故クレイグ・ブリーンの遺志を継いでアイルランドの若手ラリードライバーを支援する財団が設立 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

故クレイグ・ブリーンの遺志を継いでアイルランドの若手ラリードライバーを支援する財団が設立

©Craig Breen

4月にWRCクロアチア向けのテスト中に起きた事故で急逝したアイルランドのクレイグ・ブリーンの遺志を受け継ぐための「クレイグ・ブリーン財団」が設立された。アイルランドの若手ドライバーの育成を支援する。

クレイグ・ブリーン財団は、モータースポーツ・アイルランド・ジュニアラリーシリーズのJ1000フォレスティ部門に参戦する14〜17歳のドライバーを支援する。ヒョンデのワークスドライバーを務めていたブリーンは、33歳でなくなるまで、常にこのカテゴリーへの支援を行っていた。ブリーンが始めた活動を受け継ぐために、故人の遺志を継いでこの財団が設立された。

このプロジェクトにはヒョンデ・モータースポーツ、ポルトガルの大手チーム、Sports&You、ヒョンデ・ポルトガル、ヒョンデ・スペイン、モータースポーツ・アイルランド、FIAからも支援を受けるこの基金は、2024年から少なくとも5年間は、このJ1000クラスを支える。

当初、3万5000ユーロ(約547万円)が準備され、その資金はラウンドごとの賞金1000ユーロ(約15万6000円)に充てられる。シリーズの覇者には2025年のプログラムの軍資金として5000ユーロ(約78万円)を贈呈。シリーズ2位、3位のドライバーにも3000ユーロ(約47万円)が贈られる。さらにチャンピオンには、Sports&Youが走らせるヒョンデi20カップカーで、ポルトガルまたはスペインでのラリー一戦に、すべての資金がサポートされる形での参戦が与えられる。参戦するタイミングは、参戦対象年齢に達しているかによって2024年または2025年になるという。ホセ・ペドロ・フォンテスが率いるSports&Youは、ポルトガルとスペインのヒョンデインポーターから支援を受けている。ブリーンは2023年、WRCのスポット参戦と併行して、ポルトガル選手権にも参戦していた。

J1000クラスチャンピオンと2位のドライバーには、ノルウェーのジョン・ホーランド・ラリースクールで1日のトレーニングを受けられるほか、トップ3のドライバーには、ブリーンの元コ・ドライバー、ポール・ネイグルによるペースノートトレーニングも行われる。

クレイグ・ブリーン財団は「クレイグは、常に草の根ラリーへ気持ちを寄せていた。アイルランドで、ラリーを始めたばかりの14〜17歳のドライバーを対象としたJ1000フォレスティ・シリーズへの支援と資金提供を行うことで、この情熱へのコミットメントを示していた。当財団は、クレイグの想い出を称えつつ、アイルランドの若い競技者のためにトップレベルのラリーへの道を発展させるという、クレイグが始めた仕事を継続することを目指している。クレイグの遺志を称え、すでに財団を支援してくださっているすべての企業、団体、個人の方々に感謝したい」と声明を寄せている。
(Graham Lister)

Craig Breen



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