
©SKODA
WRC第12戦セントラルヨーロッパ(ドイツ/チェコ/オーストラリア、ターマック)、WRC2部門はチェコ出身のヤン・チェルニーが、母国ファンとチェコを拠点とするシュコダの前で、うれしい初優勝をマークした。
ブラインダ・レーシングがプリペアするシュコダ・ファビアRSラリー2をドライブしたチェルニーは、土曜日は部門3番手からのスタートだったが、アレハンドロ・カションのサスペンショントラブル、レオ・ロッセルのオルタネータートラブルで上位陣が次々と脱落。首位に立って、最終日を迎えることとなった。そこから、地元チェコのトップドライバーであるチェルニーは、冷静を保った。日曜日最初のステージがキャンセルとなった後、情熱的なチェコのラリーファンからの応援を背にミスのない走りを続け、同郷チェコのフィリップ・マレス(トヨタGRヤリス・ラリー2)に30.1秒差をつけてフィニッシュした。
「クレイジーだよ」とチェルニーは振り返った。
「ラリーフィンランドの後、自分は精神的にも予算的にも、すべてにおいてどん底にいた。そして今、ウイナーになった。人生を通して自分を支えてくれた父、コ・ドライバーのオンドレイ、パートナーのみなさん、素晴らしいマシンを用意してくれたブラインダ・レーシングに最大の感謝を伝えたい。シュコダ・ファビアは、最高のクルマだと言いたい。そして、この素晴らしいマシンで、もっとラリーに参戦できることを願っているよ」
2位に入ったマレスも、WRC2では初表彰台を飾り、チェコ勢の1‐2フィニッシュに、地元ラリーファンも沸いた。イタリアのロベルト・ダプラ(ファビアRSラリー2)は3位で、ラリーサルディニアで優勝して以来のポディウムフィニッシュを飾った。ダプラはこれで、WRC2チャレンジャーのランキングでは2位に浮上した。
アイルランドのイーモン・ボランドは4位で、WRCマスターズカップでは2位に入った。ニコライ・グリアジンが5位フィニッシュ。ドイツのファビオ・シュバルツは、金曜日にメカニカルトラブルに見舞われ、上位争いから脱落した。
WRCセントラルヨーロッパ WRC2部門最終結果
1 J.チェルニー(シュコダ・ファビアRSラリー2) 2:47:11.2
2 F.マレス(トヨタGRヤリス・ラリー2) +30.1
3 R.ダプラ(シュコダ・ファビアRSラリー2) +3:00.3
4 E.ボランド(フォード・フィエスタ・ラリー2 MkII) +21:45.1
5 N.グリアジン(シュコダ・ファビアRSラリー2) +29:59.3
6 F.シュバルツ(トヨタGRヤリス・ラリー2) +44:28.2