
©THE YOKOHAMA RUBBER
XCR スプリントカップ北海道第3戦2025 ARKラリー・カムイ(全日本ラリー選手権第5戦併催)は7月4日〜6日、北海道虻田郡ニセコ町を拠点に開催され、激戦区のXC-2クラスでは、横浜ゴムのGEOLANDAR X-ATを履く同クラス3連覇中の番場彬(トヨタ・ハイラックス)が、開幕から3連勝を達成。シリーズ連覇に向けて大きく前進した。XC-3クラスでは、相原泰祐(ダイハツ・ロッキー)が3位でフィニッシュし、ポディウムに上がった。
(以下、発表リリース)
【XCRスプリントカップ北海道第3戦 / 北海道ニセコ町周辺】
今季初のグラベルラウンドとなる全日本選手権併催のARK ラリー・カムイ、
XC-2 クラスで番場彬選手/梅本まどか選手組が圧勝を飾った!
2022年に発足したXCRスプリントカップ北海道は、クロスカントリータイプのSUV車両によって競われる北海道で開催されているラリーシリーズ。4年目を迎えた今年は全6戦のカレンダーが組まれており、シーズンは去る2月に開幕。ここまで雪氷路を舞台とするウィンターラリーが2戦開催され、3年連続でシリーズチャンピオンを獲得している番場彬選手(トヨタ・ハイラックス)が連勝を飾って、4連覇に向け好調な戦いぶりを続けている。
今季初のグラベル(未舗装路)ラリーとなる第3戦の「ARK ラリー・カムイ」は、全日本ラリー選手権との併催でニセコ町を拠点に開催。蘭越町と、今年は新たに京極町にもSS(スペシャルステージ)を設け、11本のステージで合計距離は102.37kmというスケールの大きな一戦だ。番場選手のコ・ドライバーをつとめるのは開幕戦以来となる梅本まどか選手、このコンビは昨年の本大会でも優勝を飾っている。XC-2クラスは総勢7台が出場、番場選手組が駆る「GEOLANDAR X-AT」を装着するトヨタ・ハイラックスを筆頭に、車種やタイヤのバラエティも増して盛り上がりを見せている。
競技初日の7月5日(土)、ニセコ地域は最高気温が30℃ほどの暑さとなった。この日は7本のSSが設定されるが、オープニングのSS1「STREAM 1 (11.04km)」で番場選手組は9分17秒5のステージベストを刻み、2番手のライバルに1kmあたり1秒以上速い15.3秒差をつけて早々に主導権を握った。
この勢いは留まることなく、SS2とSS3も制して3連続ステージベストをマーク。0.33kmのギャラリーショートステージこそ僅かにベストタイムをライバルに譲ったが、45分間のサービスをはさんで迎えた後半もステージベストを連発、1分以上の大差をつけてトップで戦いを折り返した。
勝負を決する6日(日)、この日は大会最⾧となる16.01kmの京極町のステージが含まれる。このステージは全体の3 割以上がターマック(舗装路)区間となるが、前日に続いて気温が30℃近くまで上昇したことから高温下におけるグラベルのみならずターマックでのタイヤのパフォーマンスも試される展開に。
そんな中、「GEOLANDAR X-AT」が番場選手組の走りを足元でしっかりと支え、この日のオープニングとなるSS8「SUNFLOWER 1(16.01km)」で2番手に31.7秒差をつける圧巻のステージベストを叩き出し、トータルの差をさらに拡大。大量のマージンを背景にフィニッシュまで安定した走りでマシンを運び、終わってみれば2日間で11本のSS中、9本のSSでステージベストを奪って、2位に6分近い大差をつけて開幕3連勝を飾ることに成功した。
また、XC-3クラスでは相原泰祐選手/上原あずみ選手組(ダイハツ・ロッキー)が、タフなステージをしっかり走りきって3位表彰台を獲得、セレモニアルフィニッシュで揃って笑顔を見せた。
次戦は9月5日(金)~7日(日)に帯広市を拠点に開催される「RALLY HOKKAIDO」、再び全日本ラリー選手権との併催でハイスピードかつ広大なフィールドへ「GEOLANDAR」が挑む。
■番場 彬選手 (CUSCO YH ジオランダー HILUX)
【今回の成績:XC-2クラス優勝】
初日のSS4では自分のミスでリム落ちさせてしまいましたが、これは反省点となりました。また、今回は気温が高くなったこととステージにラフな箇所が多かったこともあり、ライバル勢でも同様でしたがブレーキの負担が大きい状況になりました。二日目では効きが強めのブレーキパッドを使い、最初はアジャストが難しい部分もありましたが次の「RALLY HOKKAIDO」に向けて良いデータ採りが出来ました。
今回はコーナーの脱出を早めるために、左足ブレーキを多用しました。ライバル勢もどんどん早くなっているので、自分としても持てる技を小出しにして対抗していかなければ、いつまでもうかうかしていられないですからね。
ターマック区間ではハイラックスは車両重量があるので、フロントタイヤに頼る曲げ方ではすぐにロックしてアンダーステアを誘発するので、加速ベースのドライビングを心がけてタイヤを巧く使いました。グラベルも含めて路面温度の高さに対して「GEOLANDAR X-AT」のパフォーマンスは全く問題無く、内圧の管理も狙い通りでロングからショートまですべてのステージでタイヤから来る不安感は一切ありませんでした。
XC-2も参戦台数が増えていますが、「GEOLANDAR」の良さを活かして次も良い走りを見せたいと思います。
■梅本まどか選手(CUSCO YH ジオランダー HILUX)
【今回の成績:XC-2クラス優勝】
今回、二日目最初のステージでスタート1分前に車内に蜂が入ってきたのが“大事件”でした。追い出せたので何事もなかったのですが、ちょっとビックリしましたね(笑)。
番場選手とはペースノートが英語なのですが、滑らかに読んで聞きやすいようにという点をコ・ドライバーとして意識しています。番場さんとは開幕戦以来の参戦ですが、ちょっと間が空きましたし開幕はウィンターラリーでしたから、今回は少し違った部分もありました。読むトーンをあげるなどして滑らかに読みましたが、初日は走りに対して読むスピードを少しあわせきれなかった部分がありました。そこは二日目でしっかりアジャストして、番場選手にしっかりあわせていけたと思います。
今回は全体的に落ち着いて対応出来て、ロングステージでも走りきって「もう終わりなんだ」と思うくらいでした。いくつかトラブルにも冷静に対応出来て、コ・ドライバーとしてきちんと仕事をこなせました。チームのみなさんにもサポートいただいて、学びも多く嬉しい一戦になりました。
「RALLY HOKKAIDO」でも今回得たことを活かして、番場さんの走りを支えていこうと思います。