
©TOYOTA
2025年シーズンWRC第11戦ラリーチリ(グラベル)は、9月13日(土)に6SSを走行し、トヨタのセバスチャン・オジエが、チームメイトのエルフィン・エバンスに6.3秒差の首位。26.8秒差の総合3番手にヒョンデのアドリアン・フルモーが続く。
土曜日のルートはコンセプシオンの南に位置する「Pelun(15.65km)」、「Lota(25.64km)」、「Maria las Cruces(28.31km)」をサービスを挟んでリピートする6SS、139.20km。今回最長の「SS9/SS12 Maria las Cruces」を含むラリー最長の1日となる。
朝から降雨があり、コンディションはウエット。ステージの一部はマディ化している。SS7は前日のリタイアから再出走にまわったオィット・タナック(ヒョンデ)がエルフィン・エバンス(トヨタ)に1.4秒、カッレ・ロバンペラ(トヨタ)に6.2秒差をつける一番時計を刻む。
首位のアドリアン・フルモー(ヒョンデ)と総合2番手につけるティエリー・ヌービル(ヒョンデ)との差は2.5秒。セカンドベストのエバンスが、セバスチャン・オジエ(トヨタ)とサミ・パヤリ(トヨタ)をかわし、首位から8.0秒差の総合3番手に浮上した。総合6番手に勝田貴元(トヨタ)、バンクにヒットしたグレゴワール・ミュンステールを抜いて、ロバンペラが総合7番手にポジションを上げている。
SS8は後方にいくほど、路面コンディションが荒れる中、先頭スタートのタナックが、ロバンペラに10.8秒、オジエに15.6秒、エバンスに15.8秒差をつける連続ベスト。20.5秒差の6番手タイムに終わったヌービルをエバンスがパスし、首位のフルモーとの差を0.9秒に縮めている。このステージ、スピンを喫した勝田がロバンペラとミュンステールにかわされ、総合8番手にドロップした。
2連続ベストをマークしたタナックは、最終日のサンデーポイントとパワーステージの獲得を目指し、マシンの温存を決定。SS9を走ることなくサービスにマシンを戻している。この日最長の28.31kmを走るSS9。ロバンペラがエバンスに7.3秒、オジエに8.9秒差のベストタイム。ペースの上がらなかったフルモーとヌービルを抜いて、エバンスが首位、オジエが総合2番手に浮上した。
コンセプシオンでの中間サービスを挟んだ午後のセクション、雨は上がったものの、路面の一部はウエットが残っている。SS10はオジエがエバンスに2.9秒、ヌービルに4.6秒差をつけるベストタイム。続くSS11もオジエが制し、3.7秒差のセカンドベストでまとめたエバンスを抜いて、1.0秒差ながらも首位に立った。
オジエは最長のSS12でもベストタイムをマークし、総合2番手のエバンスに6.3秒差をつけて長い1日を走り切った。「午後はいい走りができたね。最終日も激しいバトルになりそうだ。明日の朝は、しっかりと目を覚まさなければならないね。ここ2日間、朝一発目のステージみたいに寝ぼけてられないよ。エスプレッソをダブルで入れようかな(笑)」と、オジエは笑顔を見せた。
この日、首位スタートのフルモーは「ハードに攻めたけど、難しかった」と振り返り、26.8秒差の総合3番手。41.7秒差の総合4番手にヌービル、50.4秒差の総合5番手にパヤリ、1分23秒2差の総合6番手にロバンペラがつける。その後方では、勝田がミュンステールをかわして、総合7番手に順位を上げた。
競技3日目はSS13〜SS16の4SS、SS走行距離は54.80km。オープニングのSS13は、日本時間9月14日の日本時間20時23分にスタートする。
WRCチリ SS12後暫定結果
1. S.オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2:23:13.9
2. E.エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) +6.3
3. A.フルモー(ヒョンデi20Nラリー1) +26.8
4. T.ヌービル(ヒョンデi20Nラリー1) +41.7
5. S.パヤリ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +50.4
6. K.ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +1:23.2
7. 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) +1:54.3
8. G.ミュンステール(フォード・プーマ・ラリー1) +2:00.4
9. O.ソルベルグ(トヨタGRヤリス・ラリー2) +6:12.7
10. N.グリアジン(シュコダ・ファビアRSラリー2) +6:42.9