全日本ラリー唐津:勝田範彦が開幕戦11連覇に向けて好スタート – RALLYPLUS.NET ラリープラス

全日本ラリー唐津:勝田範彦が開幕戦11連覇に向けて好スタート

©RALLY PLUS

全日本ラリー選手権開幕戦「ツール・ド・九州2016 in 唐津 Supported by Sammy」は4月9日(土)にデイ1の走行が行われ、この日に設定された8本のSS中5本のSSでベストタイムを重ねた勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)が首位に立った。

クラス区分の変更、ターマック用タイヤの規則改定など、新たなレギュレーションで迎えた2016年全日本ラリー開幕戦の初日は、「SS黒木平」、「SS林の上」、「SS三方」というこのラリーではおなじみの林道ターマックSSをサービスを挟み2ループしたあと、「SS黒木平」と「SS林の上」をさらに走行するという8SS(SS総距離41.99km)が設定された。

レッキ日の前日に暴風雨が襲い、落ち葉や折れた木の枝が散乱するという難しい路面コンディションとなったが、SS1はこの開幕戦で10連覇を達成している勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)がベストタイムをマーク。その後もSS2、SS3でもベストタイムを重ね、早くも2位の奴田原文雄/佐藤忠宜(三菱ランサーエボリューションⅩ)に14.9秒の差を付け、最初のサービスに戻ってくる。
その後も勝田はSS4でベストタイムを重ね、トップの座を確かなものとするが、2番手以降は大混戦の様相となる。SS4は、3番手タイムをマークした福永修/竹原静香(三菱ランサーエボリューションⅩ)が2位に浮上。福永はその後もSS5〜7まで3連続ベストタイムをたたき出し、トップの勝田に15.9秒差まで詰め寄る。一方、勝田もこの日の最終SSとなるSS8で応酬し、福永との差を17.0秒に拡大。「タイヤの銘柄や使用本数が変わったことでタイヤマネージメントが難しくなり、セーブしなければならないシーンもあり、あまり気持ち良くは走ることができなかった。初日はトップで折り返すことができたけれど、2日目も難しい戦いが続くと思う」と、慎重なコメントを残した。2位の福永は、「少しずつセットアップをし直して、だんだん走りやすくなったけれど、まだ行ける余力はあると思う。2日目も気を抜かず、やれるだけのことはやりたい」と、2日目の逆転を狙う。3位には、SS4から追い上げを図った鎌田卓麻/市野諮(スバルWRX STI)が付けている。

プジョー208 R2や、シトロエンDS3 R3 MAXなど、新たなニューカマーが加わったJN5クラスは、昨年の開幕戦を制した眞貝知志/安藤裕一(アバルト500ラリーR3T)が、初日すべてのSSでベストタイムをマーク。「僕たちはこのクルマで3年目。熟成が進んでいることがアドバンテージになりました」と、初日だけで2位に1分8秒6という大差を付ける速さをみせた。2位には、「初日を無事に走り切ることができたけれど、まだまだやるべきことがたくさん浮き出てきました」という柳澤宏至/中原祥雅(プジョー208 R2)が、2位と6.5秒差の3位には「前半はこのクルマのデビュー戦ということもありペースを抑えましたが、中盤からはライバルに勝るタイムで走ることができました」という関根正人/小坂典嵩(シトロエンDS3 R3 MAX)が付けている。

SS1から僅差の勝負となったJN4クラスは、昨年のJN4クラス(現行のJN2クラス)チャンピオンを獲得した石川昌平/石川恭啓(トヨタ86)が、SS4〜8までベストタイムを連発。2位の山口清司/島津雅彦(トヨタ86)に4.0秒差のトップで初日を折り返した。3位には、2位の山口から10.1秒差で曽根崇仁/桝谷知彦(トヨタ86)が付けている。

昨年のJN5クラスチャンピオンの天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツRS)と、JN3クラスチャンピオンの岡田孝一/菅野総一郎(マツダ・デミオ)との戦いとなったJN3クラスは、8SS中7SSを制した天野がトップ。SS7でベストタイムをマークした岡田が2位という展開だ。

JN2クラスは、JN5クラストップの眞貝と同様に初日すべてのSSでベストタイムをたたき出した小濱勇希/馬場雄一(スバルBRZ)がトップ、9台がエントリーしたJN1クラスは、新型デミオ15MBを投入した松原久/和田善明が初日トップを奪った。

4月10日(日)に行われるデイ2は、デイ1で使用していない新たな林道SSと、ターマックとグラベルがミックスされた特設ステージを2ループする6SS(27.24km)が用意されている。規定変更によりタイヤの最大使用本数が昨年よりも2本減ったクラスは、勝敗にどのような影響が出るのかが、大きな焦点となりそうだ。デイ2オープニングとなるSS9は8時08分、最終SSのSS14は12時08分に1号車がスタートする予定だ。

ツール・ド・九州2016 in 唐津 Supported by Sammy デイ1リザルト

順位ドライバー/コ・ドライバー車名クラスタイム/差
1勝田 範彦/石田 裕一ラックSTI 名古屋スバル DL WRXJN-633:45.1
2福永 修/竹原 静香オサムF・プラム・DLランサーJN-6+17.0
3鎌田 卓麻/市野 諮SYMS TEIN DL WRX STIJN-6+27.9
4奴田原文雄/佐藤 忠宜ADVAN-PIAAランサーJN-6+30.8
5新井 敏弘/田中 直哉富士スバルアライモータースポーツWRXJN-6+56.9
6眞貝 知志/安藤 裕一ABARTH500RallyR3T DLJN-5+1:22.9



RALLY PLUS