【Martin’s eye】クリス・ミーク「ここからの4戦は引き締めて挑んでいく」 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

【Martin’s eye】クリス・ミーク「ここからの4戦は引き締めて挑んでいく」

©Martin Holmes Rallying/Burgess

大御所WRCメディア、マーティン・ホームズが、長年の経験に基づく独自の視点で切り込むMartin’s eye。今回は、メキシコでシトロエンC3 WRCの初優勝を飾ったクリス・ミークへの独占インタビューをお伝えする。

コルシカでは残念ながらリタイアを喫したミークだが、キャリアを通じてまさに「ジェットコースター」のような境遇を経験しており、感慨深い思いが伝わってくる。
(編集部注:このインタビューは、WRC第4戦コルシカのスタート前に行われました)


この数カ月、シトロエンのエースドライバー、クリス・ミークは浮き沈みの激しいシーズンを過ごしてきた。チーム絶不調の滑り出しから、メキシコでは優勝とはいえ最終ステージではあの忘れられないドラマもあった。ツール・ド・コルスのスタートを前に、ミークは今季この先のチャンスについてどう考えているのかを話してくれた。

CITROEN / @World

マーティン・ホームズ(=MH): メキシコは、この先の好調の前兆だったのだろうか?
クリス・ミーク(=KM): もう少しシーズンが進んだら、分かるだろうね! もちろん、引き締めていかなくてはならない時期だ。選手権を戦ううえでいい状況を作りたいなら、シーズンの中盤は順調に進めていきたい。この先の数戦──コルシカ、アルゼンチン、ポルトガル、サルディニアは、引き締めていかなくてはならない4戦だ。コルシカは昨年、とても楽しんだ。アルゼンチンは自分が初勝利を飾ったイベントだし、ポルトガルも優勝経験がある。だから自分としては、メキシコでの優勝を受けて、流れをつくっていきたいところだ。ライバルよりも多くポイントを獲得するのは、大変なことだ。メキシコではこんなことを聞かれたよ。どうしてパワーステージでプッシュしたのかって。1日を終えて、パワーステージでは0ポイントに終わり、あのラリーで獲得したポイントはオジエとは3ポイントしか違わなかったんだ。選手権争いでは、彼は40ポイントも差をつけているから、あと15戦出ないと彼を逆転できない計算になるんだよ! パワーステージも全力でいかなければならない。だから、この先の3、4戦ではいい走りをしていきたいよ。

MH: セバスチャン(オジエ)以外に、誰か注視しているドライバーはいる?
KM:選手権のドライバーは、みんな注目しているよ。どのマシンも、とてもいいレベルにあるしね。ヌービルは最初の2戦で速さを見せたが、リザルトにつなげることができなかった。メキシコでは、僕らが速さを見せた。オジエは、いつでも彼らしい走りをしている。 たぶん、彼はフォルクスワーゲン時代ほどは圧倒的な状況ではないかもしれないが、選手権を4連覇した精神的な強さがあるし、常に最高の安定感を誇っている。常にポディウムを逃さない。だから、彼からポイントを取り戻すのは難しいが、この先のラリーでは誰もが速さを見せてくると思うよ。

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MH:昨年の走行順ルールは少し問題があったが、今年はいい形で成立しているだろうか?
KM:自分としては、シーズンの前にも言ったとおり、どうであろうと気にしない。レギュレーションがどうであれ、選手権リーダーが3日間すべて先頭で走ろうと、1年を通してステージで最高のドライバーがチャンピオンになることには変わりないし、自分にとっても気にならない。もちろん、コースでよりグリップが得られれば、うれしさも倍増だが、自分にとってはどちらでもいい。もちろん、今は誰も文句を言っていないから、たぶんいい方法なんだろうね! 誰も文句を言っていない時は、誰にでもチャンスがあるんだよ!

MH:同じチームにアイルランド人がふたりいることについては?
KM:なにの問題もない。いいドライバーを選ぶのはチームが決めることだし、イブ(マトン)が選んだのは自分とクレイグ(ブリーン)、ステファン(ルフェーブル)だったってことだ。母国からふたりのドライバーがフランスのシトロエンのチームでワークスドライバーをやっている、なんて意識したことは一度もないよ。リチャード(バーンズ)やコリン(マクレー)の時代を振り返れば、英国人ドライバーがフランスのチーム(マクレーはシトロエンに在籍経験がある)にいた時、彼らは苦労した。今、自分やクレイグがフランスのチームでキャリアを積んでいることは、少し夢のような感じだね。自分にチャンスがなく、このレベルで世界選手権を戦ったことがなかった3年前、もし誰かに今の状況を話したら、笑われるだろうね。今、僕らはここにいて、最高のチャンスを与えられている。

CITROEN

MH:クレイグとの関係は? お互いに助け合っているのか、それともライバル同士?
KM:どんなことでもオープンにしているよ。テストには一緒に向かうし、1日ずつ走行して、すべての情報を共有するようにしている。クレイグはかなり経験があるし、コルシカは自分より参戦回数があるほどだから、クレイグから学ぶこともあると思う。ただ、クレイグとステファンはまだ若い。自分の目標は彼らよりも少し高いと思う。ラリーでは勝利、選手権ではタイトルを狙いたいが、それはチームのメンバーとしてだ。アルゼンチンの後はレギュラーでC3 WRCの3台体制が続いていくはず。ここからマニュファクチャラーズ選手権でも現実的にポイントを重ねることを目指していける。

MH:アイルランド人ドライバーはターマックスペシャリストと考える人が多いが、自分ではそうは感じていない?
KM:正直、アイルランドではラリーは3回しか参戦したことがないんだ。キャリア初期はアイルランドのターマックに参戦したことはなくて、最初は英国のプジョー106カップだった。その後、フォレストラリーシリーズ、それから英国ラリー選手権。アイルランドのラリーは、ワンオフイベントしか参戦したことがないんだ。合計で3回くらいだと思うよ。自分が最初の参戦したラリーでは、ウェールズの林道を走っていたが、今はどちらの路面も楽しいね。

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