
©Suguru Kawana
国内外のラリーでドライバー、チーム運営と多方面で活躍する川名賢が、9月27日〜28日、フランスのバンドームで開催されたフランスターマックラリー選手権第7戦コアドフランスに、プジョー208ラリー4で参戦した。コ・ドライバーは、同じく国内外のラリー参戦経験が豊富な保井隆宏が務めた。
ラリーは、フランスの北西部特有の地形が活かされた13SS・191.45kmが舞台。事前テストはウエットとなったが、気温15〜25度の範囲で天候は晴れとなり、ドライコンディションでの競技となった。このラリーに初めて参戦した川名は、初めてダンロップタイヤを履いてのフランスのステージ走行。デイ1は、クラス15番手タイムもマークし、クラス15番手で折り返した。
しかし、デイ2に設定された大会最長距離となる28.98kmのステージ、1回目の走行となるSS9の10km地点で、イン側の縁石に左側の足周りをヒット。タイヤはパンクせずに耐えていたことから走行を続けたが、さらに5kmほど走行した右コーナーでステアリングが効かずにコースアウトを喫してしまう。フロントサスペンションが破損していたことからここでリタイアとなった。川名は、11月28日〜29日に開催されるラリーデュバールにも参戦するという。
参戦を終えて川名は次のようにまとめている。
「今回の参戦のためにサポートしていただいた皆様に心よりお礼申し上げます。ドライバーとしてはやっと今期のスタートを切れて内心ほっとしています。
自身のフランス参戦は昨年の8月以来、またアスファルト路面のフランスラリーは2022年以来となりますので、少し不安な部分もありましたが、走り出してしまえばすぐに感覚を取り戻すことができたと思います。
結果的にはドライビング中にイン側の縁石にマシンをヒットさせてしまい、その後5㎞ほど通常の速度で走行していたところ、サスペンションのボルトがヒットの疲労で破綻し、マシンがノーコントロールとなりリタイアを余儀なくされました。私のドライビングミスが誘発したマシントラブルとなってしまったことが非常に悔やまれることと、サポーターの方々には大変申し訳ない気持ちでありますが、内容としてはポジティブな面が多かった印象のラリーでした。
ポジティブな内容の1つとしましては、今回からダンロップタイヤのサポートを受けながらの参戦が叶いました。ヨーロッパでダンロップタイヤがどのようなフィーリングなのか未知数の状態でしたが、開発メンバーも現地に足を運んでもらい、様々な路面で様々なタイヤを比較検証することができました。このように日本メーカーが私の活動に興味をもってくれたことがこれまでの挑戦が間違っていなかったと実感することができましたし、共に戦ってくれる日本のメーカーがいることは私にとっても非常に心強く、今後の日本のラリー業界の発展になる活動になると確信しています。
反省する部分も多々ありますが、次戦の11月のヴァーラリーに向けて気持ちを新たに準備を進めてまいりたいと思います。改めまして応援ありがとうございました」