リチャーズ、「WRCのコンパクトフォーマットには2つの理由がある」 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

リチャーズ、「WRCのコンパクトフォーマットには2つの理由がある」

 

 WRCプロモーションに、テレビよりもインターネットでの配信に専念すべきと主張するデビッド・リチャーズだが、アイティナリーのフォーマットに関しては現状の方式を擁護した。

「ラリーのフォーマットが変わり一つのサービスの周りを回っているだけになったからすべてを失ったんだ、という人がいるが、そうではない。国境をまたぐよりも、遥かにいい方法だ」とリチャーズ。

 かつてのWRCはラリールートが広範囲に渡り多彩なステージにアタックできる一方でデイ毎にメインサービスの位置が移動していたが、リチャーズはサービスを一カ所に集中しその周辺にルートをまとめるコンパクトな、いわゆるクローバー方式を推し進めてきた。

「あれは大変改革的な方法だったし、関係者はあの方法を取り入れた2つの理由を理解するべきだ。ひとつは、セーフティの観点からだ」

「みんな、ラリーでの死亡事故がほとんどなくなっていた時期のことをすぐに忘れてしまう。そして、人々、観衆、安全を管理することができなくなり、法的な罪を犯してしまうんだ。マーシャルの配置を充実させて安全を確保するためには、集約化しなくてはならない」

「2つ目の理由は、メディアに継続的にイベントを露出してもらわなくてはならないためだ。起きていることを取材するだけのために、郊外に出向く地図読み専門のスタッフが必要になってしまうから、本格的なメディア露出を得ることができなかった」

「我々が安全面、メディア面の課題を解決してからは、コミュニケーションが格段によくなったから、筋の通ったルートを作ることができ、違うことにもトライできるようになった」

「しかし、今やっていることはなんだ? 自分たちが前に進まなくてはならないという事実から目を背け、過去にこだわって文句を言っているだけだ」

「外部から見ている私にとっては、非常にストレスがたまるね。まったく賢明でない」



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