ちを引き締めていかなければならない」と、今季初優勝の好機を得たヒルボネン。

 競技3日目デイ3はSSの総走行距離が115.92kmと、デイ2と同じくらい長い1日だ。トリッキーなステージが続くサルディニアだけに、この先何が起こるかはわからない。



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